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第119話 窪地前半、アルディエル、ワグナエラ、レンギエル、ルイシエラ、ラミエル。

悪逆非道のダンジョンマスター心得その8

魅力的なダンジョンにしましょう。じゃないと虐殺が止まりません。

「恥ずい恥ずい恥ずい死にそう、死にたい……」

 海の家では、なにやら食事会が行われていた。なんて喋っているのかは、ハッキリと聞き取れないが、ユキの声色は暗めだったので、暗めの食事会なのかもしれない。


「まあまあ、食べて元気出しましょう。今日は一緒にお風呂入って洗いっこするんですよね? だったら精をつけないと駄目ですよ」

「洗いっこっ? いや違う、違うって。え、精っ? スノ、違う、そう、え、そうなのか? そういうものなのかっ?」

 いや、なにやら声が大きくなっている。元気になったようだ。

 良かった良かった。


 一時はどうなることかと。

 元の関係に戻れそうで、本当に良かった。

 ……ただ、失った尊厳は戻らないかもしれないが。


 窪地後半組は、バラバラに遊んでいた。

 カエラは、海の家2号店の店主。タコライスなどを作っている。献身が好きだからか、料理の手際はかなり良い。本当に、まともに見える。……見えるだけだが。多分、これから生成する子も含めた三期組の中で、一番いかれてる。


 オフィーエルはカヌーレースに参戦。

 エンジュエラは2号店で涼んでいる。カビだから、多分海や太陽が苦手なんだろう。

 ウリエルは貝殻を耳に当てていた。ウットリしているので、楽しそうである。

 イリュキエラはダイビング。風呂のように浸かったりはしないようだった。温泉好きだから、そうするかなと少し予想していたが、我が家のネームドモンスターはいつも予想を裏切ってくる。

 まあ、イリュキエラは普通の子だった、ということだろう。ただ単に、風呂のルールを破ると、粛々と殺そうとしてくるってだけだ。総合して見るとヤバイやつだが、まあ、遊んでいる間は普通の子だ。


「いや、総合して見るとヤバイやつって、ヤバイじゃねえか。どうして俺が生成した子は、みんなヤバイやつになるんだろうか」

 息の中に、なんてこったいという意思を込め、俺は深々とため息をついた。


「おや、そこにおるのは、変態の主殿ではないか」

 すると、そんな声をかけられた。

「違うんですキキョウさんっ。誤解なんですっ」


 キキョウは傍に来るなり、早速先ほどの出来事をいじってくる。ユキにまつわることであるため、二期組はおいそれとそのことをいじってはこれないのだが、初期組はユキもまとめていじろうと、ガンガン言ってくるだろう。しばらくネタにされそうである。

「くっくっく。あれは面白かったの」

「面白くないよ俺はー。終わっちゃうかと思ったよ。色々と」


「して、次は窪地前半の階層ボスの生成かの?」

「そうだね。森林地帯、草原地帯、岩石地帯、干ばつ地帯、砂漠地帯の5階層の階層ボスだよ。どんな特色を持たせるかも、どんな種族にするかも、もう決めてる」

「そうか、それは良かった。では、変態の主殿」

「だからそれは違う――え?」


 俺は反論しようとして驚いた。なんとキキョウは、水着を外す動作を行ったのだ。

 背中の紐を、しゅるりと解く。


 ただ、前が見えることはなかった。

 その前に、キキョウがあらかじめ敷いておいたマットの上に、うつ伏せに寝そべったからだ。

 しかし、背中は完全に見えている。背中側をビキニが隠す面積なんぞ、ほんの少ししかないはずなのに、それがなくなっただけで、見え方は随分違った。


 普通に見ていられるものから、目を逸らさなければいけないと思ってしまうような、扇情的な色を出してくるのだ。


「オイルじゃ。ちと、焼こうと思っての。しかし背中は塗れんゆえ、暇な者に頼もうと思っての」

「い、いや、ダンジョンモンスターだから焼けないし……。というか、俺は今から生成するんだから暇じゃあないよ」

「しながら塗れば良いじゃろ。ほれ」

「ええ……」


 俺はオイルを手にとり、手の熱で少し温め、キキョウの背中に塗っていく。

「くくく、くすぐったいぞ」


 心を無にし、頭をこれから生成する階層ボスのことで埋め尽くす。


 まず65階層、森林地帯。

 最も普通の自然と言っても過言ではない環境。しかし、内側66階層に近い場所はところどころに泥濘が、外側64階層に近い場所は木が少なくなっていたりと、環境が内外で微妙に違う。


