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この作品には 〔ガールズラブ要素〕が含まれています。

俺の記録

作者: 玄浪
掲載日:2014/12/03

注意…………俺と表記されていますが登場人物はすべて女です。

これは俺の身に起こった事実である。なんの変哲もない女子高生の夏休み記録ーーーー。

高校最後の夏休みが始まった7月の後半、俺は部活の部長から意味不明なメールを見て困惑していた。

『レズってありだと思う?』

困惑するだろ?

部活といっても全く部室に顔を出していない俺とクラスの違う部長とはあまり面識がない。とはいっても5月にあった体育祭で活動の一環として写真を撮った時に話したくらいだ。

ともかく、返信をした。

『しらん。本人がよければいいと思う』

我ながら素っ気ないと思った。元々こうなのだから仕方がないのだが女子としてどうなんだ……。

彼女の返信に俺は腹が立った。『どう思う?』と来たのだから。彼女からの質問の答えとして送ったメールを見ていないとしか言いようのない返信なのだ。俺は同じ答えをいう必要性を感じず(いらねえ)彼女の考えを聞いた。答えは俺と同じような感じだった。

その答えからいくつも改行されてから『もし私が告白したらどうする?』と質問がきた。俺は相手のことを別に好きじゃないから多分こう返事するんだろうなと思い『受け流す』ことにした。

俺は友だちに彼女と俺のやり取りを全てスクショして送った。友だちは俺と彼女の話が噛み合っているようで合ってないことに笑って第三者の立場を満喫していた。

数日後、彼女からメールがきた。

『こないだ行ったところに行きたいんだけどひとりじゃ行けないの。ついて来てくれない?』

夏休み前に部活の集まりと聞いて行った時に寄った手芸屋のことを指していた。部活の集まりといっても集まったのは俺と彼女の2人だけだったから部活じゃなくて遊びになった……。

俺は彼女が『いつも一緒に帰ってる奴を誘え』と返信した。何故なら遊びになったあの日つまらなかったから。一緒にいて楽しくない奴とあまりいたくなかったんだ。

それに対する答えのメールが長かった。『いつも一緒に帰ってる奴は人が多いとこが嫌いだから断られた』だの『他にもいる友達は男連れてくるからイヤ』だの聞いてもいないことまで答えるそいつに嫌気がさしていた。彼女は前に男嫌いだと話していた。だったら男連れてこないでとか言わないのだろうかとツッコミを入れたかったがそんなことをする暇がなかった。

『実はお互いのことあまり知らないんだ』『興味ないよね、人の事情なんて』とくれば俺は自然と冷酷に対処していた。

『へー』『興味ないこと知ってるなら話すな』と。

冷酷に対処しても彼女は『相変わらずだね』とか『私に興味持ってくれたらなんでも話すのに』とかメールを受け取る俺が寒気を覚えたり引いたりすることを送ってくる。鈍感じゃなければ彼女の好意に気付いたろうに俺は鈍感だった。

俺が彼女の好意に気付いたのは友だちがキッカケだった。友だちは彼女と何故か連絡先を交換していた。彼女は友だちに朝のおはようメールを送っていた(友だちからのスクショで知る)。俺が冷酷に対処したメールもコピペして自分の文章と共に送っていた。友だちは俺と彼女の思いを知っていて高みの見物をしていた(俺は嫌がっていたが彼女は好意をぶつけていた)。しかし友だちは彼女からのメールにより高みの見物、第三者の立場どころじゃなく当事者になってしまった。俺は友だちから助け船を出されたのだからこちらからも出そうと奮闘したが無駄だった。友だちはほぼ毎日くるおはようメールから始まりおやすみメールで終わる俺に関することを聞かれていた。

『もうこれストーカーの域だわ』

友だちは彼女のことをストーカーと認定した。俺はそれに同意して対策を考えるも良いことが思いつかなかった。

それから一切彼女から俺へメールは来なかった。8月になるまでは。彼女からメールがこなかった間、俺は幸せを噛み締めていた。バイト終わり携帯を開くときている彼女からのメールは恐怖でしかなかった。友だちも彼女からのメールに恐怖を感じていた。友だちにくる彼女からのメールは主に俺の事を聞いていた(将迷惑な話だ)。

8月の前半、毎年見ている花火大会があった。俺はそれを友達4人で見た。彼女のメールを受け取っている友だちも一緒だ。その帰りに彼女から『花火大会行った?』というメールが来た。俺は面白半分でその返信に『彼氏と行ったんだ』と答えた。普通は彼氏は男ととるが彼女は違っていた。

『彼氏って女?』

はあ?となった。彼氏といえば男と相場が決まっている。それなのに彼女は女と聞いてきた。挙句の果てに『本当に彼氏いるの?』とウソを見抜いたようなメールがきて友達と「気付くのはやっ!」と言葉に出してしまった。

俺は彼女からきた『本当に彼氏いるの?』というメールの返信にどう返せばいいか迷っていたこともあり数週間ほったらかしにしていると『数週間も返信来なかったから心配したよ。元気?』とかいうメールが入っていた。『元気』と一応返したが怖かった。『数週間も』という返さなかった日にちを数えていたこともそうだがストーカーまがいのことをしている彼女自身が怖い。


夏休みが明け学生としての日常を取り戻した頃、図書室に呼び出された。

彼女は俺の姿を見た瞬間に泣き出してそれを宥める彼女の友だちに睨まれた俺はどうすればいいか分からなかった。

結果その日は呼び出されたのにも関わらず何も起こらず、次の日彼女から『昨日言いたかったことを教えて』と意味不明なメールを受け取った。俺は通常運転で『話したいことなんかない』と答えた。

それから何事もなかったように時は過ぎた。10月、文化祭の時期には先生を交えて話し合いもしたがどうしようもなく俺は彼女からくるメールを無視しろとの先生からのお達しを受けただけだった。

彼女は俺に恋をしていたらしい。原因は体育祭の日、選手の邪魔だからかなんなのか分からないが俺が彼女の腕を引っ張ったことらしい(俺は覚えていない)。

夏休みが明け、変わったことは昼ごはんを食べに中庭に行くと見える範囲に彼女(とその友だち)がいるようになったことと昼休みにバスケをやりに体育館に行くと彼女も友だちを連れて体育館にやってくることだ。

彼女がレズってことは聞いていたんですけどね。

扱いが面倒でした

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