第13話 おねしょで大失敗しちゃった柿五郎くんの受難(4)
ムスイによる柿五郎への拷問が一段落すると、後ろで待っていたキザンと交代しました。キザンは、赤く腫れ上がった柿五郎のお尻を見ながら不気味な笑みを浮かべました。
「ぐふふふふ! まだおめえへの拷問はまだ終わっていないぞ! 次はおれの番だ!」
「バシンッ! バシンッ! バシ~ンッ! バシ~ンッ! バシ~ンッ!」
「いててっ! いてててててっ!」
キザンによって再び始まった拷問は、柿五郎の背中やお尻をこれでもかと言わんばかりに叩き続けています。拷問を受け続ける柿五郎は、木の板の棒で何度も叩かれるごとに激しい痛みが襲います。
「バシ~ンッ! バシンッ! バシ~ンッ! バシンッ! バシ~ンッ!」
「いてっ! いててててっ……。ギュルギュル、ギュルルゴロゴロゴロ~ッ」
キザンはどんなに柿五郎が痛がっていようと、まだまだ拷問をやめる気はありません。柿五郎は、続けざまに背中やお尻を叩かれる激痛を必死にこらえています。
そのとき、柿五郎はお尻に力を入れすぎたのか、キザンの目の前でいつもの元気な音を思わず出てしまいました。
「プッ! プウウッ! ププウウウッ! ププウウウッ! ププウウウウウウウウウ~ッ!」
「うわっ、おれの前で思い切りおならをしやがって……」
柿五郎は、キザンに向かってでっかいおならを5回続けて命中しました。いつもイモをよく食べる柿五郎にとって、おならがたくさん出るということは子供にとって当たり前といえるものです。
一方、キザンとしては柿五郎のおならをまともに受けたことで、これ以上柿五郎への拷問ができなくなりました。この様子を見ていたフーライは、キザンが持っていた木の板の棒を取り上げるとそのまま柿五郎の前に立ちました。
「おれたちが拷問を加えているときに、くさいおならをキザンの顔に命中させやがって……」
「おならが出ることくらい、子供だったら当たり前のことだぞ!」
フーライは顔を引きつりながら、キザンに向かっておならをした柿五郎への怒りをにじませています。しかし、おならがつい出てしまうのは子供なら当たり前のことです。
すると、柿五郎はありったけの力を何度も入れると、今まで手足につながれていた鎖がいとも簡単に砕けました。これを見たフーライたちは、逃げ出すことが不可能である鎖が砕かれたことに驚愕しています。