 だからこそ、生息する魔物も少し違ために、侵入者は対応が難しい。

 どちらも、窪地の階層の中では、ステータスにおいては非常に高く、強力なのだから。


 なのでボスも二面性を持ち、そしてステータスに優れた魔物。

 クマさん、と、イヌ。


『 バーゲスト

   性別:女 ・・・0P

   造形:亜人型 野生的 職人風 豊満ボディ 達人の雰囲気 ・・・950P

   性格:冷酷で容赦なく手加減せず、油断なく計算尽くめで追い詰める ・・・800P

   特徴:鞭聖を受継ぎし者 武器は蛇腹剣 森林の女王 魔法はサブ的 鞭の頂 潤いお肌 UVカット 森林適応 地滑り適応 山間適応 ランダム魔眼 ・・・3650P

   適性:鞭術 思考 HP吸収 MP吸収 ・・・900P

   能力値:全能力成長率上昇 ・・・2700P 』


 クマとイヌの両方の姿形を取ることができ、そして野生的だが計算高い。二面性どころか、一体何面性を持っているんだか。ともかく恐ろしい。

 なお、ここからはサラサラお肌ではなく、潤いお肌をつける。乾燥してくるからね。俺の優しさだよ。


 次は、64階層、草原地帯。

 オアシスのような水場もある見晴らしのいい草原。ここにいるボスは決まっている。

 草原と言えば、やっぱり百獣の王だろう。


 ライオンだ。


『 パラディンライオネス

   ユニーク

   性別:女 ・・・0P

   造形:人型 知性的 手品師風 筋肉質 達人の雰囲気 ・・・850P

   性格:感覚的だが理論派で、本番は練習の延長戦と考える ・・・750P

   特徴:投聖を受け継ぎし者 武器はトランプ 草原の女王 魔法はサブ的 投擲の頂 潤いお肌 UVカット 草原適応 水場適応 乾季適応 ランダム魔眼 ・・・3600P

   適性:投擲術 魔力操作 思考 学習 HP吸収 MP吸収・・・1200P

   能力値:全能力成長率上昇 ・・・2700P』


 トラは白虎と寅で2人いるのに、ライオンがいないので、丁度良かった。しかしライオンは、戦闘職的な種族がほとんどライオネス、つまりは雌のみだった。キングはいるが、戦う種族ではない。……なんだか、シンパシーを覚えるなあ。彼らはちゃんと王として扱われているのだろうか。頑張れ、雄。オイルを言われるがまま塗る雄にはなるなよっ。


 戦い方がトランプなのは……なんでだろうね。


 続いて63階層、岩石地帯。

 どんどん乾燥は激しくなり、ここいらでは水は岩場の影に溜まっているくらいでほとんど存在しない。あるのはゴロゴロした岩だけ。平らな地面もないので過ごし辛く、あまり長居はしたくない階層だろう。

 ただ、鉱脈などは結構あるので、素材採取には持ってこい。好きな人は長時間いそうだ。


 ボスは、そんな場所が似合うボス。

 岩場の影から出てくるトカゲだ。


『 カオスメタルリザード

   ユニーク

   性別:女 ・・・0P

   造形:亜人型 やんちゃ系 野球少女風 落ち着きあり 筋肉質 達人の雰囲気 ・・・1050P

   性格:理論的だが感覚派で、練習と本番を別物と考える ・・・550P

   特徴:棒聖を受け継ぎし者 武器はバット 岩鉄の女王 魔法はサブ的 棒の頂 潤いお肌 UVカット 岩石適応 落石適応 地熱適応 ランダム魔眼 ・・・3750P

   適性:棒術 魔力操作 思考 学習 HP吸収 MP吸収 ・・・1050P

   能力値:全能力成長率上昇 ・・・2700P 』


 イメージは巨石をガンガン打ってくるというもの。トカゲ感は一切ない。本当にない。

 ネームドモンスターになんらかの都合がつかず、マスプロモンスターが出ることになった際は、どうやってバットを使うんだろう。ボス不在時に出現するマスプロモンスターは、固有能力などの設定をある程度受継ぐものの、造形の設定などは受継がない。亜人型ではなくなってしまう。あ、尻尾か? 尻尾がバットになるのか?


 意外といけそうだ。

 トランプは知らねえ。


 次に62階層、干ばつ地帯。

 ひび割れた地面、枯れ果てた大地。どこよりも乾燥が強化されたここは、水筒の中の水すら即座に消え去るほどに、乾ききっている。肌荒れが心配になる階層だ。女子人気がなさそうだな。


 でも、窪地はどこもそうか。瀑布は濡れるし、沼沢は汚れるし、湿原も汚れる、密林は虫。森林草原は別としても、岩石は変に筋肉つきそうだし、ここは乾燥してて、次の砂漠は砂だらけになる。

