表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
刃鳴ノ太刀(ハナノタチ)  作者: いさなんだ
6/6

06

 目が覚めるとベットで寝ていた。

 どうやら、あの一撃で失神コースに送られたようだ。世界は広いことを改めて実感する。

 自分と近い年齢のなかではそこそこ強いと実感はしていたが、ここでは一つ二つ年齢が違うだけで次元が変わるようだ。


 「目が覚めたか」

 となりに座っていた男が話しかける。レイシン先輩だ。

 「どれくらい寝てました?」

 「1時間ちょいだ。ちなみにツバキは説教中だ。お前を寮まで案内するはずが、勝手に模擬戦を始めちまったからなぁ」

 笑いながらレイシンは語る。

 人のことは言えないが、ここの人達って相手が楽しそうな相手だったら勝手に勝負したがる人ばっかなのかなぁ・・・?


 そして、左肩を指さしレイシンが尋ねる。

 「ところでだ。お前、その肩の傷どこで付けられたんだ?治療はしてあったが、痛みはかなりあったと思うが?」

 「この大陸に着いて、この都市に来る途中の山道でグリフォンって魔物と対峙して、その時に」

 「まさか、ここに来る前に大立ち回りしてるとはな」

 新十郎はため息交じりに、

 「途中で現れた助っ人が居なければ死んでいたでしょうね。空飛んでる相手に対しての攻撃手段が自分はカウンターくらいしかないですし」

 「助っ人?」

 「はい。金色の長い髪と碧い瞳、両肩に紅い増幅器タリスマン付きの肩当に青い法衣を纏った女性です。見た感じ、同世代くらいだとは思うのですが・・・・・」

 一瞬にして、レイシンの顔が強張る。

 「ひょっとして、お知り合いの方ですか?」

 新十郎が尋ねると

 「多分だが、その助っ人と関わらないことをお勧めする」

 「金銭を請求されましたけどね・・・・・。金額は言いたくありませんが」

 「・・・・・・・」


 二人が黙っていると、医務室の扉が開き、鎧を着たの男が入ってくる。

 

 「新十郎だな。寮まで案内する。身支度を整え着いてこい」

 「はい」

 新十郎はベットから出て脇に置いてある刀やカバンを取り整え、横に座るレイシンに挨拶をし、医務室から出ていく。

 使い込まれた鎧に兜で顔が見えないが鋭い眼だけが新十郎を見つめる。



 

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