第50話 巧みな交渉術で目指せ戦争回避、帝国編
ダンジョンあるあるその13
尽くしすぎると飽きられる。
アイテムを多く供給し侵入者に利益をもたらしていると、アイテムを絞っているダンジョンに比べ、個人だけでなく全体の活気までもがなくなり、入って来る者が少なくなること。
白い雲の流れる空の下。
色とりどりに咲き乱れる花は、優しく吹く風に揺られ美しいダンスを見せる。
そして同時に放たれる、心安らぐ匂いに包まれ、俺は紅茶を一口飲む。
真っ白な椅子、真っ白なテーブル。
狭い部屋では圧迫感を醸し出すかもしれない白さを持つテーブルはしかし、この場所では全体を落ち着かせ安らぎをもたらす。
王国の使者殺害事件から2日経ったが、まだ使者が殺害された情報は王国に届いていない。
ダンジョンとの交渉は、基本的に呼びかけて応えを待つもの。ダンジョンマスターに会う=ダンジョン踏破なので入ってこられても困る。
ダンジョンマスターがその呼びかけに応える気があれば、その階層に行けるユニークモンスターやノーマルモンスターに回答を持たせるか、出迎えに出し案内させ、交渉を行う。
ダンジョン内の移動にも時間がかかるし、交渉がどれくらいで終わるかも分からないので、いつ交渉が終わるか予想はつかない。
決まっていなくてもこれだけ時間が経ったら戻ってくる、という決め事はあるだろうが、2日じゃまだその期日は来ない様子。
申し訳ない。
そして王国の結論が出ないまま、帝国との交渉の日が訪れた。
王国と帝国の力関係は拮抗していたが、今現在は帝国が圧倒的に上。ゆえに立場も同じく差がつき、例え王国と敵対しようとも帝国と仲良くしておけば再び戦争が起こることはありえない。
だから俺は、帝国との交渉を結ぶため知恵を振り絞った。
どの程度の要求が来るかは分からないが、ある程度の要求までを飲めるよう、Pを増やした。稼いできて貰った。胃がとても痛い。
同盟を結べば王国へ賠償金を払う必要がある。だからPを増やした。稼いできて貰った。胃がとても痛い。
王国帝国からの要求をある程度通したなら、中立の証明として魔王国の要求も通さなければいけない。Pを増やした。稼いできて貰った。胃がとても痛い。
誇りをかなぐり捨ててまで、俺は今日この交渉に臨んでいる。
この間の反省を活かしたのはそこだけではない。再びユキに殺されてしまったり、他の者のウッカリがないよう、彼女達全員を玉座の間に監禁したのだ。
と言っても、食べきれないくらいに料理や酒を出しただけだが。
しかしこれでしばらくは出てこれまい。食べ切ったとしてもそのお腹一杯の体では動くこと等不可能だろう。
完璧な作戦だっ。
来い、来てみろ帝国からの使者。俺の華麗なる交渉術で貴様を口説き落としてやるぜっ。
「ご主人様、テストリャ帝国からの使者、クロード様をお連れしました」
「ようこそ、我がダンジョンへ。ささ、どうぞおかけ下さい」
クロードさんって言うのね。
俺はセラの後ろに着いてきた、青年を見る。15人でやってきた王国使者団に対し、帝国使者はたった1人。
「へー凄いね、良い城だ」
凄く気の良さそうな青年。
「それに見覚えのある像と花が多いな。日本に生えてたような、もしかして転生者がここにいるのかな?」
おや?