 なら良いや。


 ボスは、アルマジロ。


『 シェルターアルマジロ

   ユニーク

   性別:女 ・・・0P

   造形:人型 内気 箱入りお嬢様風 モデル体型 達人の雰囲気 ・・・900P

   性格:引っ込み思案で、人の意見に引っ張られる消極派でありながら、時折強引な積極派 ・・・850P

   特徴:槍聖を受け継ぎし者 武器はパイルバンカー 干ばつの女王 魔法はサブ的 槍の頂 潤いお肌 UVカット 干ばつ適応 地割れ適応 旋風適応 ランダム魔眼 ・・・3700P

   適性:槍術 学習 HP吸収 MP吸収 ・・・950P

   能力値:全能力成長率上昇 ・・・2700P 』


 男の子の夢、パイルバンカーを引っさげた内気なお嬢様。窪地は女子人気はなさそうだが、少年の人気は凄そうだ。


 さて、最後。61階層、砂漠地帯。

 傾斜角100%という、尋常ならざる坂の砂漠。所々に砂の山はあるものの、視界を遮るものは一切ない。

 だからこそ、一旦転がり落ちれば、どこまでも落ちて行く。もちろん、ここに出現する魔物は、そんな砂の海で平然と生き抜く魔物達。侵入者にとっては、1番いたくない階層かもしれない。


 ボスは、砂漠ということで、サソリ。


『 ギルタブリア

   ユニーク

   性別:女性 ・・・0P

   造形:亜人型 強気 ゴスロリお嬢様風 モデル体型 達人の雰囲気 ・・・1100P

   性格:古きを尊ぶ伝統派でありながら、新しきを提唱する革新派 ・・・700P  

   特徴:刀聖を受継ぎし者 武器は傘 砂漠の女王 魔法はサブ的 刀の頂 潤いお肌 UVカット 砂中適応 傾斜適応 流砂適応 ランダム魔眼 ・・・3850P

   適性:刀術 魔力操作 思考 学習 MP吸収 ・・・750P

   能力値:全能力成長率上昇 ・・・2700P 』


 サソリの上位種的な存在。その力は凄まじい。

 そして、使う武器は刀だが、傘であり、鞘がないために、ユキの居合道場に入れられることもない。


 この5人が、窪地前半の階層ボス。


 窪地後半階層のボス達と合わせて、窪地全ての階層ボスだ。変態武器を使う達人。凄まじく強いに違いない。

 それも、1体としか戦わなくて良いが、コンパスを作る最中や、使って探す最中に、他のボスと出会わないわけではない。出会えば、もちろん即戦闘。環境に完全に適応したこの子達から、逃げることはきっと難しいだろう。

 戦いは避けられず、そして、死もまた避けられない。


 完璧だ。


 完璧な階層ボス達が完成した。


 そして、オイル塗りも完璧だ。

 一片の塗り残しもなければ、ムラもない。完璧なキキョウが完成した。


「キキョウ、終わったよ」

 俺はキキョウに声をかけた。


「そうか。なら、足も頼むの」

 すると、そんな言葉が返ってくる。キキョウは片方の足を折り曲げて、ブラブラさせる。


「いやいや、これから生成して名前を付けるんだぞ? そんな時にダンジョンマスターが、ダンジョンモンスターの足にオイルを塗ってたらどう思う。コイツ、大丈夫かな? って思うだろ? ダメだよ」

