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一章ー17 危険物(剣)

投稿予約忘れてました・・・。

 自分がやったのだが、それをいつやったのかまるで認識できておらず、その事実に驚愕する。


(これ、一歩間違えたら自分や仲間を傷つけるかもしれないな・・・。)


 何が起こったのか、それは未だに理解できていないが、この剣の危険性については十分理解できた。


(そういえば、鑑定してなかったな。)


 そしてその力の謎を少しでも解明すべく、いつもの如くスキルに縋る。


「〈 諜報 〉・・・?これは!」


 名称:炎竜の両手剣

 特徴:危険・取扱い注意!

 抜群の斬れ味!但し、斬った感覚は殆どありません

 魔力を込めると炎を纏う

 纏った魔力の放出も可能!< 炎翔斬 >


「・・・危険物じゃねえか!」


 つい、口調が少し変わってしまった。

 しかし、驚き口調が変わるのも無理はない。

 ここまで危険であることが強調されていては、中々使い所を選びそうである。


「こいつは・・・封印しよう。」


 ゆうは、静かにそれの封印を決めたその時、突如、先程の個体よりも一回り以上大きな個体が出現した。


「!どこから湧いてきた?」


 その個体は全身に、恐らくそこら中に生えているものと同じものであろう金属を、まるで防具のように纏っている。

 通常個体ですら、かなりの防御力を誇るが、見るからにこの個体はそれとは訳が違う。


「えっと・・・確か、無理はするなと言われた気が・・・。」


 ゆうは、もう既に逃亡を考えている。

 しかし突如、一つの興味本位の考えが、好奇心がゆうの頭を支配した。

 ゆうはその巨体を見上げ、そして再度封印すると決めたばかりの両手剣を抜刀する。


(確かさっき、纏った魔力を放出できるって書いてたよな・・・。通常攻撃であの威力なら、魔力を纏えば山一個くらい吹き飛ばせるのでは?)


 そう、そんな単純な好奇心がゆうを突き動かした。

 その熊はゆうを認識し、そして威嚇をする、が、ゆうはそんなことなど気にも留めない。

 そして、その重さを忘れるくらい集中し、魔力を丁寧に剣へと伝わらせていく。

 剣の刀身は仄かな真紅を帯びていき、そしてある時、青白い炎を纏った。


 熊、いや、熊と呼ぶには少々歪な風体を持ち合わせている化け物は、その炎に一瞬怖気づく。

 しかしゆうは、そんなことはお構いなしに、剣を構える。


           ブレード

「よし・・・行くぜ!< 炎翔斬 >」


 ゆうは、その剣で空を斬る。

 すると、纏っていた炎が次第に集まり始め、そしてそれは斬撃となって巨体へと、かなり速いスピードで翔んでいった。

 その炎の斬撃は、相手の身に纏う金属をものともせず、そしてその巨体は的が大きく、避けることも防ぐことも叶わずに、為す術もなく倒れた。


 その振動により、地面が揺れ、続いて轟音が鳴り響く。

 しかしこの音は、勿論巨体が地面に倒れたから鳴り響いたのではない。


 ゆうは、下から再度正面へと視線を移す。


「あれま・・・。」


 そしてその光景に、思わず呆然とする。

 なんとその一撃は化け物を貫通して、後ろにそびえていた、それなりに大きい山を削ったのだ。


(なんか・・・僕の斬撃の方が余っ程化け物だな。)


 思えば、こっちの世界に来てからというもの、ゆうは何かと環境破壊、おおよそ火遊びによる森林等の破壊を繰り返してきている。


(そろそろ”自然の敵”みたいな称号付きそうだから、本当に反省しないと・・・。)


 ゆうは改めて、自然の尊さについて考え、行動を改めることにした。

 具体的には、森の中で火遊びをしないように心がけるつもりだ。


 そんなことをしばらく考えた後、ゆうは熊たちの素材をいつもの便利な袋にたらふく詰め込んで、森をあとにした。




 〜ギルド〜

 ゆうがギルドに帰ると、ギルドはいつにも増して騒々しかった。


「どうしたんだ?」


 近くにいた人に、(勇気を出して)事情を聞いてみる。

 すると、なんでも大きな爆発音がした後に、ここからも見ることのできる山の一つが抉られているのが確認されたため、新たに強力な個体が出現したのではないか、とみんなが騒いでいるとのことだ。


「へぇ〜山を!怖いですね。」


 そしてゆうは、一言感謝を述べて、テレスの元へと足を進める。


(僕なんかより、余っ程ヤバい奴が居るみたいで、少し安心した。)


 なんとこの男、齢弐拾にも満たない身でありながら、自分のしでかしたことを綺麗サッパリと忘れているようだ。

 あの恐ろしく大きい化け物よりも、どうやらこのふつうサイズの人間のほうが余っ程化け物であるのは、最早疑いようもなくなってしまった。

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