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一章ー34 マギナライク

「・・・凄い・・・。」


 ゆうは尚も、余韻に浸っている。


「本当に凄いな。」

「・・・・・・全力の全力、最高の最高、魂を込めた一撃、これぐらいでようやく及第点です。」

「!!」


 クルースの、力の、感情のこもった声を、セリフを聞いて、ゆうは自分の甘さを思い知らされた。

 全力でも、最高でも到底足りないのだと、そしてそれを当たり前のように考え、行動するのがSランクだと。


(ちょっとだけ、異世界舐めてたわ・・・。それに、感動しているだけじゃ駄目だな。)


 ゆうはまた、精神的に少し成長することができた。


「しかし・・・あれをくらっても尚、ダメージが入っているようには見えませんね・・・。少々自信を失いそうです・・・。」


(S級やばい・・・。)


 レベルは違えど、二人は各々内省している。

 すると突如、ティタンが変な挙動をし始めた。

 二人は警戒レベルを引き上げて、その動きを注視する。

 そして次の瞬間ーー


「ーー!!傷が・・・。」

「まさか・・・」


 クルースの一撃により穿たれた傷穴が、みるみるうちに塞がっていく。


「大きさ然り、力然り、そしてあの再生力・・・」

「・・・本当に、化け物ですね。」


 二人はかなり驚いているが、ティタンの行動はまだ終わりではなかった。

 まもなく、完全に傷が完治した。

 それと同時に、再度大きな揺れが起こった。

 ゆう達は態勢を崩し、怪我こそしなかったものの、ティタンから目をそらしてしまった。


「やっとおさまった・・・あれ、ティタンは?」

「・・・姿を消した、いや・・・我々が認知できていないだけの可能性が・・・しかし、一体どこへ?」


 一瞬目を離した隙に、ティタンのあの巨体が忽然と姿を消した。

 ゆう達は、少々パニック気味になってしまう。


「あんな巨体が一瞬で消えるわけなんて・・・ティタン・・・」

「呼んだ?」


 突然、背後から若い男の声がした。

 二人は咄嗟に振り返る。

 するとそこには、高身長の若い男がいた。


「!?」

「あなた・・・何者ですか?いつの間に・・・。」

「僕?僕はトルト。宜しく!」


 男は、気さくな感じで名前を名乗る。


「いえ・・・それでは答えになっていないのですが・・・。」

「今日はお客さんがいっぱいだ!懐かしいな〜。」


 クルースはいつものように真面目に会話をしているが、さっぱり会話にならない。

 そして彼は、話が通じない相手が大の嫌いであり、珍しく少し嫌そうな顔をする。


 トルトと名乗った男は、クルースの不快感などつゆ知らず、その後も一人で楽しそうに話し続けた。


「っていうわけよ。・・・さてと・・・話も済んだし、そろそろ始めようか。準備は万全みたいだしね。」

「・・・!!」


 そう言って、クルースの目を見る。

 クルースは、相手が長々と話している間に次の手を考え、そしてそれを実行する準備を着々と、密かに進めていたようだが、どうやら見透かされていたらしい。


「バレていましたか・・・話が通じないのは演技だったのか何だったのか・・・ですが、相当な化け物のようですね。」

「化け物じゃないよ。僕は、神だよ。」


 トルトはそれが当然であるかのように、なんの躊躇いもなく自分を、”神”だと名乗る。

 クルースは、その真意や真実はどうであれ、相手はかなり強大だということをひしひしと感じる。


「本当に、やりずらいですね・・・。」


 クルースはそのセリフを言うと同時に、一瞬、ゆうとアイコンタクトを取る。

 そして、


 バレットシステム

「< 弾道制御 >」


 クルースは、慣れた手付きでバズーカを取り出し、そしてその自称神へと標準を合わせる。


「うおっ、いつの間に!」


 トルトは驚き、そして興味津々な様子でクルースを観察する。

 一方のクルースは、いつのも如く冷静に、そして大胆に砲弾をぶっ放す。


 シフト・ボンバー

「< 命令:爆撃 >」

「!そんなことしたら・・・」


 セリフの途中だが、もともと超絶至近距離だったので、一瞬のうちに砲弾はトルトに直撃した。

 かなり威力のある、重い砲弾を使ったので、衝撃波や土煙等々が凄い。

 こんなものをくらったら、ひとたまりもないのだがーー


「ほら・・・ケホっ、こんな近くに着弾させたら、みんなただじゃ済まないって、僕以外は。・・・ケホっ、しっかし本当に煙いな。」


 土煙のせいで少し咳き込みながらも、無傷のトルトがセリフを吐く。

 瞬時に治癒したというような次元ではなく、単純に、威力が足りなかったようだ。

 無傷なトルトとは対照的に、同じく爆破の影響を受けたゆうたちの姿が見えない。


「自爆したのか?・・・だから注意しようとしたのに・・・ん?」


 土煙に、二つのシルエットが映る。


 クラスホワイト・ディクラス

「< 白魔術・衝撃拡散 >」


 見るとそこには、同じく無傷のゆうたちの姿があった。


「ゆうくん、ありがとうございました。」

「いえ。」

「しかし・・・あれを至近距離でくらっても、全くダメージが入っていないとは・・・。」


 自分たちへの被害も顧みずに攻撃したのに、それがまったく効いていない。

 その事実に、クルースはつい同様を顕にしてしまう。

 それどころか、トルトは先程よりもより興味深そうに、ゆうたちを観察する。


「なるほどね・・・片方が攻撃、片方が防御ってことか・・・。しっかし、なかなか思い切りがいいことやるね〜。タイミングとか、一歩間違えてたら死んでたよ〜。」

「なら少しはダメージを負ってくださいよ・・・まったく・・・嫌になります。」

「そんな酷いな、褒めてるのに〜。それに、ちゃんとした攻撃なら僕にもちゃんとダメージははいるよ。」


 このトルトの無自覚の煽りに対し、クルースの機嫌はますます悪くなる。


「なんか・・・マギナさんみたいだな・・・。」


 ゆうは、相手の言動があまりにもマギナに似ているため、つい、無意識下で呟いてしまった。

 するとクルースは、それに反応する。


「そうですね・・・めちゃくちゃで、人を舐めているようなところがよく似ていて、とても腹が立ちます。」

「腹が立つって・・・まぁいいや。次はないの?なんかさ。」

「本当に・・・・・・はぁ・・・。」

 

 クルースは、精神的疲労から、ついため息をひとつ。


「・・・いきます。」


 突然、二人は同時に、反対方向へと走り出した。

[雑談]すいません、更新遅れました・・・。

   久々に土曜が休みなので、つい・・・すいませんでした。

[いちばん大事]ブクマ&評価欲しいです・・・。

[予告]次回の更新は、25日を予定しています。

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