「わっちが生成された時、主殿は確か土下座しておったからの。大丈夫じゃろ」

「……」


 ……P使いすぎって怒られてた時かあ。してたなあ、土下座。


 ……。


『これで生成を開始します。よろしいですか?』

「生成っ」


「まあ、こやつ大丈夫か、とは思ったがの」

「じゃあダメじゃんっ」


 目の前には既に、5つの光の靄が形をなそうとしているところだった。


 青色の毛のような靄。

 薄い赤色の毛のような靄。

 緑色の鱗のような靄。

 桜色の鱗のような靄。

 薄橙の色をした甲殻のような艶の靄。


 そしてそこから、美女達が現れる。


「バーゲストの君は、アルディエル」

「拝命いたしました閣下様。このオレ、アルディエルに、いかようなことでも御命じ下さい。必ずや叶えてお見せ致します」

 根元が青く毛先が黒いミドルストレートの髪のアルディエルは、ワイルドさと知的さを両立させた雰囲気で頭を下げた。


「パラディンライオネスの君は、ワグナエラ」

「ワグナエラ、推参いたしました。いやはや、大任をお任せいただき、光栄に存知ます。我輩の戦い、是非ともご覧下さい」

 薄い赤色の髪の毛を、ハーフアップのように結んだワグナエラは、片手を胸の前に当てながら、優雅に一礼する。


「カオスメタルリザードの君は、レンギエル」

「早々の名付け、その堂々たる勇気とご英断に感服致します。このレンギエルの、絶対の忠誠を閣下様に捧げます」

 緑色のドレッドヘアーで、褐色肌のレンギエルは、帽子をとって深々と頭を下げた。


「シェルターアルマジロの君は、ルイシエラ」

「あ、あの……、はい。ル、ルイシエラ……です。……その……、が、が、……、が、頑張りますっ」

 桜色の髪を左右でお団子に結ぶルイシエラは、顔を真っ赤にしながら、大きな声でそう言った。


「ギルタブリアの君は、ラミエル」

「名を承りました閣下様。行く末見えぬ永き道程ではございますが、末永くよろしくお願い致しますぞ」

 薄橙色の髪のボブヘアーにしたラミエルは、スカートの裾をつまみ、気品溢れる挨拶を行う。


 窪地……、どれだけ俺のことを尊敬しているんだ……。


「次は腕じゃ」

「……」

 こんな、キキョウに言われるがまま、オイルを塗っている姿をさらしているというのに、あんなに恭しい挨拶をしてくれるだなんて……。


「「「「「キキョウ様、御挨拶が遅れましたことを、まずはお詫び致します。聖を冠しながらも、それに値する力を持たぬことで、恥をさらしている我らですが、一刻でも早くその冠に相応しくなれるよう、どうかお力添えをお願い致します」」」」」

「うむ。よかろう」


 相変わらず、俺への挨拶よりも初期組の面々への挨拶の方が、どう見ても恭しいが、しかしそんなこと構わない。

 いやでも、別にキキョウへの挨拶は遅れてないと思うけどね。俺の次にしてるんだから。もし遅れたと思ってるんなら、俺への挨拶より先にすべきだったってことになるからね。


 まあ、ともかく窪地前半階層のこの5人も、俺のことを非常に尊敬してくれているようだ。普通のダンジョンマスターのように。

 この尊敬を、後半階層のあの時のように、失わないようにしないとな。


 具体的に言うと、キキョウの胸とかを、ウッカリ触らないように気をつけないとな。尊敬も尊厳も、一気になくなるからね。俺はそんなことを、キキョウの腕にオイルを塗りながら考えた。左腕の次は、右腕、っと。

「……ん? 胸……。――はっ。そういうことかっ」

 その時、俺の脳裏に、ピキーンとある予感が走った。この後の展開を閃いたのだ。


「なんて恐ろしい女だキキョウ」

 それは、キキョウの巧みな策略。

「背中、足、腕とオイルを塗らせて、次は前じゃ、とか言ってくる気だな。そして胸元をさらし、俺をさらし者にする気なんだろうっ」

 そう、それがキキョウの作戦、俺の尊厳を地に貶めるための作戦だ。


 このダンジョンでは、女湯に来てくれと言われたから行ったのに、俺が悪者になったり、向こうからベットに潜り込んできていたのに、頭を撫でたりすると、俺が悪者になったり、そんな不条理なことが多々発生している。

 ゆえに、オイルを塗ってくれと頼まれたとしても、いざやれば途端に俺が悪者になる。塗ろうとした段階、いいや、見た段階ですらアウトだろう。

 セクハラ、罰金刑。しばらくヒソヒソされる。

 極めつけに、今回コロシアムと同階層に生成した刑務所の、収監第一号がダンジョンマスターとなるのだ。


 なんて悪辣な作戦だろうか。

 しかし、気づいたからにはその手は食わない。前を塗れと言われても、俺は断固として拒否し、キキョウの背中側に回り続けてやるっ。


「……」

 キキョウは黙っている。

「くっくっく。見破られ、ぐうの音も出ないか」


「くう……」

「ん?」

「すう……くう……。んんん、すう……」

 キキョウは、眠っていた。


 おーいと声をかけても、揺すっても起きない。

 むしろ、俺の声は子守唄のように、揺すりは揺り篭のように、キキョウをさらなる眠りの世界に誘っている気がした。2年以上キキョウを寝かしつけてきた結果、キキョウにとって俺の声や揺すりは、そんな魔性の効果を秘めるほどになってしまったのだろう。もう、何をしても起きそうにない。


