第1話 お布団に大失敗しちゃった(4)
「お布団に大失敗しちゃっても、気にしなくてもいいのよ。こんなにでっかいおねしょをするのは、柿五郎くんがいつも元気である証拠だよ」
お母さんは、柿五郎がいつもおねしょしても怒ることは決してありません。むしろ、お布団におねしょするのは元気な子供ならではのことなので、柿五郎がいつも元気であるかはこのおねしょ布団でチェックしています。
柿五郎のおねしょ布団は、庭先の物干しに干されています。それは、お布団に直接命中させたかのような元気いっぱいのおねしょです。
「大人になればお化けを恐がらなくなるし、それまではおねしょで大失敗しても大丈夫だよ」
「かあちゃ、どうもありがとう! お布団に大失敗しちゃっても、かあちゃには必ず見せるよ!」
お母さんは、毎日のようにおねしょしちゃっても大丈夫と柿五郎を励ましました。柿五郎も、おねしょで大失敗しても必ずお母さんに見せてあげると明るい声で言いました。
すると、柿五郎はお母さんのほうを見つめながら何か言いたげな様子です。
「柿五郎くん、どうしたの?」
「かあちゃ、おっぱい! おっぱい!」
「ふふふ、柿五郎くんは私のおっぱいを飲むのが大好きなんだね」
柿五郎は5歳になっても、お母さんのおっぱいを飲むことがまだ卒業できません。でも、柿五郎がいつも元気いっぱいなのは、おかあさんのおっぱいを飲んでいるおかげでもあります。
「チュパチュパチュパ! チュパチュパチュパ!」
「柿五郎くんがいつも元気なのは、いつも私のおっぱいをいっぱい飲んでくれるおかげだね」
おかあさんは、腹掛け1枚だけの格好で自分のおっぱいを飲んでいる柿五郎を見ながら目を細めています。