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異世界チートは標準装備〜ピンチでも、ピンチじゃなくても起死回生〜  作者: 悠悠ー自適
二章 二等世:プロドシア篇
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二章ー6 ランク試験

〜ギルド〜

「どの世界にもあるんだなぁ。・・・そして、やっぱ外観はかっこいいな。少年の頃を思い出す・・・。」

「あんた今何歳よ!」


 フィーネルからもしっかりとツッコミをいただきつつ、そうして何か感慨深いものに浸っていると、「置いてくわよ!」と、しかしもう少しだけ浸っていたかったので、そのようにしていたら、彼女はズンズンとギルドの中へと入っていき、そして実際に置いてかれてしまった。


「こんにちは! ギルドへようこそ。本日はどのようなご要件でしょうか?」

「冒険者登録したいんだけど!」

「承知しました。では、まずは簡単なプロフィールを作成していただきます。」


 プロフィール:名前、年齢や特技など、かなり一般的なことを書くようだ。

 迷うものでもないので、フィーネルはスラスラと埋めていき、直ぐにそれを提出した。


「あのっ! 僕も登録したいんですけど・・・。」

「・・・こちらの方は?」

「今回の相方です。」

「・・・つまり、パーティーメンバーということで宜しいですか?」

「・・・えぇ、そうよ。」

「分かりました。では、同じようにお願いします。」


 そうして同じように、プロフィールを作成することになった。

 しかし残念ながら、あまり字の方は得意ではなく、書く速度は天下一品だが、とても字には見えないものが出来上がってしまった。

 これは流石にまずい、というよりも、字とは呼べない代物なので、嫌そうなフィーネルに何とかお願いし、綺麗に書き直してもらって、そしてなんとか提出した。


「・・・お願いします。」

「・・・確認しました。」


 なんとかそれは 、そして受付嬢はテキパキと何か書類のようなものを書き上げていく。

 

(・・・字がきれいな人って・・・いいな。)


 受付嬢は流石のスペック、といったところで、何から何まで素晴らしい。

 とにかく仕事ができそうだ、というか、実際にそうなのだが。

  

「ありがとうございます。・・・フィーネル様に、ユウ様・・・登録完了しました。」


 なんとか登録を完了することができた。


「では次に、ランク審査を致します。」


 ランク審査、全員が必ず通る道。

 最初のランクを決める大切なやつだ。


「審査と言っても、そんな大層なものではありません。ただ、実力を見せていただければ結構ですので。」


 そうして、彼女はギルドの謎の空きスペースの方を指さした。

 そちらへと目を向けるとーー。


(あれって・・・。)


 なんと、そこには訓練場においてあった、訓練用ロボ的なやつと酷似した何かがあった。

 偶然なのか何なのか、大変気になったが、しっかりと最後まで説明を聞くことを優先した。


「ルールは簡単です。ただ、あれに魔術でもなんでもいいので攻撃してください。ただし、攻撃は一度切り、そして私の合図とともに開始して、そこからおよそ30秒間の間に攻撃を終わらせなければいけません。」


 なるほど、これはかなり理にかなっている試験のようだ。

 受験者は、火力は勿論のこと、短い時間内にどれだけ全力を出せるか、その他色々な工夫を試されるのだ。


「では、準備ができましたので、あちらへと移動しましょう。私に付いてきてください。」


 そうして彼女を先頭にして、そこへと向かって行く。


 近づいてみると、そいつはますます例のロボと酷似していた。


(これ・・・似てるな。)


「では、どちらからやられますか?」

「私はどっちでもいいわよ。」

「えっと・・・じゃぁ、先にやろうかな。」


 ということで、先にユウが試験を受けることになった。


「では、準備はよろしいでしょうか?」

「・・・はい。」

「では、制限時間は今から三十秒となります・・・はじめ!」


 始まった。

 深呼吸を一つ、そして少しずつ魔力を練り上げる。

 その際、やつの顔は見ない。

 何故ならば、何となく攻撃するのが申し訳無いからだ。


(ここは無難に・・・)


 十分魔力が練り上がり、ようやくやつへと目を向けたその時ーー。


(いない! どこへ? ・・・右に移動している!まさか、避けるのか!?)