俺はマップからクロード君の情報を見てみる。
『 名前:クロード・エヴァン
種族:人間・英雄・転生者
性別:男
年齢:34
加護:力と支配の男神バンハビアノー
Lv:221
ステータス:生命力・17544
:魔力・18105
:魂力・19380
:体力・15453
:気力・16218
:精力・16524
:筋力・15810
:耐久力・15198
:知力・19431
:抵抗力・18666
:機動力・16575
:反応力・19074
:器用力・18462
:魅力・19533
:幸運力・18207
職業:テストリャ帝国軍部最高総司令官閣下
称号:簒奪の帝王
固有能力:狂化奔走 ・魔法能力を大幅に低下させ、物理能力を上昇させる。
:権能簒奪 ・倒した相手特有の能力を奪うことができる。
:人物鑑定 ・対象の人物のステータスを読み取る。
種族特性:技術習得 ・技術を習得しやすくなる。
:発明 ・新しい発明、発見を行える。
:群雄 ・同種族でまとまることでステータスを上昇させる。
:継承 ・自身の最も高い能力に関して教育能力が向上する。
特殊技能:オーバーグロウ ・知性を犠牲に、ステータスを上昇させる。
最高種族討伐:竜種・上級光竜・Lv13・4人
最高Lv討伐:Lv224・人間種・転移者
ダンジョン最高階層:115階層
ダンジョン踏破回数:2回 』
強っ。
英雄の転生者。
Lv200越え。そしてそのLvに対してステータスがあまりに高い。Lv350にならないとここまでには普通ならない。俺と同種族、人間だからこそ細かいステータスまで分かる、しかしそれは恐怖を煽るだけの数字にしか見えない。
勇者も英雄も異様に強い、そして召喚者や転生者、転移者も異様に強い。
それらが重なる組み合わせで最も強いのは勇者の召喚者だが、どの道どんな組み合わせでも最強クラス。1年経っていないというのに一体どうしてそこまで色んな奴が乗り込んで来るんだ……。
だがそうか、こいつがユキと双璧を成していたと言われる帝国の雄か。
「ああそっか、王国の勇者がいるんだったね。ユキちゃんが。なるほどなるほど」
そして今や、王国帝国合わせても最強の実力者。
ユキがいなくなったことで王国の戦力はガタ落ち、こいつに対抗できる戦力がおらず、王国が吸収されてしまうかもしれないほど。
個人の戦力がそのまま戦力に繋がる世界だ。仕方ないこと。俺は悪くない。
しかし召喚者以外にも強い人間がいるものだ。まあそうじゃないと今頃、人間は滅んでいただろうし当然か。
クロード君は中々のイケメン。だが心の内は何を考えているのか分からない感じがあって、少々不気味。
「食事を御用意致しました、どうぞ」
「ありがとうメイドさん。いや良い景色だね。この城も凄いし、何より空だ。ダンジョンにここまでの可能性があっただなんて、どうやら僕は勉強不足だったみたいだね」
しかし、この前来た王国の使者よりは断然マシ。
物腰柔らかいし、明るいし、何よりここを褒めてくれる。ありがとう、頑張って考えたんだよ。
いやあ、良い協定が結べそうだ。
「良し決めた」
クロード君は少年のような笑みで手を叩く。
俺も決めたぜ。俺は帝国と、いや貴方と協定を結ぼうじゃないかっ。
「殺そう」
――その瞬間、俺の目の前に刃が出現した。正確にはセラに掴まれ制止した刃。
全く見えなかった、剣も、その殺気も。……殺気なんて一度も感じたことないけど。達人じゃないので。俺の表情は喜びから一転、驚愕に移り変わる。
「おや、邪魔するのかい?」
「当然です」
クロードはそう問いかけ、セラは簡潔に答えた。
2人共なんでもないような表情とトーンだが、剣はお互いの力を受け、ギリギリと震える。
「ああそう言えばダンジョンモンスターはダンジョンマスターが死ぬと消滅するんだったよね。でも大丈夫、心配いらないよ」
剣だけではない、空間もビリビリと震える。
