一章ー20 電撃
今回は短いです。すいません!
真っ暗な洞窟に突如光がーーいや、電撃が駆け巡っている。
その轟音は、洞窟全体に響き渡り、常人なら鼓膜がやられてしまいそうなーー喧騒である。
では何故電撃が駆け巡っているのか、それは、とある男がその電撃の源であるヘビを怒らせたからだ。
電撃は、超高速で洞窟内を駆け巡り、そして例外なくその戦犯野郎の元へと届く。
一般論として、こんなものをくらったら、命の危機に瀕する、が、しかしその男はびくともしない。それどころか、声を上げて笑っている。
「もっとだ!もっとよこせ!」
かなり狂喜乱舞しているが、この男は、勿論ゆうである。
そして別に頭がおかしくなったわけでも、かなりの変態になったわけでもない。
「まだだ、まだ足りない!」
これを見ると、先程の説明がなんら説得力の欠片も持たないように感じる、というか説得力など皆無だが、一応弁解しておこう。
これは、前に述べた”試してみたい事”なのだ。
(これ以上)誤解を生まないために行っておくが、別に電撃をくらうことが目的ではない。
では、何をしているのかーー固有『 起死回生ノ一手 』の発動条件についての研究である。
「くそっ、まだだ!まだだ!」
詳しく説明すると、この能力はこれまでに2回発動しており、ステータスにも表示されない。
そんな謎だらけの能力だが、確かに発動のタイミングには共通点がある。
・強敵との戦闘中
・自分若しくは仲間が負傷した後
・劣勢になったとき
ゆうの考える、この能力の発動条件はこの3つだ。
ここからゆうは、「強敵との戦闘中に負傷すれば発動するかも!」と考えた。
そして現在、それを実践すべく、敵の攻撃を全て受け止めている。
「おっ、ちょっと腕が痺れてきた・・・けど全然発動しないな、てかあんまダメージはいんないな・・・。」
それもそのはず、魔術とは基本、自分と対象との魔力の質の比べ合いのようなもの。
属性相性等例外はあるが、基本的に秘めている魔力の量が多ければ多いほど、魔術によるダメージは減衰する。
さらにゆうは、無意識ではあるが、攻撃を受ける直前に魔力で自分を覆い、バリアのようなものを作っている。
これにより、更にダメージは減衰している。
因みにこれは、メイサとの特訓の際に、生き残るために無意識下で会得した。
つまり何が言いたいかと言うと、ゆうはAランク程度の魔物の魔術で怪我を負うことはほぼないので、この実験は、いわば不毛である、ということだ。
そうとは知らず、ゆうはもう暫くの間実験を続けた。
だが、発動する気配は全くせず、段々と飽きてきたので、結局エレキスネークをワンパンしてギルドへと帰った。
〜宿〜
「全然発動しかった〜!」
ゆうは悔しそうに言葉を発し、ベッドに飛び込んだ。
あれからギルド戻り、依頼の完了の手続き等々を終え、早めに帰宅したのだ。
ゆうは静かに目を瞑り、今回の反省をする。
(多分、Aランク程度じゃだめなんだ・・・Sランクの、それもあの竜とか狼みたいな化け物級の強さじゃないと・・・。でもそれだと・・・)
その後もあれこれと悩み、しばらくして、悩むのをやめた。
「まぁ、別に能力はあれだけじゃないから・・・魔術とか、他を頑張ればいいさ。それに・・・今回は、別にただ時間を無駄にしたわけでもないしね!」
そうして嬉しそうに自分のステータスを見つめる。
そこには見慣れないものがいくつかーー< 電撃耐性 >及び< 帯電 >、更に称号:霹靂ノ変態が増えていた。
称号はともかく、スキルはどちらも優秀であり、今後どこかで使う機会がありそうである。
また、スキルが増えるのはやはり嬉しいようだ。
ゆうはもうしばらくステータスを眺めてニヤニヤした後、早めに布団に入ったのだった。
これで一旦日常回は終わりです。(お待たせしました!)
また、作者は今週とても忙しく、特に月・火は特に忙しいので、もしかしたら投稿できないかもしれないです・・・。
だがしかし、そうなってしまった場合は振替として、週末に陳謝の投稿を致します!(1日2個とか投稿します!)
申し訳ございません!




