表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
柿五郎の妖怪退治~ぼくのかあちゃを助けに行くぞ!~  作者: ケンタシノリ


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

97/108

第14話 最強の妖怪フーライとの最後の戦い(2)

 「どんなに大失敗をしても、それは子供だったら当たり前のことだい!」

 「まだ言うのか! 5歳にもなって大失敗を繰り返しているようなら、おめえにはこうでもしないといけないようだな!」


 柿五郎は、おねしょやおもらしの大失敗は元気のシンボルであると大声で言いました。しかし、フーライは大失敗を繰り返す柿五郎の声に耳を傾けることはありません。


 「どりゃあっ! どりゃあっ! どりゃあっ!」

 「うわわっ! んぐぐぐぐっ、んぐぐぐぐっ……」


 フーライは柿五郎を逆さまに持ち上げたままで、何回もジャンプを繰り返しています。柿五郎は、フーライによるジャンプの振動でかなり苦しそうです。


 しかし、柿五郎はこの状況から逃れるために、お腹に力を入れていたそのときのことです。


 「プウップウップププウウウウ~ッ! プップッププウウウウウウ~ッ!」

 「うわっ! わわわっ! よくもおれの顔にくさいおならを……」


 柿五郎は、でっかい音の元気なおならをフーライの顔面に2回続けて見事に命中させました。これには、さすがのフーライも鼻をつまむほどのくさいにおいということもあり、柿五郎を逆さまに持ち上げていた両手を思わず放してしまいました。


 「いてててっ……。でも、これから立ち向かって行けば勝てるかもしれないぞ」

 「よくもくさいおならをしてくれたな! 絶対に許さないぞ!」


 柿五郎は、床の上にそのまま落ちてしまったので少し痛そうですが、フーライによる逆さ吊りから何とか逃れることができました。これで、柿五郎は真正面にいるフーライと再び対峙することになりました。


 「行くぞ! ええ~いっ! ええ~いっ! えええ~いっ!」

 「ぐふふふふ! どんなことをしても、おめえの力でおれを持ち上げることなんか……」


 柿五郎はフーライに向かって行くと、そのままフーライの胴体を持ち上げようと試みています。これを見ているフーライは、強大となった今の自分をそのまま持ち上げることなどできるはずが無いとたかをくくっています。


 しかし、柿五郎は何度もあきらめずに試み続けると、ついにフーライを両手で力強く持ち上げることができました。


 「ど、どうしてこのおれを持ち上げることが……」

 「ぼくはかあちゃを助けるためにも、どんなに強い妖怪だろうと絶対にやっつけるぞ!」


 フーライは、最強の妖怪である自分が持ち上げられていることがまだ信じられません。柿五郎は、フーライの人質となっているお母さんを助けるためにも、絶対にフーライをやっつけてみせると強い決意を見せています。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