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宝君とチラ裏レシピ  作者: 眠
1/1

親子どんぶり かもしれない。

元気でクールなはらぺこ小学生

玉ネギは大きかったら半分、小さかったら一個。

大目が好み。

半分にして、芽のほうの食べられなさそうな所を切り落とす。

そして、繊維に対して横に細く切る(千切り?)。

お店みたいに縦にざっくり切り(クシ切り?)でも良いけど甘みが出るからこの方が好き。

油をちょっと。

火を点けると油の流れるのが速くなるから傾けて油をうずまきに回す。

玉ネギ投入。

透き通るまでじっくりフライパンで炒める。

面倒臭い時は電子レンジでチンしてしまうのも有り。

安売りのまとめて買っておいた焼き鳥缶を開けて、

フライパンに投入。

あいた焼き鳥缶に卵を割り入れ、ぐるぐるっと掻き混ぜて、

指を切らないように注意しながら、フライパンへと缶の中身を綺麗に掻き出す。

大丈夫、手は洗ってある。

心配するな。

手は最高のスパチュラと母さんも言ってる。

指に付いた汁を舐める。

う~ん、これよりその前に買った焼き鳥缶の方が美味しかったかも…。

ちょっとがっかりしながら火を止め蓋をする。

冷蔵庫から出してチンしてあった冷や飯を熱々まで再びチン。

取っ手の無いカフェオレボウルは小さめの丼代わりに、オヤツにはちょうど良い大きさ。

ご飯を盛って、フライパンの中身を乗せる。

玉ネギが多かったかな?

まぁ、良いか。


「いただきまぁす」

オヤツが軽い一食分位有るけど気にしない。だって俺は成長期だから。

朝飯時間を過ぎて起きたので、朝飯は諦めていたがおにぎりが置いてあった。

有り難う鈴ちゃん。

お昼のサンドイッチも美味しかったよ鈴ちゃん。

有り難う。

作った本人は委員の仕事で学校に出かけている。


「はぁっくしょん!」

コメディアンのやる親父くしゃみのようにウルサイくしゃみをして鼻を啜りながら、兄貴がLDKに入って来た。

「お腹空いた」

細マッチョと筋骨隆々の狭間に住まう(しかもイケメン)ってやつが(´・ω・`)な顔をしてテーブルを挟んで俺を見ている。

「鈴ちゃんの作って行ったサンドイッチは?」

「もう食べてしまったよ。もう無いんだよ(´・ω・`)」

「(その顔やめれ)…食べ終わってからで良いなら作る。冷や飯無いから、冷凍ご飯一個と冷凍ネギマ二本解凍しておいて」

「了解だよ!」

レポートだか論文だか俺には分からない課題(兄貴は全部まとめて「宿題」と呼んでいる)をずっとしていたようだ。

バイトの家庭教師もしてるし、大学生って結構大変なんだな。


ぼん!


電子レンジが暴発した。

一寸ビックリしたが『大丈夫、想定内だ』ってやつなのでどんぶりの残りを掻き込み、魔法瓶に作り淹れてあったほうじ茶をどんぶりに注いで飲む。


お勉強的な事は天才の兄貴はそれ以外はどじっこだった。

黙って立っていれば、海外モデルも真っ青のイケメンは、おまけに天然だった。

おいおい、こんなの医学部で大丈夫か?

だが、兄貴のどじっこ属性は何故か俺達の前だけで発揮されるので『大丈夫だ、問題無い』なのだ。

鈴ちゃんは「それだけ、頼りにして貰えるように成ったって事よね」と嬉しそうだが、

理想のカッコイイ兄と思っていた俺はショックだった。

どのくらいショックだったかと言うと、一人称『ボク』が『俺』になっちゃうくらいショックだった。


お勉強以外の事は天然の歳の離れた兄貴が弟ながら心配だ。

親子どんぶり 状の物でございます。

こんな感じで進んで行きます。

日常なので終わりは無いです。

すいません。


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