まるでこれから巻き起こる強者と強者の戦いに、世界までもが怯えているかのよう。
「僕の持つ固有能力、権能簒奪は殺した相手の権能を奪うことができる。ダンジョンマスターとしての役割とかね。実際僕はダンジョンを1つ持っているし、ここのダンジョンマスターになれる。大丈夫、キミは死んだりしないよ」
クロードはそう言って、さらに力を強める。
言っていることが本当なら恐るべき能力だ。人の身に余る力と言っても良い。
しかしそんな力を多数身につけているのが勇者であり英雄。そして召喚者転生者転移者。驚きはない。
むしろ浅はかであると言える。それでセラの態度が1mmでも変わると思っているのか? そんな口説き文句全く意味がない。
セラがここで戦うのは自分が死ぬからではない、だってもう既にここのダンジョンモンスター達は俺が死んでも生きていけるのだ。セラが戦うのはそう、俺との絆。言っておやり、セラっ、俺達の絆の深さをっ。
「そうでしたか、では戦う理由はもうありませんね」
セラはそう言って、力を弱める。
「セラさーんっ」
俺は叫んだ。
「冗談ですよ」
「こんな時にっ? ブラック過ぎやしないかい?」
「ご冗談を」
「いや冗談ではなく」
「ではこちらも冗談でなくしますが?」
「セラさんマジホワイト。ピュア過ぎる。というか、そんなふざけてる場合じゃなく、そいつ本当に強いよ?」
俺とセラの目がクロードを向く。
Lv200越えの化け物にして、英雄で転生者という神に選ばれし存在。
その力はおそらく、単身で100階層ダンジョンをも踏破することができるだろうもの。
このダンジョンの戦力は普通の100階層ダンジョンとはまるで異なるが、それでもその力は脅威と言えるレベルにある。
「ご安心を」
だがセラの背中はとても頼もしい。
メイド服姿のまま、白いテーブルを蹴散らし前に一歩進み出る。……俺のテーブル……、ユキに壊されたから昨日新調したばかりなのに……。
「そうか。ならキミを倒すしかないな。キミはダンジョンで一番強いんだろうけど、上には上がいるってことを教えてあげるよ」
クロードは構える。
「ああ、安心して。キミはとっても綺麗だからちゃんと生き返らせてあげる。そしたらずっと可愛がってあげるからね?」
そしてそう言い放った。
気持ち悪っ。
「ええ、ご主人様並です」
……頑張れクロード君っ。君はイケメンよっ、大丈夫っ。
セラとクロードの戦いが始まる。目で負えないので始まったらしいとしか言いようがない戦い。ただ激しいのは確実だ。
時折見える残光。
魔法や武器がぶつかりあって生じる光に、世界を奮わせる衝撃の波が押し寄せてくる。
「中々やるね。でも、そっちが空いてるよっ」
「ん?」
どうしようもなかったので、無事だったティーポットから紅茶をカップに注ぎ飲んでいると、俺に向かって来る炎の塊がチラリと見えた。
そして次の瞬間にはもう、視界の全てを埋め尽くす。
あ、死んだ。
かっこつけないで最終階層にこもっていたら良かった……。
だが、セラが俺と魔法との間に入り、受け止めた。
「――セラっ」
「隙ありっ」
しかし、そのせいで生まれた大きな隙をつかれ、セラは弾き飛ばされた。
俺はクロードに背を向けるのも構わず駆け寄る。
「すまない俺のせいで」
「構いません」
既に立ち上がったセラ。気丈な様子とは裏腹にダメージはあるようで、一瞬よろけてしまう。
そうか。俺という最弱の存在がいる以上、セラは俺を守りながら戦わなければならない。それは絶対的な不利だ、勝てるものも勝てやしない。
せめてもう1人いれば……。
くそう、全員酔い潰れている。誰がこんなひどいことを……。
「ご主人様、さきほど私はご安心下さいと申しましたね? 私はメイドです、職務はご主人様をお守りすること」
「メイドってそんなんだっけ? あとたまに守られてないよ」
