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第0話「始まりの日」

第0話「始まりの日」


二千年前


戦場に2人の少年少女と若い男が向かい合っている

少年が口を開く


「ようやくここまできた、これが最後の戦いだ魔王ヴァプター」


少女はにこりと微笑む


「こっちは2人、諦めてもいいんですよ?」


若い男は髪をかきあげ悠然としている


「観念か、それもいいがそれでは私の望みは叶わない、さあ九の刻を超えし者よ伝承を此処に刻もうではないか」


そうして原初の魔法戦争の終わりが始まった


5年前、魔界


ここは先代の魔王の城跡、今では衰退してしまった一族の唯一残っている権威の象徴である

地下室で年老いた男が重く閉ざされた木製の扉の前にただずんでいる


「文献によればここに時の水晶があるはずだ」


遥か昔、魔王が封印されたとされる魔法の水晶、それが時の水晶なのだ、その力を求めて男は朽ち果てた城までやって来たのである


扉を開けると中には巨大な水晶と鎖で繋がれた人影が見える


「これが先代の残した時の水晶か」


男が水晶に触れると水晶が紫に輝き出す


「ようやく我を見つける者が現れたか」


水晶から声が響く


「まさかあなたは...」


「我こそはかつての魔界の王であり最強の魔道士

ヴァプターである、貴様の名はなんだ」


「はっ、私はあなたの血を継ぐ魔王の後継者デュークでごさいます」


「そうか、では問おう我が子孫よ貴様が時の水晶を求めた理由はなんだ」


「今では我々一族は衰退の一途を辿っています、古代の文献を辿り時の水晶は歴史を超越する力があると知りました私はその力で一族を再興したいのです」


「そうかならば魔法戦争を起こすがいい、我も力を貸してやろう」


「ありがたきお言葉です」


水晶の影にいる人影の目が赤く光る


「魔王様あれは一体」


「奴も魔法戦争に参加させるがいい、ただしあの鎖だけは外してはならんぞ」


「はい魔王様」


デュークが礼をして部屋を立ち去る

大広間まで出るとそこには見知らぬ少女が倒れていた


「君大丈夫かい?」


男は優しく声をかけるが返事はない


「仕方ないとりあえず屋敷まで連れていくか」


デュークは少女を抱え城を出る

これは大いなる物語の最初の一幕、果たして歪んだ因果の先にあるものは希望か絶望か


現在

此処はデューク=ダルメギアの住む魔界の中でも廃れている地域にある小さな屋敷である

その中の一室でデュークがソファーでワインを飲みながら1人の少女と話している


「残りの参加者はあと1人、もうすぐ始まるぞ忌々しき魔族どもめ私が魔王の真なる後継者であることを思い知るがいい」


少女は呆れた顔で話しかける


「あんたね、私が代わりに戦うんだからね」


「だまれっ アスタロト貴様を助けてやったのは は誰だと思っているんだ、まぁそれもこの戦いが終われば散ってゆく運命だがな 」


(人を使い捨てみたいな言い方して!)

「言っとくけど私は絶対負けないからね」


「ふっ、そうでなければ困る、今回の参加者は陰陽師に作家、童話に探偵、くだらんが少しはやるようだ気は抜くなよ、私は儀式の準備をするお前はせいぜい負けないように頑張ることだな」