 そうか、俺は1人で喋ってたのか……。くっくっくって。

 恥ずかしいっ。

 なんてこったい。


「えーっと。ともかく、窪地前半のみんな、これからよろしくね。お小遣いを配るので、アルディエルから、おいでおいで」


『 名前:アルディエル

  種別:ネームドモンスター

  種族:バーゲスト

  性別:女

  人間換算年齢:31

  Lv:0

  人間換算ステータスLv:136

  職業:森林の守護者

  称号:林地の武姫

  固有能力:環境支配森林 ・支配領域と林地に関連する全ての環境影響によるマイナス補正をプラス補正に逆転させるか影響を消す。

      :純然たる武の末裔 ・ステータス上昇、物理攻撃能力上昇、魔法攻撃能力低下。魔法に対し耐性を得る。

      :健全な肌 ・状態異常を無効化し、状態への外部からの影響を無効化する。

      :鞭聖 ・鞭使用時ステータス上昇、全ての行動に補正。闘気を纏える。

      :連環の魔眼 ・左、視界内の攻撃を加えた箇所を結びつける。

  種族特性:異なる姿 ・変異できる。状態異常に耐性を得る。

      :不吉の先触れ ・自身を見た者の被ダメージを上昇する。

      :獣の膂力 ・ステータス上昇。

  特殊技能:エネルギードレイン ・生命力と魔力を干渉するたびに吸収する。

      :ビローズビロー ・攻撃した箇所のダメージを上昇させる。

      :サプレメントショット ・複数の攻撃を同時に受け止められる。

  存在コスト:2700

  再生P:10000P 』


「ありがとうございます、閣下様」

 髪色と同じ青と黒の右の瞳と、白色の刺繍のようなものが入った左の瞳のアルディエルが、しっかりと頭を下げて受け取った。


 どこからどう見ても、俺を尊敬する、正しいダンジョンモンスターの姿にしか見えない。

 ただ、残念なことに、このダンジョンでは、俺を尊敬していることと、正しいダンジョンモンスターであるかどうかは、何一つ関係ない。俺は分かってる。

 もう、分かってるんだ。


「オレの経営します、RDL社を、必ずや大きくし、いつの日か経済界の頂点に立ってみせます」

「そうか。応援してるぞ」


 もう、分かってるんだ……。


「次はワグナエラね」


『 名前:ワグナエラ

  種別:ネームドモンスター

  種族:パラディンライオネス

  性別:女

  人間換算年齢:21

  Lv:0

  人間換算ステータスLv:135

  職業:草原の守護者

  称号:草叢の武姫

  固有能力:環境支配草原 ・支配領域と草原に関連する全ての環境影響によるマイナス補正をプラス補正に逆転させるか影響を消す。

      :純然たる武の末裔 ・ステータス上昇、物理攻撃能力上昇、魔法攻撃能力低下。魔法に対し耐性を得る。

      :健全な肌 ・状態異常を無効化し、状態への外部からの影響を無効化する。

      :投聖 ・投擲使用時ステータス上昇、全ての行動に補正。闘気を纏える。

      :接続の魔眼 ・右、視界内の物体同士や空間同士を接続する。

  種族特性:百獣の王 ・獣系の人や魔物に対してステータス上昇、支配強化。

      :獅子の破壊力 ・物理攻撃ダメージを上昇し、物理衝撃を上昇する。破壊行動時成功率に補正。

      :獅子の矜持 ・ダメージを受ければ受けるほど攻撃力と攻撃能力が上昇する。

  特殊技能:エネルギードレイン ・生命力と魔力を干渉するたびに吸収する。

      :マジシャンズロード ・相対する者の視線や思考を、対象から外す。

      :トリックオアトリック ・妨害行動の効果を減少させる。

  存在コスト:2700

  再生P:10000P 』


「ありがとうございます、閣下様」

 髪色とは違う黄色の右目、そして髪色と同じ薄い赤色の左目のワグナエラは、一礼した後、握手を求めてきた。尊敬の証のように、両手で恭しく。


 しかし、俺は分かってる。


 握手した途端、ワグナエラの両手が、スポっと抜けた。

「うおっ」

「あああ、わ、我輩の手がああああ」

 マジックのやつだ。


「お楽しみ頂けましたかな、閣下様。我輩、マジックショーは定期的に開催する予定でございますので、是非とも閣下様も64階層草原地帯へお越し下さい」

「ああ、ありがとう。必ずいくよ」


 分かってるんだ……。


「次は、レンギエル」


『 名前:レンギエル

  種別:ネームドモンスター

  種族:カオスメタルリザード

  性別:女

  人間換算年齢:23

  Lv:0

  人間換算ステータスLv:125

  職業:岩場の守護者

  称号:岩鉄の武姫

  固有能力:環境支配岩場 ・支配領域と岩場に関連する全ての環境影響によるマイナス補正をプラス補正に逆転させるか影響を消す。

      :純然たる武の末裔 ・ステータス上昇、物理攻撃能力上昇、魔法攻撃能力低下。魔法に対し耐性を得る。

      :健全な肌 ・状態異常を無効化し、状態への外部からの影響を無効化する。

      :棒聖 ・棒使用時ステータス上昇、全ての行動に補正。闘気を纏える。

      :停止の魔眼 ・左、視界内の対象の思考や行動を停止させる。

  種族特性:蜥蜴の鱗 ・魔法ダメージや魔法による衝撃への耐性を得る。

      :蜥蜴の動体視力 ・動体視力と反射能力の向上、突発的な動作への補正。

      :金属鎧 ・物理ダメージや物理による衝撃への耐性を得る。毒に対しての耐性を得る。

  特殊技能:エネルギードレイン ・生命力と魔力を干渉するたびに吸収する。

      :グランドスラム ・棒による物理衝撃を上昇する。

      :マインドトラジェクト ・直前の攻撃を対象の記憶に印象づける。

  存在コスト:2700

  再生P:10000P 』


「ありがとうございます、閣下様」

 髪色と同じ緑色の右目、髪色とは違う紫色の左目のレンギエルは、帽子をとって頭を下げながら受け取った。


 けれども、俺はもう……。


「今度作る予定の野球チームですが、4番サードは僕にお任せ下さい。63階層で存分に鍛え上げておきますので」

「ああ。任せたぜ」


 分かっているんだ。

 誰もまともなダンジョンモンスターじゃないことくらいっ。


 誰も戦うって言ってくれないっ。

 なんだRDL社って。マジックショーを守護階層でやるんじゃない。野球チームをいつの間に作ることになってるんだ。

 ダンジョンの守護者は戦うのが仕事で、むしろ戦う以外のことなんてほとんどやらないもんなんだよっ。なのに全員趣味に全力っ。戦いに期待してくれと言ってくれる子が1人もいないよっ。


