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悪戯詩  作者: 山口かずなり
10/22

コマチのテーマ―【華の描かれた掛け軸】



☆華の描かれた掛軸


そこで永遠に待つ


横顔のまま

俯く子



①掛軸の子に恋をした

描かれた者に恋をした


紅葉散らす頬

透明の衣服に汗ばむ


その掛軸の物語

その子は横顔で俯く


誰かを待つ

その瞳

閉じられたまま



春に飾られて

夏の虫に耳を澄まし

秋に散らした紅葉

冬の粉雪は恋の幻



☆華の描かれた掛軸


そこで永遠に待つ


季節の色

変わっても

その子は変わらない


華の描かれた掛軸


誰を待っているかも

貴方が誰なのかも

僕は知らない


それでも

知りたい


その掛軸の背景



②掛軸の背景を想う

描いた者の心



僕を連れ去る

その感性、知の華


掛軸に吹き込まれた

命は描く者の魂


誰かを待つ

その姿

貴方の心ですか




春に恋をして

夏に触れて

秋に散る

冬の幻惑



☆愛の描かれた掛軸


そこで君は待っている


季節の色

変わっても

その瞳の色は永遠に同じ


愛の描かれた掛軸


誰の為に描いたのかも

貴方が男なのか女なのかも

わからない


それでも

知りたい


描いた貴方を



③孤独に埋もれて

描いたのならば


この想いを

貴方に伝えたい


散らした花も

誰かには必ず届くと



☆華の描かれた掛軸


それを描いた貴方



季節の花びらは舞う

その魂が生きるかぎり


華の描かれた掛軸


僕の為に描かれたのかも

貴方の叫びなのかも

わからない


それでも

届きました


貴方の芸術


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