一章ー39 終ー>始。
〜XX(座標不明)〜
「かなり濃い魔力を感じますね・・・。」
クルースとマギナは、二人、地図にも載っていないような、そんな場所へと赴いていた。
そうしてもうしばらく進んでいくと、魔力のたまり場へと突き当たった。
「っ!・・・流石にこの魔力の濃度は・・・。」
これにはクルースも、思わず顔をしかめる。
「そうだね~。それに・・・・・・感じる。」
「・・・?」
それからもどんどん進んでいくと、段々とだんだんと魔力が濃くなっていく。
察するにーー
「これは・・・・・・シルさんの・・・。」
やはり未だ、現実を受け入れることができない二人であったが、それでも止まってはいられないのだ。
迷いや苦しみや、悲しみ、それらに追いつかれないように、気を散らすように、ただ駆ける。
〜ギルド〜
「 Sランク冒険者がーー」
男はなんとか声を発するが、想定よりもかなり小さい声で、また、とぎれとぎれに発音されており、イマイチ周囲の人間には伝わっていない。
すると、「あれは、本部の・・・。」と誰かが反応する。
どうやら本部の職員らしい。
その後彼は、仕切り直して、今度はしっかり言葉を届ける。
「・・・こちらに、Sランク冒険者のマギナ様がいると聞いたのですが・・・。」
その問いかけに、ギルド内の全員が顔を見合わせる。
その中に、マギナの姿はない。
「おっはよ~!・・・あれ、みんなどうしたの?」
するとちょうど、元気が有り余った女性が、Sのランク冒険者であるマギナが、勢いよく入ってきた。
「はぁ・・・朝ぐらい静かにできないのですか?」
それに続き、クルースが文句をたれながら入ってくる。
「マギナ様・・・。」
「ん?どうしたの?」
職員は、マギナをその視界に入れると、いよいよ感情が溢れてきたのか、表情が悲しいものへと徐々に変貌した。
次第に声も震え、いよいよただ事ではないということは、流石のマギナにも伝わった。
そして、しびれを切らした誰かがその男に問いかけようとした当にその時、男はゆっくりと、一言一言を紡ぎ始めた。
「Sランク冒険者のシル様と、セツ様が、任務中に・・・」
「「・・・!?」」
全員の視線が、沈黙さえもが集まる。
一体どういうことなのか、不明な点が多々あるにも関わらず、皆は既に悪い想像が先行してしまいーー。
「一体どういうことですか?」
すると遅れてやってきたクルースは、ギルドの外から質問を投げかける。
「あなたは・・・クルース様!」
「そんなことはどうでもいい!それよりも、その報告について詳しく聞かせなさい。嘘は許しません。」
無意識だろうか、クルースは職員を威圧しながら会話を進める。
しかし職員も、それどころではないので、怖じけずに話す。
「セツ様はかなりの重症を負い、本部の職員が治療に当たっています。ただ、意識が戻るかは、何とも・・・」
場が凍りついた。
冒険者の、引いては人間の最強体であるSランク冒険者がまさかそんな状態に陥るだなんて、一体誰が予想できただろうか。
「・・・・・・えっ、セツさ・・・そんな、、、、、」
ゆうはショックのあまり、半ば放心状態へと陥りかけている。
同じように、その場にいた全員が、各々彼女の回復を祈る、というところまで頭が追いついておらず、下を向いている。
その後しばらく、誰一人として声を発することはなかったが、クルースが、
「それで!シルさんは・・・シルさんはどうなんだ?」
彼もどうやら気が気ではなく、シルについての情報を急かす。
「それが・・・シル様は・・・」
と、職員は口ごもる。
「まさか・・・」と、悪い想像が際限なく湧き上がる。
「・・・亡くなりました。」
瞬間、虚が通り過ぎるのを感じた。
「シル様は・・・新人であるセツ様の監督をするために任務に同行し、その帰り道に何者かと遭遇、戦闘になったとのことです。」
セツが、最後の力を振り絞って伝えたようだ。
「何でも、神だのなんだのと言っていたらしいです。」
「ーー神!」
Sランカーたちが、この言葉に反応する。
そして全員、ようやく、事の異常性を理解することができた。
「クルース、行くよ。」
直後、マギナはたった二言。
しかし、今はそれで十分だった。
クルースは静かに頷き、皆の、悲しみに暮れる顔の、その横を通り過ぎて、ギルドを出ていった。
〜XX(座標不明)〜
あれから更に進んでいくと、何か人影のようなものが見えてきた。
クラスレッド・ブラスト
「あれは・・・人間?それとm 「< 赤魔術・疾雷 >」 一体・・・?」
クルースが対象を観察し始めた、序盤も序盤でいきなり、マギナは魔術をそれに向けて放った。
< 赤魔術・疾雷 >は、言わずもがな、超絶高速、先制必至の魔術である。
威力こそないが、相手を牽制するのには、不意打ちをするには十分である。
「・・・!?」
それはカンマ一秒にも満たない、クルースでさえ殆ど反応できない速度で相手にヒットした。
クルースは、何が起きたのだか、何かが起きたのか否かさえ確証はないが、マギナの顔をちらりと見て、そして理解した。
「・・・なるほど、流石ですね。気づきませんでした。」
「お〜!理解早いね〜!」
「・・・しかし、あれってそんなに威力はないはずですが・・・。」
クルースは分かりきってはいるものの、低威力且つ速射用の魔術が、
しかし、威力は申し分ないはずなのだが、相手は一切として微動だにしない。
「・・・何ともなさそうですね。」
クラスレッド・フォルド
「う〜ん・・・< 赤魔術・炎撃 >」
[雑談]結構マギナの戦闘シーン難しいな・・・と、次話以降を書いていて思いました。
というか、現在も絶賛悩み中です。
一章のクライマックスなので、いつも以上に頑張ります。
[ブクマ&評価しましょう!!]お願いします。
[予告]次回の更新は、10日を予定しています。




