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序章
??「ねえ、この世界に、魔法っていうのがあるよ」
私「魔法って…私は一度も見たことないが」
??「見たい」
私「見せてくれる?」
沈黙が訪れた。そして、私は異変に気づいた。突然、足が軽くなったのを感じたのだ。だから、私は確認をとる。
私「これが?」
??「待って。もうすぐよ」
異変を強く感じた。自分の重さがなくなるくらいに。きっとこの子の仕業だと思って、危険を感じたが、なぜか私は黙り込んだ。今から見れば、あのときからずっと、この子のことを信じてきたのだ。
案の定私はやられた。足が天井に落ち(或いは昇りか)、逆立ちになった。
??「ほら、魔法」
私「物を軽くする…か」
??「ううん…まあ、そう理解してもよい」
私「でもどうやって…」
??「魔法だから。科学的に考えてはダメよ」
あのとき。
あの場所で。
新しい世界への扉が、ようやく開いた。