第3話 柿五郎くんが大ピンチ!? カラマン坊との対決(6)
「わわわわっ! わしの顔に飛びついて何をするんだ!」
カラマン坊の顔面に飛びついた柿五郎は、大きな幹に両腕と両足で抱きかかえました。一方、カラマン坊のほうは、いきなり柿五郎が飛びついてきたのでびっくりしています。
「うんしょ、うんしょ」
柿五郎は、自分のお尻をできるだけカラマン坊の顔面に近づけようと、両腕と両足を使ってもう少し上へ登りました。しかし、その間にも柿五郎のおしっこはガマンできないほどの状態になってきました。
すると、柿五郎のお尻から思わずあの音が鳴り響きました。
「プウウウウウッ! プウウウウウウウッ!」
「うっ! わしの顔に思い切りくさいおならをしやがって……」
柿五郎は、カラマン坊の顔面に向けて、元気いっぱいのおならを2回続けて出てしまいました。柿五郎のおならが自分の顔に命中したカラマン坊は、鼻をつまむほどのくさいにおいに卒倒してもおかしくない状態です。
そして、柿五郎はおならが出てお腹の力が抜けた途端、ついにおしっこがガマンできなくなりました。
「ジョパジョパジョジョジョ~ッ、ジョパジョパジョジョジョジョジョ~ッ……」
「わっ、わっ、わああっ! やめろ! やめろ! わしは……」
柿五郎は、今までガマンしていたおしっこをカラマン坊に大量に命中し始めました。それは、柿五郎が大好きなスイカをいっぱい食べまくった立派な証拠でもあります。
「ジョジョジョジョジョ~ッ、ジョジョジョジョジョジョ~ッ」
「わしは、自分の顔におしっこをかけられたら生きていくことができない……」
柿五郎はスイカを食べたおかげで、おしっこがカラマン坊の顔面に次々と命中し続けています。カラマン坊の最大の弱点は、自分の顔面におしっこを大量にかけられることです。
「わしがいなくなっても……、他の妖怪が……お前を……待ち構えているぞ……」
カラマン坊は、柿五郎に妖怪たちが待ち構えているという警告を発すると、大木に現れていたカラマン坊の顔面は完全に消滅しました。
「うわ~い! 恐い妖怪をやっつけた……。わわわっ!」
柿五郎は、元気なおならとおしっこで恐い妖怪をやっつけたので、大木の幹から手足を放して大喜びしています。しかし、柿五郎の手足に巻き付いていた太い根っこが消えると、柿五郎は空中に浮いている状態に陥りました。
「うわああっ!」
「柿五郎くん! 危ない!」
空中からそのまま落下する柿五郎を見て、座敷童子はそのまま落ちたら死んでしまうと両手で目をふさぎました。
そのとき、柿五郎は両手で支えながら、逆立ちになって見事に着地することができました。
「えへへ、カラマン坊はとっても恐かったけどやっつけることができたよ!」
「柿五郎くん、よかった……。逆立ちになって着地したんだね!」
座敷童子は、柿五郎が無事であることにホッとしている様子です。そして、逆立ちになっている柿五郎のところへ行くと、カラマン坊をやっつけた立派な証拠を発見しました。
「スイカをいっぱい食べたおかげで、おしっこをカラマン坊に見事に命中させたのね」
「でへへ、座敷童子におちんちんを見られちゃった」
柿五郎は逆立ちで着地したのと同時に、腹掛けがめくれておちんちんが丸見えになったところを座敷童子に見られてしまいました。




