アブラゼミの声
灰色の空の下 憂鬱を抱えてベンチに座り込む
公園の木立から 耳を劈くような声が痛く感じる
でもジージー啼くそれは愛の唱らしい
綺麗な声には聞こえないけど
飾りなく必死な夢に向かって唱ってる
カッコつけるなよとこれ見よがしに唱ってる
僕の人生を高い木の上から見下ろすように唱ってる
この憂鬱を打ち消すように唱ってる
君は短い人生で何を残すのかと聞きたげに唱ってる
人目も知れず愛を残すように唱ってる
僕は勢いよく起ち上がり 何かを決するように
歩き始めた
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