二章ー4 集合
朝早く、起きた直後に連絡が来た。
短い文で、「集合」とだけ。
どこへ向かえばいいか記載されていなかったので、取り敢えず、転送の間へと向かった。
〜転送の間〜
「あっ!おはようユウ君!よく場所がわかったね。」
「はい、なんとか・・・。」
「いや本当に悪かったね。ついうっかり。」
本当に悪いと思っているのか、そう思われても仕方ないほどにこやかな表情をしている。
(多分この人、ストレスとかと無縁なんだろうな・・・。)
そんなことを思って、逆にこちらが朝からどっと疲れた。
「それでなんだけど、昨日の夜、遂に解読が終わったんだ!でもまぁ夜に呼び出すのもと思って・・・」
「だからって、わざわざ朝早くに呼び出さないでくださいよ!あと、詳細をしっかり送ってくれないと困ります・・・まったく。」
この声はーーそう思って振り返ると、やはりそこにはフィーネルがいた。
「あっ、えっと・・・おはよう。」
「あぁ、おはよう。あんたも被害を受けたのね・・・。ねぇ、一緒に一回こいつのことボコりましょうよ。」
すると彼女は挨拶のおまけで、実にフラットに、もの凄いことを言ってのけた。
「それかメイサさんにチクる?」
「いや・・・えっと・・・それは流石に・・・。」
「そう?あんた、そんなに遠慮ばっかりしてると、ストレス溜まってくわよ。」
確かにその通りではあるかもしれないが、別にそれほどまでに憤慨したわけでもないので、リースをどうこうしようという気は更々なかった。
ただ、リースからは感謝の目で見られた。
メイサの名前が出た途端、絶望を絵に書いたような表情へと変貌してしまっていたが、何とか丸く収まり、ようやく緊張が解けたらしい。
「まぁ・・・えーと・・・すいませんでした。」
リースは誠心誠意の謝罪をして、それから話を続けた。
「それでなんだけど、解読の結果、賢者がいる可能性の高い、少なくとも滞在していた異世界が判明した。」
「でも・・・分かったとしても、そこに行けるかは別問題でしょ?だって、世界単位での移動なんて、とても難易度が高い上に、普段送られる世界だって、ドンピシャで送られるっていうよりも、あくまでこの研究所が算出した期待値の高いエリアに、ほぼランダムで飛ばしているだけじゃない。」
「・・・その通りだ。」
(あっ、そうなんだ。)
二人が高度な事を話し始めたので、質問しようにも何となく気が引けて、あたかも理解しているように、ただ黙って頷く。
「確かにあれはランダム要素が強く、無数にある世界のうちの一個に標準を合わせて、ピッタリそこへ、なんて、とてもじゃないが不可能だ。」
「でしょ。」
「でも・・・今回は、これがある。」
そう言って徐ろに取り出したのはーーかなりお高そうな指輪だ。
「これがあれば、確実に行ける。」
「・・・なるほどね。」
「えっ?何あれ?」
おっと、と思ったがしかし、つい反射で質問をしてしまった。
「そう・・・あんたは知らないのね。あれには座標が記録されているの。一度きりしか使えないけど、転送してもらうとき、あれに魔力を込めると転送先が強制的に変わるわ。」
なんと、簡潔にわかりやすく説明してもらえた。
「なるほど。」と相槌を打ち、そしてそれの便利さに感動していると、ふと疑問が。
「あの・・・任務について、誰にも言うなと言われてんですけど・・・。」
「あぁ・・・まぁ、彼女は大丈夫だろう。一応関係者ではあるしね。」
「一応って何よ!」
また余計な一言で、彼女からの反感を買っているが、リースは構わず続ける。
「今回行ってもらうのは、二等世「プロドシア」なんだけど、二等世ともなると、難易度がね・・・。」
「そんなに難しいのか!?」と思いつつも、リースの話を引き続き静かに聞く。
「で、今回は、文献を見つけてきてくれたフィーネル君と一緒に行ってもらいます!」
「・・・えっ!」
「何?嫌なわけ?」
「そうじゃなくて・・・」
と、話の途中で転送師がやってきて、そしてそのまま飛ばされた。
〜ラヴィア城・大広間〜
ここは異世界、プロドシアに栄える国の、まさにその城の中だ。
隅から隅までの何もかもが、異様なまでに高貴な様相を呈している。
そして、外観や装飾品の綺羅びやかさもさることながら、そこへ集まっている、おおよそ4,50人が身に纏っている衣服もまた、それと同様である。
「マブロ公爵、お久しぶりでございます・・・デュフッ」
「これはこれは、デンジャー侯爵」
デンジャー公爵、という人物が、慣れた感じで公爵へと話しかける。
そうして二人がしばらく談笑していると、誰かがボソッと言った。
「アフォス公爵とアーネル伯爵は今日も来ていないのか・・・」
するとデンジャー公爵は、瞬時にその発言に反応した。
「どうせしくじった事が恥ずかしくて、我々に顔向けできんのだろう。」
そう言って、男は笑った。
場の空気が少し、いや、かなり悪くなってしまったが、
「デンジャー侯爵、それはアフォス公爵様に対する侮辱にあたります!」
「ふんっ! 何だ貴様、子爵の分際で、私に文句を言うのか? 偶々ここへ参加できているに過ぎないお前が、偉そうに・・・デュフッ!」
なんと子爵の一人が言い返したのだ。
これには全員が驚いたようで、視線が集中する。
そして、誰も何も話さなくなってしまい、沈黙がやってきた。
そんな空気の中、マブロがーー。
「まぁでもアフォス公爵は、ここに来るよりも仕事をしたいのだろうし、それで民が助かっているのだから、良いではないか」
その言葉でまた雰囲気が何とか和んだ。
「流石は公爵様だ! たった二人の公爵はどちらも素晴らしいな」
そんなことを誰かが呟いた。
そうしてしばらくの後、一人の、髭をはやしたやや年を取っている男が出てきた。
「皆ご苦労」
全員が一斉に跪く。
「「「国王様」」」
「うむ、楽にして良いぞ」
そうして暫し、国王による長い長い前置きやその他が入った。
そして、それの影響であくびをし始めた輩が出始めた頃合いに、ようやく本題へと移行する。
「少し長くなったが、本題に入るとするかの。皆も知っていると思うが、先日、儂は何者かによる襲撃を受けた」
それを受け、暫しざわつくが、国王が手で静まるよう合図をしたので、直ぐに静まった。
「そして儂はこの中に、それを企てた愚か者がいると思っておる。と、言いたかったのはこれだけじゃ。では、皆これかも各々励んでほしい」
なんと、前置きはあれほど長かったのに、考えるべき題にはサラッと流され、各自が疑問や憶測をうちに秘めたまま、解散となった。
「さて、儂も娘のところへと戻るかの・・・異世界人の召喚をしている娘の元へーー」
[雑談]途中殆ど意識がない状態で書いていた為、文章に整合性がない場合がございます・・・。
後日改めて確認し、改稿する可能性がございます。
・・・ほんとすいません。
[ブクマ&評価しましょう!!]ブクマブクブクマ
[予告]次回の更新は、10日を予定しています。