「ですからご主人様をお守りすることは常に頭の中に入っております。その上でもう一度申し上げます、ご安心下さい」
「……セラ……」
セラは一歩前へ出てニコヤカに微笑んだ。いつもと同じ、俺を心から安心させてくれる笑顔で。
「どうぞ好きなだけ足を引っ張って下さい。それでも職務を全うするのがメイドです」
「……俺そんなに足引っ張ってるかなあ」
「ええ、凄く」
「すみません」
セラは再び俺の前に立つ。
「もう良いのかい? 別れのキスくらいは、サービスするよ?」
クロードの発言に、俺もセラも答えない。なぜなら俺達の心は今まさに通じ合っている。
「勝ってくれセラ。信じてる」
「かしこまりました。仰せのままに」
戦いが再開した。
速過ぎて全く見えない、が、恐怖はない。
俺への攻撃は何度も何度も執拗に飛んでくる。が、それでも恐怖は全く湧かない。全てセラが防いでくれると信じているからだ。
「ぐはっ」
クロードが腹に一撃を貰う。
徐々に徐々にセラが押し始めた。クロードは確かに強い、強いが、その地力も特異な能力でもセラが完全に勝る。
ましてやセラの持つ石化の魔眼や魅了の魔眼、血に対する支配は、長期戦になればなるほど有利に働く。差は歴然、押し始めてからほんの少しで圧倒と言える差が開いた。
「ちっ、ステータスが下の相手にここまで押されるとは」
「おや申し訳ございません。ステータスの表示を98階層の守護者用にしておりました、今、本来の数値に直しましょう」
「――、ははは、これはこれは。一杯食わされたか」
……ごめん。
二手三手、さらに打ち合いクロードとセラの距離が一旦開く。
どちらも仕掛け辛い距離で膠着状態が完成した。だがセラの魔眼は届いており、時間が長引けば長引く程有利になるため、セラから仕掛けはしない。
「しょうがない、この手は使いたくなかったけど」
だからクロードは悠々と、自らの奥の手を使った。
「狂化奔走。オーバーグロウっ」
生命力が、オーラが膨れ上がる。
そしてメキメキとクロードの人相と体格が変わっていく。それと同時に表示されていたステータスまでもが恐ろしい勢いで上昇していった。
「醜くなるからね、嫌なんだよ。それに使うと……っ」
クロードは消え、そしてセラに拳を打ち込む。
「戦いに面白みがなくなるんだよ」
さきほどとは桁違いのパワー。さながら悪魔のような見た目になったクロードはセラにもう一撃加え、後退させた。そして――。
「ご主人様っ」
狙いは、俺。
「隙あり、だね」
「セラーっ」
いや、セラだ。
俺を攻撃すると見せかけ、セラが入った瞬間に方向転換。俺への攻撃を防ぐことに集中していたセラは無防備なままに自分が攻撃を食らった。
コロン、と、セラがいた場所に、魔石と吸血鬼の牙が落ちた。
ドロップアイテム。
ダンジョンモンスターが倒された際に残す、アイテム。
「セ、セラ……」
「さあこれで守るものはなくなった」
「セラ……、お前」
「終わりだよ。大丈夫あの子は大事に使ってあげるから」
「お前……」
「じゃあね」
「その戦い方はしないでってあれほど言ったじゃないかーっ」
「ぐはあっ」
悪魔のような見た目のクロードの胸、心臓部に大きな穴が開く。
「おや、心臓を潰したと言うのに元気ですね。止めを刺すには全身を潰すしかありませんか。ああご主人様お久しぶりです、……私をお前呼ばわりとは随分出世しましたね?」
もちろん、セラだ。
「ぐはあ、なぜ、なぜ、貴様は、死んだはず、ぐふぅ」
「死んだ? これのことですか?」
セラは手の平の上で魔石と吸血鬼の牙や爪を2、3個転がしている。
「ぐはあ、なぜ、なぜ、セラ、転移で隠れて魔石とドロップアイテムを転がす死んだふりはしないでって……、ダンジョンモンスターとしてしちゃだめってあれほど言ったじゃない。ぐふう」
「恐縮です」
ドロップアイテムが落ちる=ダンジョンモンスターを倒した。これは絶対的なルール。
