答え:一輪咲いても花は花であるように
大まかに進めながら細かいことで追加していったりと
後からあれもこれもとなる事もありそうで
実際そんな事もないかもしれない。
そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので
あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。
体にあった小説をお選び下さい。
視界が狭く感じてしまうのは仕方がない。
とにかく右側は、意識的に拾うしかないか……
昨日はドラゴンに用があると言われ、精霊の世界へ再び呼び戻された。
おかげで傷の具合や体調は、行く前に比べてだいぶ良くなった。
しかし――昨日のこともある。
しばらくは和の言う通りにして、月曜日頃に相談できそうかどうか、様子を見る。
来週はできればエルフ世界へ行きたい。そこまで何も起きないことを祈るしかない。
それともう一つ。
和の話を聞いて、梓が移動した先に違和感が残った。
本来の目的が梓なら――扱いが雑すぎる。
移動先にケンタウロスが待機していたわけでもない。
結果として梓たちは逃げられた。
梓が一人ならどうなるか分からないが、最低限イザベルさえいれば逃げ切れる見込みは十分ある。
そんな場所にわざわざ送っておいて、ブライアンはなぜか私の方へ来た。
……どういうことだ?
梓側には、アディール・クラーレンが迎えに行っていたのか。
あるいは別のフォーラス関係者か。
もし梓を“確実に”回収する気がないなら、あの雑さも説明がつく。
逆に梓を狙うなら――勝手に死ぬのを待つより、さっさと殺した方が早い。
目的と手口が、噛み合わない。
和の魔法解析をかいくぐり、あの世界に梓――アリス・フォーラスの肉体があった可能性もある。
だがそれなら尚更、護衛も待機も薄すぎる。
あの世界は神獣の世界だろう。
ケンタウロス、グリフォン、ペガサス。町にはミノタウロス、ナーガ……
ギリシャ神話で扱われる生き物が揃っている。
ギリシャ神話。
神話系統の世界だ。土台が古い分、表層に出やすい。――見つけやすい世界になる。
そういう意味では、アディール・クラーレンがどこかで行き着いた拠点の一つである可能性もある。
ブライアンと分かれて動いているのだとしたら、梓を目的にしているのはアディールの方か?
ならブライアンの目的は、あくまでアディールの補助……
ここまで行動が繋がっていない以上、主軸が一つとは限らない。
ブライアンとアディールの目的が一部違う可能性。
行方不明の死神ブラッド・オルティース。
他にも各々の目的で動いている奴がいて、それぞれの意図が交錯している可能性が高い。
先日の行動の主犯はブラッド・オルティース。
あいつの目的が今回の行動理由に近いとすれば――それは何なんだ?
あの後、ブラッド・オルティースについてはガルシアにも連絡した。
ガルシアも接触通知を受けていたらしく、死神側はバタついていたらしい。
しかも私たちが出て行った直後、「急にいなくなった」という報告も入り、個人的にも探してくれていた。
さらに後から、ブラッドの部下だった――最初に相談所に来た女性の死神も、長期休暇の申請と共に行方不明になったらしい。
死神サイドとしては、山本梓の魂の回収担当だったレイ・チェジールから情報を引き出したいところだが、下っ端なら大したものは出てこないかもしれない……
あとは(多分アディール・クラーレンだが)、いろいろな種族を集めている可能性。
なら次はどこを狙う?
ドラゴンとエルフ以外にも、何かあるはずだ。
考えても確証はでない。
今は手元の情報を拾うしかないか。
–ブブブ
「早かったな。」
ウーノ達の世界かもしれない場所について、ガルシアから連絡が来た。
これは・・・和に相談可能だろうか?
