零章ー2 休息
〜道中〜
色々あって、今はメイサと施設の広大な敷地の中を歩いていた。
すると、謎の銅像を2つ発見した。
「あれは何ですか?」
「何って 銅像ですけど」
「そうじゃなくて・・・」
「冗談です あの二人は右が竜の巣創設者のヴァイス様で 左が探索者エクト様です」
(うん、知らん)
その後、何を話せばいいか分からずに、ただただ静かで何となく気まずい雰囲気の中、しばらく歩き続けた。
そんなこんなで、意外と早くついた。
「こちらが寮です」
「寮か・・・しかし広いな!」
前述の通り、敷地は恐ろしく広大で、色々な施設があった。
(しかしメイサさん歩くの速いな。あの距離をこの短時間で・・・やっぱりメイサさんも凄い人なのか? それともこの世界の人はみんな超人なのか?)
そんな事を考えながら、寮の中に入る。
感想は、「掃除が隅々まで行き届いており、最早旅館」などなど、賛辞に尽きない。
本当に素晴らしい。
暫く歩くと、建物の突き当りまでたどり着いた。
「あの・・・」
するとメイサは突然上を指差した。
「?」
「では行きます」
そう言うと同時に、メイサさんの体が浮き上がった。
「ちょっと待っ、え〜!!」
「早く着いてきてください」
「異世界って凄いな・・・」
「ユウ様でしたら恐らく 感覚でいけます」
「恐らくって・・・」
そして、急遽メイサさんの魔術講座が始まった。(所要時間:1分)
色々突っ込みたいのを我慢して、言われたとおりにしてみる。
(えっと、魔力を放出、体に纏うような感じに制御して、最後に浮かぶイメージをする)
すると、ゆっくりと体が浮かび上がった。
「おお、出来た。凄い!」
「お見事です やはり卓越したセンスをお持ちのようで」
クラスホワイト・フロート
この魔術は <白魔術・浮遊> と言うらしい。
こうして覚えたての魔術でメイサのあとを追っていく。
するとほんの直後に、突然ピタリと止まった。
「ここです」
見ると、そこには確かに扉があった。
「ではまた明日」
「え? 説明無し?」
「明日は朝の8時までに先程居た所長室までお越しください それから 所長はお忙しいので 御用があるときは私にお申し付けください」
「そうじゃなくて・・・」
「では」
努力虚しく、メイサは行ってしまった。
取り敢えず、部屋に入ってみた。
部屋の様子は、一言で言い表すと、とても広い。
風呂、キッチンその他諸々が揃っている。
「この施設全部規模がおかしいような・・・」
その後部屋を探索し尽くし、早めに床についた。
「それにしても、凄い1日だったな・・・」
ここで、さっきメイサから聞き出した情報を整理する。
ここでは、”異世界”についての研究が行われており、同時に、”探索者”を育成する場でもある。
”探索者”とは、異世界を攻略する人たちである。
(僕は、魔王に負けたからな・・・しっかり強くならないと。それに僕は無知すぎる・・・)
そして、おもむろに魔力コントロールの練習をまた始めた。
どうやら ”ながら魔力コントロール” にハマってしまったようだ。
この部屋に来てからは、ほとんどずっと練習している。
そして早くも炎や水などを生成することもできるようになっていた。
その後、間もなくして就寝した。
〜翌日・所長室〜
「と、いうことで取り敢えず、ユウ君にはメイサと特訓をしてもらいます」
「へっ?」
「さっきも言ったとおり、ユウ君には”探索者”として、異世界を攻略してもらいたいんだけど、まずは基本の魔術と剣術を学んで、能力なしでも戦えるようになって欲しいんだよね」
「えっ?」
「では、行ってらっしゃ〜い!」
どんどん話が進んでいく。
質問や反対する暇もなく、そして、否応なくメイサによって連れて行かれた。
また、リースは小声で「死なないように、頑張れ!」と何やら不吉な激励をされた。
このとき、リースの意図は伝わらなかったが、それから間もなくして、その意図を知ることになる。
ミスを一箇所修正しました。