第十一話 招待状
「今日は楽しかったわ。ありがとう、ショーン。」
馬車の中でお土産にもらったお菓子をにんまり見つめた。
あの後、ベンチに戻り訓練を観ていると、王宮の使用人の方々が美味しいお茶やお菓子を運んで来て下さったのだ。王宮のお菓子は相変わらず繊細かつ丁寧で、食べるのが勿体ない程の見た目だった。勿論食べたけれど、味も格別だった。祖母や母にも食べさせてあげたいなと思っていたところ、お土産を頂いたのだ。
「お菓子も美味しかったし、訓練は迫力があって見応えがあったし、本当に来て良かったわ。」
「‥‥だけど、殿下の様子がな‥‥。マリアンヌ、殿下には気を付けて?」
「‥‥分かったわ‥‥。」
私より気を付けないといけないのは学院で同級生となるノアよ!?
麗しの伯爵令嬢とは学院に入るまで出会わないのかしら?お茶会で出会っていそうなんだけど‥‥?ノアと同い年の伯爵令嬢‥‥調べたら分かるかもしれないわね?
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数日後、王宮からお茶会の招待状が届いた。今回は第一王子と第二王子の婚約者を選ぶ目的の為、貴族令嬢が大勢招待されている。開催日は1ヶ月後、ノアの学院への入学の二週間前だ。
以前ノアと出席したお茶会の後から、ノアや私に様々な招待状が多数届けられていた。しかしあまり乗り気になれなかったのと、義兄弟の反対もあり、全て断っていた。
今回は王宮からの招待状なので断ることは出来ない。しかも両親がかなり乗り気で、招待状が届いたその日からすぐドレスやアクセサリー選びに奔走し始めた為、行きたくないと言える雰囲気ではなかった。
「うちは高位貴族で領地経営も順調だし、マリアンヌは聡明で美人だ。選ばれるかもしれないぞ!?」
と、父親は鼻息荒くしていたが、正直‥‥選ばれたくはない。だって選ばれれば、医者の夢は諦めなければならないんだもの‥‥。
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