 アルディエル、ワグナエラ、レンギエルの3人は、お小遣いを貰うと、その瞬間にきびすを返したように更衣室へ向かった。

 アルディエルは、生成した釣竿を振りながら。

 ワグナエラは、鳩を出しながら。

 レンギエルは、バットを振りながら。


 どうして、どうして俺が生成したボス達はこう……自由なんだ。


「えーっと、次は、ルイシエラ」


『 名前:ルイシエラ

  種別:ネームドモンスター

  種族:シェルターアルマジロ

  性別:女

  人間換算年齢:15

  Lv:0

  人間換算ステータスLv:126

  職業:干ばつの守護者

  称号:乾燥の武姫

  固有能力:環境支配干ばつ ・支配領域と干ばつに関連する全ての環境影響によるマイナス補正をプラス補正に逆転させるか影響を消す。

      :純然たる武の末裔 ・ステータス上昇、物理攻撃能力上昇、魔法攻撃能力低下。魔法に対し耐性を得る。

      :健全な肌 ・状態異常を無効化し、状態への外部からの影響を無効化する。

      :槍聖 ・槍使用時ステータス上昇、全ての行動に補正。闘気を纏える。

      :不癒の魔眼 ・右、周囲の治癒効果を無効化する。

  種族特性:硬い甲羅 ・ダメージ減少、衝撃減少。防御能力を強化する。

      :不変の真球 ・防御行動時、直撃した攻撃に対して、防御成功時と同様の補正を加える。

      :穴掘り名人 ・穴を掘る際、能力上昇。

  特殊技能:エネルギードレイン ・生命力と魔力を干渉するたびに吸収する。

      :ランサーバースト ・槍での攻撃によるダメージを増加する。

      :リファインロード ・1度行った攻撃や防御の効果を上昇する。

  存在コスト:2700

  再生P:10000P 』


「あ、ありがとうござ――ございます。か、か、か、閣下様」

 髪色とは違う灰色の右目、髪色と同じ桜色の左目のルイシエラは、高速で何度もペコペコ頭を下げる。


「ろ、62階層でも、が、頑張りますので……、そ、その……、人前に出るのは、その……恥ずかしいんです……けど……。で、でもっ、い、一生懸命っ、がんばりますっ」

 ルイシエラは、言いよどみ、顔を真っ赤にしていたものの、最後はそう大きな声で叫んだ。


 この子は良い子かもしれない。一生懸命戦ってくれるようだ。

 ……いや、戦うとは言ってないな。


「ルイシエラや、62階層で、一体何を頑張ろうと思っているんだ? 教えてくれるかい?」

「あ、えと……、お、お喋りです」

 ……。

「――やややや、やっぱり無理ですぅ。そそそそ、そんな……、知らない人と喋るだなんて……。怖い……」


「最後は、ラミエル」


『 名前:ラミエル

  種別:ネームドモンスター

  種族:ギルタブリア

  性別:女

  人間換算年齢:29

  Lv:0

  人間換算ステータスLv:127

  職業:砂漠の守護者

  称号:流砂の武姫

  固有能力:環境支配砂漠 ・支配領域と砂漠に関連する全ての環境影響によるマイナス補正をプラス補正に逆転させるか影響を消す。

      :純然たる武の末裔 ・ステータス上昇、物理攻撃能力上昇、魔法攻撃能力低下。魔法に対し耐性を得る。

      :健全な肌 ・状態異常を無効化し、状態への外部からの影響を無効化する。

      :刀聖 ・刀使用時ステータス上昇、全ての行動に補正。闘気を纏える。

      :遮光の魔眼 ・左、視界内の光を閉ざし、プラスの効果を全て無効化する。

  種族特性:蠍の毒 ・毒を付与する。

      :全身武器 ・物理ダメージ上昇、物理攻撃をしてきた相手に反射ダメージ。

      :砂の住人 ・砂地でのステータス上昇、移動力上昇。熱によるダメージを無効化する。

  特殊技能:エネルギードレイン ・生命力と魔力を干渉するたびに吸収する。

