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転生した世界はまるでRPG  作者: 葉月 悠羽
2/8

1、1 精霊

登場人物のデザインとかは結構作ってるんですが男性を描くのが苦手なもので気づいたら自然と女子ばっかりになってると思います。ご容赦ください。


「ーーこの魔術式の法則からーー」


窓から漏れる日差しが暖かい。寝たい。


「ーー属性の作用で・・・レイ様?」


「…うん?」

私は突っ伏していた頭を上げることなく家庭教師の男に返事を返す。眠いんだから邪魔しないでもらいたい。


「来週には試験があるのですからしっかり勉強していただかないと」


試験っていうのは町の魔法試験のこと。受験資格があるのはその年に13歳以上になる子供。それまでに数学やら歴史やら勉強しなきゃいけないという。なぜ。筆記試験はないでしょ?


「筆記は飽きたの。退屈だし」


「…全て解き終わるまで休憩無しにしましょうか?」


ひえっ…このままじゃノンストップで勉強させられる。それは勘弁していただきたい。あとこいつ目つき悪いから超絶やりにくい。てか怖い。


「試験は実技だから自主練してくるねっ」


私は外へ行くっ!

適当に教師の男に言い私はすぐそこの半開きの窓を全開にして飛び出した。ちなみにこの部屋は()()です。


「あっ!こらっ!」


慌てる教師を無視して綺麗に着地して少し背後の大きな屋敷を見てから町はずれの森に向かって駆け出した。


「『駆足』!」


あれから年が過ぎ。私ことレイ=リーヴスは12歳になりました。

緑の長い髪に金色の目、前世は黒髪黒目…だったはず?だから今世のはすごく綺麗に見える。最初はみんなカラフルでびっくりしたけれどもう慣れた。

ここは広い大陸の中のペリドという地方の端っこにあるジマリの町。始まりの町とも言われるらしい。誰がつけたんだか。


ちなみにあの脳内インフォメーションはたまに流れるけどステータスが見れないからどんなスキル取れたのか忘れちゃったよ。ログとか残ってないのかなぁ…。


勉強は家庭教師を雇ってもらっているけど正直すごくつまらない。自然の原理とか魔力の流れとか。自然の原理はそもそも前世で習った分の知識で大丈夫だし、魔力のしくみはもっとわかりやすく教えてくれる友達が。

だから私はこうしていつも授業から逃げてこの森の奥深くに来る。


ー着地耐性のレベルが3に上がりましたー

ー逃走スキルのレベルが2に上がりましたー


いつものスキルレベルアップのインフォメーションを聞き流しながら木々の間を走り抜ける。

薄暗い森の中を進んでいくと木の生えてない開けた場所に出た。その中心には白字で魔法陣が描かれている。かなり昔のものらしいけど魔法陣そのものはくっきりと見える。


魔法陣の近くに来て「来たよー」と呟くとその中心からいくつかの光の玉──魔力の塊が飛び出てきた。

光の玉はだんだん人みたいな形に変わっていって、私の半分くらいの背丈の子が2人、その他の玉は小さな蝶のような姿になった。


「レイ、もう何回目?勉強すっぽかしてここに来るの」


「ヨイ、そのセリフも何回目なのか分からないのですよー。あとすっぽかすと言うよりも脱走ではないのです?」


紫色の髪の子が私に小言を言いかけ、それに薄桃色の髪の子がすかさずツッコミを入れる。その他の小さいのはその2人の周りをくるくる飛び回っている。


彼女らは「精霊」と呼ばれる種族で、主に魔力で体が構成されている。本来はエルフとかの精霊を使った魔法に適性のある種族と契約するらしいけれど、今は何故か精霊と契約する種族が減ってるらしくてフリーなんだそう。それで授業を抜け出した私と遊んだり魔法の練習のお手伝いしてくれたりしてる。


「レイ、今日は遊ぶ前にテストね」


「もうすぐ試験あるでしょう?それの事前試験みたいな感じにやるのですよー」


「うえー…」


2人から唐突に試験の話題が出てきた。なんで森の中以外では一緒にいないのに知ってるのよ…。


「まあ、ひとつ魔法を使えば終わりだから頑張って」


「はーい」


すると二人の周りを飛んでいた内の4人がこちらに寄ってきた。


「風、炎、水、地、雷のどれか複数を使ってなんでもいいから目視可能ななにかとして表現することっ」


「始めーなのですよー」


高く手を掲げ、魔法のイメージをする。使う属性は…。


「風、水、雷の三つで。雷水流(サンダースクリュー)


イメージをしたまま()()()呪文を作って唱えてみると掲げた手のひらの上に竜巻のようにくるくると渦を描く小さな水の塊が出現する。よく見るとその中でパチパチと電気が走っていた。


「あ、出来たかな」


ある程度はイメージ通りだからまあ成功かな。


「ごーかくなのですよー!」


「大丈夫そうね。なんか雑さはあるけれど。本番は多少手加減しても平気なくらい。というか本番は属性二つで大丈夫よ?」


ヨイはそこそこ満足そうな顔で頷いた。


「よしっ!んじゃ森の奥行こう!」


私は他の小さな精霊達とかけっこをしながら森の奥へ走った。


───────────────


「───ん?」

「ヨイ、どうしたのです?」


ぞわりとした気配を感じヨイはキョロキョロと辺りを見回す。


「なんかゾワっとしたんだけど魔物なんて居ないわよね?」

「確か神様が20年くらい前に町に結界張ってるからその中には魔物や魔獣は来ないはずなのですよー?来たとしてもスライムとか角ウサギとか位なのですよー」

「そうよねぇ…」


なにか嫌な予感がするものの原因がつかめず、そんなヨイを見て不思議そうな顔をするラトを連れてヨイはレイ達を追いかけて行った。

魔法試験一週間前くらいです。

次回は時を飛ばして魔法試験まで終わらせられたらいいなという感じです。

キャラクターの性格を想像しながら書いてるのがとても楽しいです。

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