だがそれを逆手に取り、姿をくらまし姿を悟られないようにして魔石とアイテムを転がせば、凄くお手軽で疑われない死んだふりができる。
つい先日行われた第6回ダンジョン最強決定戦において、セラ初の優勝を決定づけた一手だ。
確かに倒すべき侵入者、クロード君に大ダメージを与えることはできた。でも守るべきダンジョンマスターにも大ダメージを与えていますよっ。
「守る、べき?」
「あれー?」
「がはっ、こ、この傷では仕方ないね。ここの勝敗は一旦預けておくよ、戦争でけりをつけよう」
クロードはセラから距離をとり、深い傷のまま空間魔法を使って逃げて行く。
「ではご主人様、追って参ります」
「さっきの技はもう使っちゃダメだよ、良いね?」
「かしこまりました」
クロードの空間魔法スキルはおそらく非常に高い。魔法能力も高いから、長距離を移動できるだろう。それこそダンジョン中心からダンジョン外への50kmを一度の転移で。
そして、もちろん俺がダンジョン外へ転移した人物を追いかけて仕留める許可を出すはずがない。
例えそれが交渉と偽り高階層へ乗り込み、ダンジョンマスターを倒そうとした卑劣な者であっても。
だが、クロードはまだダンジョン内に、それどころか天空の大地にいる。
『な、なぜっ? 出られないだと?』
ダンジョンの仕様を無視できるのは竜因魔法と神威魔法のみ。
この天空城砦は、50階層の番人を倒し……、今はいないか。干支もいないな……。あ、41階層の鎖の入り口を通ってやってきた人しか出入りできない。
クロードはセラに招かれ、セラの転移でやってきた。出入りの許可は得ていない。
つまり空間魔法でどれだけ移動しようが、ダンジョンの仕様により天空城砦からは出られないというわけだ。
41階層の鎖の道からなら出られるが、まあ……、それに気づかない限り完全な牢獄ですよ。
叫び声、男の叫び声、まるで断末魔のような声が聞こえた。
『侵入者、人間種・英雄・転生者・個体名クロード・エヴァンを倒しました。66339Pを獲得しました』
わーい。大量Pゲットだー。
……。
「ただいま戻りました」
いつの間にかいつもの定位置に戻ってきていたセラ。服装にも髪型にも一切の乱れがない。
「ご主人様の前に汚れた服装ででるなど、メイド失格ですからね」
「そ、そうかい。ともかくお帰り」
「それよりも大量のPを獲得できましたね。これからは転生者や英雄といった存在を中心に狩るべきかもしれません」
「なんだその世界の敵は」
「では貴族や王、さきほどの者のような軍部のお偉方を中心に」
「なんだその世界の敵は」
英雄で転生者、そして国のお偉方だったクロード。もしかしたらこの世で1番Pの多い人間だったかもしれない。
でも、これで使者殺しが2つ。
「王国と帝国とは完全に敵対だなあ」
「そうですね。先程の男が政治や軍務の中枢を担っておりましたから、戻って来ないとなれば確実に敵対でしょう」
「もう俺達には魔王しかない。不干渉じゃない、協力して王国帝国と戦おう」
頼むぜ魔王様。
5万の軍を俺に貸してくれっ。
「セラ、今から魔王国からの使者への対策を考えよう。俺に使者の情報を教えてくれ」
「かしこまりました。魔王国からの使者ですが、かなり高圧的であり、交渉先の者達全てを葬ったこともあるそうです」
……。
「……それってもう尖兵じゃない? 絶対ダメじゃん」
「ですが1つ朗報が」
「え、何何?」
「確証はございませんが、その者は英雄で転移者だそうです。Pがたくさん手に入りますよ」
……頼む、頼むぞ魔王国の使者ーっ。
王国、帝国、魔王国、3編の内の真ん中です。
50話にして初めてステータスを表示しました。20数話でもステータスがありましたが、あっちは分からないものばかりで項目が多かったり参考になりませんので、初です。
これからもまだ出ていない設定が続々登場します。お付き合い下さい。