      :ソードアウト ・対象の視界を塞ぐ。

      :スタイルリード ・一度食らった攻撃を躱す。

  存在コスト:2700

  再生P:10000P 』


「ありがとうございます、閣下様」

 髪色と同じ橙色の右の瞳と、髪色とは違う黒色の瞳のラミエルは、スカートを摘まみ上げ頭を少しだけ下げた。


「傾斜角100%の流砂の砂漠。とても面白い階層を頂きもうした。どうか、ご期待あれ」

「その期待は……、なんに対して?」

「無論、ボスとしての戦いへの期待ですぞ」

 ラ、ラミエル……。ラミエル、ありがとう。格好と喋り方はちょっと変だが、戦ってくれるのかっ。


 窪地前半5階層、5人目にして、ようやく戦ってくれる子が見つかった。

 どうやら、5人に1人くらいは、ダンジョンモンスターとしての自覚を持った子が生成されるらしい。

 いや、窪地後半にはいなかったな……。どうやら、10人に1人くらいは、ダンジョンモンスターとしての自覚を持った子が生成されるらしい。

 良かった。本当に良かった。


「ルイシエラを見て、心配する気持ちも分かりますぞ。ですから、小生が、ルイシエラの分も戦いましょうぞ。砂漠も干ばつも似た様な地形、そこでの戦闘も、苦はございません」

「ラ、ラミちゃん。ラミちゃん、あり、ありがとう」

「礼はいらぬ。小生らは年齢こそ離れておるが、友達だろうさ」

「――うんっ」


 でも、ラミエル、階層ボスは、別の階層で戦っちゃいけないんだよ。

 俺はそう言おうと思ったが、暖かい友情の前には、言葉を発することもできなかった。


 窪地後半に比べると、随分まともな窪地前半だったが、しかし、それでもまともな子は、いなかったらしい……。

 なんてこったい。


 ルイシエラとラミエルは、2人仲良く並んで更衣室まで行った。


 再び、ここは静かになる。

 聞こえるのは、波の音と、キキョウの小さな寝息のみ。

 いや、もう1つ。俺のため息だ。


「はあ……、どうして我が家のネームドモンスターはこんな……」

 ため息が止まらない……。だって……、だって……。

 でも、いつまでもため息をつくわけにもいかない。

「言っても仕方ないからなあ。それに今回は、俺の尊厳は失われなかった。それだけでも良しとするか」

 俺は、そう思うことにした。


「しかしキキョウ、起きないな。おーい、キキョウ、おーい」

「ふむぅ。スヤスヤ」

「おーい。もう生成終わったよー」

 俺はキキョウをさらに揺すった。いつもよりも、少し激しめに。

 さすがにそれだけ揺すられると寝苦しかったのか、キキョウは目覚めの兆しを見せた。


「ううーん」

 だが、だからだろうか、寝返りを打とうとしたのだ。


 眠りが浅くなり、うつ伏せを苦しいと思い始めたのだろう。キキョウは、体を仰向けに回転しようとした。

 しかしそれは――。

「まずいっ」


 なぜならキキョウは、今、上の水着をつけていない。もし仰向けになれば……。俺が、大変なことに、いや、変態なことになってしまうっ。

 俺は反転しようとするキキョウの体を押さえた。ダンジョンマスターはその気になれば、ダンジョンモンスターの動きを完全に止めることが可能だ。押さえているのに動かされることなどありえない。したがって、完璧に押さえられる、はずだった。

「どうして寝てる時まで反乱してるんだっ」


 キキョウはゆっくり仰向けになっていく。

 男として、力で押さえつけようにも、魔物であるキキョウの力の方が圧倒的に強いし、オイルでヌルヌルしているから全くもって力が加えられない。


「ああっ」

 とうとう、キキョウは、仰向けになる。ビキニを、置き去りにして。


 俺は素早く目を瞑り、手探りでその水着を探す。

 早く、早く水着をキキョウの上に乗せるんだっ。でも、目は絶対に開けちゃいけない。それは俺の尊厳を守るためではない、裸を見られたというショックから、キキョウを守るためにだっ。

