第4話 あばら家とおねしょ幽霊(3)
「この腹掛けは、かあちゃが作ってくれたんだよ! 起きたときから寝るときまで、ずっとこの腹掛けだけで過ごしているよ!」
「あたしも、腹掛けだけで過ごす柿五郎くんのことが大好きだよ」
柿五郎は笑顔をみせながら、自分の体につけている腹掛けをおしずに自慢するように言いました。これを聞いたおしずも、腹掛け1枚のかわいい姿をしている柿五郎のことが大好きです。
すると、柿五郎の隣にいる座敷童子が話しかけました。
「柿五郎くん、おしずさんが本当にやさしい人でよかったね」
「最初はお化けとかいるから恐かったけど、かあちゃみたいでやさしいよ」
柿五郎は、おしずがお母さんみたいなやさしい人だったのでうれしそうです。しかし、柿五郎と座敷童子が話している様子に、おしずは少し戸惑っています。
「柿五郎くん、1人で何を言っているのかな?」
「ぼくは、座敷童子とちょっと話していたところだよ」
「座敷童子って、ここにはあたしと柿五郎くんの2人しかいないはずだけど」
おしずは、柿五郎と話していた座敷童子の姿が全く見えないので、戸惑っていたのも無理はありません。座敷童子は子供には見えても、大人には見えないのが普通だからです。
「そういえば、かあちゃも座敷童子のことを言ったことは無かったよ。でも、ぼくは小さい男の子だから座敷童子を見ることができたよ!」
「ふふふ、これ以上は大人が立ち入るところではないからね。座敷童子の姿が見えるのも、小さい子供ならではだものね」
座敷童子が子供にしか見えないのは、純粋でなおかつ好奇心を持っているのが子供であるからです。逆にいえば、子供の領域に大人が立ち入るべきではないことを表しています。
そのとき、柿五郎はおしずを見つめながら、何か言いたいことがあるそうです。
「あ、あの……」
「柿五郎くん、どうしたのかな?」
「おっぱい! おっぱい!」
おしずが柿五郎に話しかけると、柿五郎はおしずのおっぱいを飲みたいとねだっています。
「ふふふ、柿五郎くんはあたしのおっぱいが飲みたいんだね。こっちへおいで」
「うわ~い! うわ~い!」
おしずは着物の左側からおっぱいを出すと、柿五郎を自分のところへ呼び寄せました。柿五郎は、おっぱいを飲むことができるので喜んでいます。
「柿五郎くんは、今でもお母さんのおっぱいを飲むのかな?」
「ぼくは、いつも朝と夜にかあちゃのおっぱいをいっぱい飲むよ!」
「ふふふ、これだけおっぱいを飲んでいるから元気いっぱいなんだね」
柿五郎は、5歳になっても1日に朝晩2回のおっぱいを飲む癖がまだ治っていません。でも、柿五郎がいつも元気いっぱいなのは、おっぱいをいっぱい飲んでいるおかげでもあります。今日も、早速おしずのおっぱいを飲み始めました。
「チュパチュパチュパ! チュパチュパチュパチュパ!」
柿五郎は、おしずの前で座りながらおっぱいを飲み続けています。おしずも、柿五郎が自分のおっぱいを飲んでいる姿を見ながらやさしそうな顔つきで見つめています。




