ランドセルと結婚指輪
親子は似るんですね。よくわからないけど、そっくりなんです。
あっちゃんは、来年小学生だ。身長が高くて、体つきもしっかりしているので、何年生かとよく質問されるのだけど、来年やっと小学生だ。
みやちゃんのときは、ゴールデンウイークにランドセルを買いに行きました。今年もそうしようと思っていたのですが、コロナ真っ只中で心配だったので、つい先日購入しました。
みやちゃんは一周してすぐ決めた感じだったので、あっちゃんもまずはぐるっと見て回ると思いきや。
一番最初に目に入った色に抱き着いて、「これがいい!」と離さない。
「もっといろいろ、試着とかしていいんよ?」
「これがいい!」
とりあえず、他のを色々見せたが、一瞬で決めたそれに決定。値段的には、まぁ、色違いってだけなのでどれも同じくらいなんだけどね。うちの子は、決める力がある子らしい。わたしにすごく似た。ビビッとくると、それ以外目に入らない。
そういえば、わたしと夫が結婚したとき、結婚指輪を買ったことがある。お金もそんなに無かったので、宝石とかはついていない、シンプルなのを買おうと決めていた。百貨店というより、ショッピングモールのちょっといいとこくらいの店を見つけて入った。
店員さんは、結婚指輪を買いに来たというと、本当に笑顔で丁寧に接客してくれた。普段使いしたいので、石のついていないシンプルなものを買いたいと伝えた。案内されて、このあたりに展示してありますというので、見ていたのだけど。
「これがいい!」
なんて素敵なんだろう、ローマ数字の刻まれた、美しい指輪が目にとまった。値段なんかわからないまま、こんな素敵な指輪があるんだねとテンションが上がった。
夫は、もっと他の見てもいいんだよと言うんだけど。もうそれしか目に入らない。控えめな態度の夫を見て、わたしはこの指輪が高すぎるのかと心配になった。
だけど
「もう少し、高いのを買ってもいいんだよ?記念の指輪なんんだし」
そのお店、結構良心的な値段のお店だったらしく、どちらかというと結婚指輪というよりカップルがペアリングを買いに行く感じの店だとそのころ気が付いた。学生さんとかも買える値段が多かったのだ。
しかし、ここまで気に入ったら値段ではないのである。しかも高くて諦めるならわかるけど、予算内でなぜ諦めるんだろうと思った。
結局、他にだいぶいい値段の指輪から、色々見たけど買ったのはローマ数字の入ったその指輪。
ランドセルを選ぶ我が子と、展開的にはまったく同じだった。血は争えないというわけなんだろうな。