 なんと、いつの間にかやつは右に移動していた

 移動距離自体はそれほどであり、速度も遅いため、支障は殆どないのだが、流石に動くとは思っていなかったので、少々驚いた。

 それでもーー。


       クラスレッド・フォルド

「悪いな・・・ < 赤魔術・炎撃 >」


 冷静に魔術を行使、炎の槍は、まっすぐとやつを貫いた。


「そこまで!」


 こうして試験は終了した。

 同時に、何名かの職員が直ぐ様やつの所へと駆け寄り、そして回収していった。


(・・・なんか、罪悪感が・・・。)


 いろいろと配慮はしたが、しかし結果としてやつを大破させてしまい、「もう少し出力を制限すべきだったか?」などと考えてしまう。

 すると、


「素晴らしいです!」


 受付嬢の心からの称賛が送られ、そしてギルド内が湧いた。

 

「なかなかやるじゃない。私も負けてられないわね!」

「うん、まぁ。ありがとう。」


 どうやらフィーネルの闘争心を掻き立てたようだ。

 また、彼女の手には、彼女愛用の木刀が握られている。


(フィーネル、少しは手加減するかな・・・いや、多分全力でやるな・・・。)


 そして、再度職員がやつを携えて現れた。

 恐らく別個体だろうが、しかしユウは、少しでもフィーネルが手加減してくれることを願う。


(強く生きろ・・・!)


「では続いて、フィーネル様。」

 

 フィーネルの名前が呼ばれ、やる気に満ち溢れているフィーネルは、やつと静かに対峙する。

 また、ギルド内もまた騒がしくなり、いつの間にか見物する人も増えてきた。


「準備はよろしいでしょうか?」

「勿論!」

「では・・・はじめ!」


 合図、それと同時にフィーネルは、やつの元へと素早く接近し、木刀を構え、そしてーー


「< 両断の太刀 >」


 一刀両断、僅か数秒でやつを綺麗に真っ二つにした。

 

「「おぉ!!」」


 歓声が自然と沸き上がる。

 いつの間にか、ギルド中の視線を集めていたらしい。

 しかし、まさか木刀で真っ二つにするとは思ってもみなかったので、密かに彼女を称賛していると、不意に彼女と目があった。

 表情から察するに・・・マウントを取ってきたらしい。

 対応に困ったので、取り敢えず手を振っておいた。


「お二人共、お疲れ様でした。以上で終了となります。では、結果発表までもう少々お待ち下さい。」


 そう言って、受付嬢は奥へと消えていった。


「お疲れ様。」

「あんたよりも良いスコアを取った気がするわ。」


 戻ってくるやいなや、そう言って、自慢げな表情をする。

 その後もフィーネルの話を軽く受け流しつつ、ユウはやつへと目を向ける。

 またもギルドの職員によって何処かへと運ばれている。


(・・・強く生きろよ!)


 そうしてユウは、やつを見送った。




〜数分後〜

「おめでとうございます。お二人共Dランクからのスタートとなります。」


 Dランク、初心者としては最高のランクだ。

 因みにランクは、上からS,A,B,C,D,E,Fだとのこと。


「余談ですが、Bランク以上になると、貴族依頼が受注できるようになります。」

「貴族依頼?」

「その名の通り、貴族の方からの依頼です。主に護衛が任務となります。」


 なんて都合のいいものが!と二人は思った。

 特にフィーネルは、直ぐ様それに食いついた。


「じゃぁ、今すぐBランクになる方法はないの?」

「申し訳ございませんが、それは地道に頑張っていただくしか・・・。」


 ご尤もだ。

 そんな都合のいい話など、あるわけない、とユウも思った。


「えぇ〜〜! 何かないの? 例えば、そうね・・・Sランクを倒したら、飛び級! とか。」

「いえ、それは流石に・・・」


 と、どうやらフィーネルのしつこさに、受付嬢も困っているようだ。

 なのでまた、フィーネルを宥めにかかる、が、しかし、


「あんたは少し黙ってなさいよ!」


 と、残念ながら効果はなかった。

 その後もフィーネルは、あれやこれやとどうにかしてランクを上げれないかと続ける。

 だんだんと、周囲の目もこちらへと集まってきた。


(・・・恥ずかしい。)


 さて、いよいよ収拾がつかなくなってきた、その時、ヒーローが現れた。


「お嬢さん、よろしければ私がお話をお聞きしましょうか?」


 登場したのはーーイケメンだった。

[雑談]気分転換に、カクヨムでも連載始めました。

   それに伴い、はじめから順々に手直ししています。

   よろしければ、是非。

[ブクマ&評価しましょう!!]おすすめ

[予告]次回の更新は、16日を予定しています。

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