第1話 日常よ、帰ってこい
色々とカオスです。
コメディーとはいいますがツマラナイかと思います...
どうぞ温かい...生暖かい目で読んでください。
俺の名前は山口俊行、15歳。私立アディオス高校に通っている。
今日で5月になる。高校に入学してから1ヵ月くらいたった。しかし俺にはまだ誰も友達がいない...
まぁ俺に友達がいなくても当然だろう、だって4月の自己紹介のときに「俺は宇宙人だ!!!」なんて言ったからな...
実のところ宇宙人でもなんでもない。ただの高校生なんだよね。ジョークのつもりで言ったんだけど、それが裏目に出て...クラスでは「宇宙人」と呼ばれて軽蔑されがちで、先生からも冷たい目を向けられる。
今日もツマラナイ1日が始まる、そう思っていた5月2日の朝だった。
先生が「今日は転入生がきているぞ~」とクラスに言う。
当然どよめく。
男子は「かわいいのくるかな??」「美人がいいな~」などと理想を語る。女子も同じだ。ありもしない少女漫画のような幻想を抱く。
「お前ら~、静かにしろ~」と先生が言う。
途端に静かになった。不思議な奴等だ。いつもはギャーギャーうるさいのに、こういう時は静かになるのだ。
「よし、入ってきていいぞ」先生が言う。クラスメイトには謎の緊張が走る。
「失礼します!!」
ドアの方をちらりと見る。
俺は唖然とした。
信じられない、ドアが吹っ飛んだぞ。とんだ怪力野郎だな。
先生も驚きを隠せない様子が伺える。
先生、あの...ちょっとヅラがずれてますよ。めっちゃツッコミたい。
クラスメイトからも「え?」「は?」などといった声しか聞こえない。
そりゃあ驚くよ、だってドア吹っ飛んだもん。
ドアを吹っ飛ばして入ってきたそいつの容姿は、
金髪のロン毛で身長は170cmくらいか?目の色は赤、眉毛が濃い。唇が太すぎる。ア○ゴさんの30倍くらいある。太っている。片手にはスマホを...ん?違う。チョコレートの箱だ。スマホ感覚でチョコ持つなし。
ツッコミどころがありすぎて困る。
「き、君...君は何者だ...?」先生が震えた声で聞く。
そいつはにっこりと笑い、元気な声で「木星から来ました、坂上言蔵です!!!」と言った。クラスメイトはキョトンとした。俺も驚く。
信じられないくらいの美声だった。
またツッコミどころが増えた。
先生は聞く。「な...なんでドアが吹っ飛んだんだ...?」
そいつは頭を掻きながら、「いやー、力制限したつもりだったんどすけど...つい...」
いや、なんでだよ。なんでそんな力あんの。力制限してドア吹っ飛ばすとかどういうこと。
てか自己紹介が気になってしょうがない。ツッコミどころありすぎだろ、てか宇宙人って...?
そう思った途端に、俺の気持ちを代弁してくれるかのように委員長の讃岐優香が質問する。
「色々ツッコミたいんだけど...木星から来たってどういうこと...?高校の名前かなにか?」
そいつは「いや、星のほうっすよ。ほら、木星ってあるじゃん?」
話し方がチャラい。頼むからツッコミどころをこれ以上増やさないでくれ...
ん?さっきこいつ木星から来たって言ったよな?ということは...
俺は考える。試行錯誤した結果が出た。
"そいつ"は本物の宇宙人だった...!