デュークが扉を開け去っていく

するとソファーの影から猫のような生き物が出てくる


「ようやく行ったみたいだよ〜」


この獣の名はマキア、魔法戦争の為に呼び出された幻想種だ


「じゃあ行こっかマキア、デュークは気に食わないけど私が負けるわけにはいかないのは変わるもんじゃないし」


「だいじょーぶだよ〜マキアとアスが一緒なら絶対負けないよ?」


「そのアスという呼び名はどうにかならないの?私の名前はアスタロト=メディカ、全く幻想種は主人の命令を聞くんじゃなかったのかしら」


「マキアはデュークに召喚されたからアスは主人なんかじゃなくて友だちだよ」


「もういい ともかく人間界に行って彼の様子を見て来ましょ」


「そーだね、アスの願いは今度こそマキアが叶えるよ」


マキアがぴょんと私の頭に乗る


「そうね期待してるわ、でもね頭に乗るなって前から言ってるでしょ!」


そう言って少女はテーブルの上にあるペンダントを手に取って部屋を出た、これは彼女が持っていたただ1つの宝物、水色に輝く氷のようなそれは何故か勇気を与えてくれるのだ


さて人間界に通じる門には門番がいると聞いたことがあるがデュークは話を通してくれているのだろうかまさか力ずくで突破しろなどと言わないだろうな

私がそんなことを考えている間にどうやら門にたどり着いたようだ


殺風景な景色の中で一際目立つ血のような色をした門だ 門の前には獣のような姿をして鎌を持つ門番が退屈そうに門を守っている


「あれじゃ門を守っているっていうより罰で立たされてる子供みたいね」


門番がこちらをちらりと見る

まずいっ今の聞かれちゃった?そう思ったとき


「そこの者 名を名乗れ」


よかった聞かれてはいないみたい 最初の挨拶だから気合いれていくわよ!


「アスタロト=メディカだ」


「僕のことも忘れないでよ〜 従者のマキアだよ〜」


「そのような者が通るとは聞いていないが 」


やっぱりデュークの奴私のこと伝えてなかったか

そう内心思いながら剣に手を添える


「仕方がないか マキア力ずくで突破するよ!

くらえ<炎剣-ファイアソード>!」


炎の魔力が剣を形成する

振り下ろされた剣は灼熱を纏う

だがその一撃は門番の鎌でいなされアスタロトは逆に吹き飛ばされてしまう


「剣が弾かれたっ あれただの鎌じゃないみたいね」


「そのような下級魔術の剣など我に通用するはずがなかろう次はこちらの番だ」


目の前に鎌を構えると呪文を詠唱する


「<歌え地獄の魂よ-ソウルエイト>!」


地面から無数の魂が浮き出て実体化しアスタロトに襲いかかる


「マキアっぼーっとしてないで協力しなさいよ!」


戦いの中マキアは頭の上で眠そうにしている


「仕方ないな〜 <エンチャント-業火>」


マキアが詠唱するとアスタロトの剣の炎が勢いを増していく、幻想種にはそれぞれ能力があるがマキアは魔力を強化、付与する魔法を使う


「浄化されよ堕ちた魂よ」


アスタロトはそれを易々と切り 次々と倒していく だが無数に出てくる魂はアスタロトの魔力を奪っていく


「いくら切ってもきりがない本体をやるしかないか <聖弾-ライトゲート>くらいなさい!」


アスタロトが指で空中に魔法陣を描くと門が出現しそこから青い魔力が出てきて門番を襲う


「ふっその程度の魔術で冥府の門番を倒せると思うな」


門番はそういうと持っていた鎌で魔力を切断する

そしてアスタロトに向けて鎌を振るう


「魔術強化された鎌の斬撃か、そんなの当たらないっての!」

アスタロトが一喝し次々と鎌を避けていく


「いつまで逃げているつもりだ、いくら避けていても戦況は変わらんぞ」


「確かにそうかもしれないわね、ずっと逃げているだけならね」


そう言いながらアスタロトはふっと微笑み地面に真紅に輝く石を置き詠唱を始める


「始まりの火」


斬撃を避け次は蒼の石を置いていく


「繋ぐは水」


更に深緑の石を


「廻は風」


そして門番を囲むように三角形の魔法陣が組まれる


「斬撃を避けながら魔法陣を組んだと言うのかっ

まずい<冥府の壁-ヘルウォール>!」


「気づくのが後数秒早ければ防げてたでしょうけどそれじゃあ遅いっ」


アスタロトの周りに膨大な魔力が生じる


「紡げ原初の魔法を<三元素魔法陣-レイトゥレス>!」


門番を業火が焼き尽くし暴流が飲み込み刃と化した風が切り裂く そして門番がその場に倒れこむ


「面倒かけさせないで欲しいわね、こっちはこれからが本番だってのに」


「それにしたってやり過ぎだよ〜アス」


「仕方ないじゃない、そもそも門を通ることを伝えてなかったあいつが悪いのよ、でも丁度いいウォーミングアップもできたことだしそろそろ行きましょうか」


そういってアスタロトは門をくぐった

これより始まるは救いの物語、時の水晶によって召喚されし12の因果が今交わる


次話 物語の始まり


記念すべき第0話というわけで、どうも初めまして作者のつばさと申します

物語の始まりは短めになってしまったので短めになったので第0話〜第5話まで一括投稿とさせていただきます

誤字脱字、点を打つ場所など文章力に欠けまくっていますがご了承ください

では次の物語で


更新は基本作者が朝起きたらします

感想等はこちらまで

https://mobile.twitter.com/atorietsubasa

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