 俺はダンジョンマスター。普段はネームドモンスターに守られる者、しかし、いざという時は、ネームドモンスターを守る者であるっ。


「ん……、なんじゃ、騒々しい。――?」

 と、その瞬間にキキョウが目覚めた。そして、言葉を失う。

 おそらく、うつ伏せで眠っていたはずなのに、仰向けになっていること、水着が外れていることなどに、色々考えを巡らせているのだろう。

「大丈夫だっ。キキョウ、俺は見ていないっ。一度も見ていないっ」

 俺はキキョウを安心させるためにそう言った。


 そして、ついに俺は手に何かを握り締めた。

 目を瞑ったまま、手に握るそれが水着であることをあちこち触って確かめ、カップの形から表裏を確かめ、本当にキキョウの物なのかどうかを、カップの大きさを手触りで確かめ予想し、ダメ押しと言わんばかりに、匂いでも確かめた。これは確実にキキョウのものっ。

「さあ、早くこの水着を身につけるんだっ」


「であえであえ、曲者じゃっ」

 だが、俺の努力は虚しく、キキョウは大きな声で誰かを呼びつけた。

 なんてこったいっ。俺は何も悪いことなんてしていないのにっ。


 呼びつけられた誰かとは――。


「王様っ。なんてことをっ。ボクには気をつけろだなんだと言っておいて、自分がやるだなんてっ」

 焼きトウモロコシを握るコーリー。

「寝てる場合じゃねえぜっ」

 眼鏡を投げ捨てたサハリー。

「何してるんですかっ? 何してるんですかっ? なにしたんですか? 真似して良いですか? 真似して良いですかっ?」

 水着を脱ごうとするシェリー。


「いかんっ。真似しちゃいかんよシェリー君。こんなことを真似――いや、誤解なんだっ」

「わっちが落した水着を拾っては、あちこちを触り、胸に触れていた部分を撫で、終いには臭いを嗅いでおった。余程のど変態じゃな」

「ち、違う、俺は、俺はただ――、キキョウを守りたかったんだっ」

「性犯罪者は、皆そう言うものじゃ」


「いつかはやると思ってましたが、まさか後輩達が来るこのめでたい日にとは……。見損ないましたよ。……でも、まだ間に合います。自首しましょう」

「えー確かに昔から、性的なことに強い興味を持っていたと思います。学校では、浮いた存在でしたよ。だから、いつかはやるんじゃないかって。ええ、はい、同窓会にも来なかったです」

「彼を、一体何が変えてしまったのか。その性癖が、いつ歪んでしまったのか。我々は、徹底調査しました。次は、ご両親への直撃取材の映像をどうぞ」


「自首が全然間に合ってないっ。もう社会的に殺されてるっ。やめてくれ、親父とお袋は関係ないじゃないかっ、実家を映すのはやめてくれーっ」

 俺は目を瞑ったまま叫んだ。


 なんのコントだこれは……。


 なお、コント終了後は、キキョウが良いよと言うまで、俺は目を瞑っていたのに、目を開けたらまだダメだった。

 罪はまたしても重くなった。


「およよよよ。なんてこったいじゃ」

「俺のセリフだよ」

「ビーチクを見られてしもうた」

「女の子がビーチクって言うんじゃない。あと、そこまでは見てないからねっ」


 キキョウはそうやってずっと、俺をからかい続ける。俺はもうてんやわんやだ。

 そうしていると、いつの間にか、窪地前半階層の5人は、更衣室から出てきていた。それぞれ、思い思いのワンピースタイプの水着に身を包んで、こちらを見ている。

 クズを見るような目ではない。なるほどねー、と、何かに納得したと言わんばかりの目だった。


 何がなるほどなんだっ。

 いつもじゃない。いつもこんなんじゃないんだっ。いや、確かに1日の内に、こういうやり取りは何度かある。でも常にじゃないんだ。常にこんなわけじゃないんだっ。

 その目をやめなさい、信じてくれよっ。


 尊敬は、またしても失われた……。


 三期組を生成する前、俺は、ネームドモンスターを増やせば、関係性はどうなるんだろうか、と心配していた。だがどうやらそれは、杞憂だったらしい。

 何も変わりゃあしねえ。


「何か変われよ……」

「いいや? 変わったじゃろ」

「え、そうなの? なにが?」

「無論……、秘密じゃ」


 キキョウはそう言い残すと、コーリー達を連れて遊びに戻って行った。

 うーん、と俺は首を捻るも、なんのことかは分からない。分からないので、それは一旦置いといて、次はコロシアムの階層ボスの生成だ。

 次は、分かりやすく何かが変わってますように。プラス方向にね。

お読み頂きありがとうございます。

また、ブックマークや評価、感想、誤字の報告と、本当にありがとうございます。


反応を頂ける度に、より良い作品に近づいていっている気がします。

このまま、頑張ります。

今後ともどうぞ、暇な時にでもお読み頂ければ、幸いです。

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