今日か明日にでも行きたい。
一応、相談してみようか。
「…という事なんだが、ちょっと見て回るだけ。」
「キュウ・・・?」
「…なるほど。んー・・・ウーノとセイは別として、他に誰か連れていけるのか?」
「まぁ精霊系という意味では、まだ和が良いのかもしれない。」
「…ついて行っていいなら、分かった。行こうか。長居はしないぞ?」
「分かった。」
「イマカラ?」
「あぁ。ひとまず確認だけだから、お願いできる?」
「ワカッタ。セイ良いな?」
「キュウ!」
再び階段を下り、ウーノとセイと和と私の四人で、地下に降りてきたところで、まずはwalkerの通路を繋ぐ。
鍵を差し、ガルシアの示した世界の位置を設定する。
今回の世界が初めて行く場所ということで、扉を設定する上で出口にするべき、安全な場所は分からない。
つまりどこに出るか分からないから、それは先に注意をしておこう。
通路に入る。
真っ白な通路。
この通路はwalker個人個人によって、景色が異なるようだ。
他の通路を見た事はないが、みんなが言っている通路の景色はばらばらだった。
そして、ある時から私の通路は、今のように真っ白になってしまった…
なので、私にはこの通路が何を暗示しているのか、はっきりしている。
だから、正直ここはあまり好きではない。
「みんなにも注意してもらうが、今回の世界は恐らく私も初めて行く場所だ。」
「あぁ」
「だから、扉の開く場所については、細かい設定ができない。つまりどこに出るか分からない。」
「ナルホド・・・」
「キュウ?」
「まぁ扉が存在する場所、あるいは扉が設置できる場所ではあるから、急に水の中とか空の上に出たりすることはないのだけれど、先に私が確認もするけど、一応各々でも気を付けて欲しい。」
「分かった。」
「ワカッタ・・」
「キュウ!」
その後は、先にあれこれ言ってもしょうがないことばかりなので、注意はこれぐらいで説明しておくことも特にない。
黙って黙々と歩く。
「何か死神の時と比べて、かなり遠いな。・・・これも世界との距離の問題なのか?」
「あぁその通りだよ。魔法世界なら数分で着くが、死神の世界の時も多少歩いたように、今回の世界は更に遠い場所にある。」
「…今どのぐらい歩いたのかも、この通路じゃ分からなくなるな。」
「まぁ私は複数の世界へ、同時に繫ぐような事をあまりしないから、基本的には一本道にしているよ。」
「複数同時に繫ぐこともできるのか?」
「できるが、あんまり使う意味がないから殆ど繋いだ事はない。」
「確かに、それもそうか・・・。」
こないだ魔法世界に攫われた梓を、迎えに行く時に使ったぐらい。
それにこの通路にあまり長居したくない。
「キュウ・・・」
「もう少しだとは思うよ。分かりづらくて悪いね。」
「キュウ?」
「何でゼンブ白いのに、壁にブツカラナイ?と言ってイル。」
「あぁ。慣れてるから。自分の通路だし。」
白い世界にも…
「そろそろ近い。」
白い通路はだんだんと色を持ち、緑色へと変化していく。
黄緑色から徐々に深い原色の緑、そして暗い緑色。
最後に木から作り出したような、古い扉が現れる。
–キィ
扉を開くと、そこは小さな狩人小屋の中のようだ。
多分空き家だろう。
今使っているような雰囲気はない。
「ひとまずは大丈夫そう。出ておいで。」
和とウーノ達が扉の外を出た後に、扉を閉める。
扉をそのまま開いておくと、他の生き物が間違って入る事もあるので、扉に鍵を差して一度普通の扉に戻す。
「少し生き物が確認できる場所まで見に行こうか、ウーノ達も確認してみてくれ。」
「分かっタ。・・・・・・。」
「スズ。あまり先に行くな。」
「キュウ?」
小屋を出ると、森の様な林の様な場所が広がる。
辺りには生き物がいそうな気配はあるのに、静かに木の葉が揺れる音だけが響く。
「まとまった集落か街なんかがあれば良いが、こっちの方に向かって進んでみようか。」
遠くに見える山の方向から、逆に進めばどっかで人の歩く道に出るかもしれない。
初めての場所なのでかなり適当ではあるが。
ここは森という程には、木々が茂っている訳ではないので、比較的視界が広い。
暫く歩いていると、森を抜けて平地に出る。
あたり一帯、草原の様な感じだ。
遠くにも街などは見当たらない。
「ふむ。辺りは何もいなさそうだ。」
「そうだな。人っ子一人見えなさそうだな。」
「だけどこの道は、ある程度整えられているみたいだから、この道に沿って進んでみようか。」
人が歩き重ねられているような草木の少ない道ができているので、少なくともここを何者かが移動経路として使用している筈。
「ウーノ達はどう?もしかしたら住んでいた場所からは離れているかもしれないけど、見覚えのありそうな感じはする?」
「ウーム・・・まだ分からない・・。」
「キュウキュウ」
「アァ。ソウダナ。ワタシタチは森のなかで暮らシテイタ。」
「森の中か。どこも同じ感じになりそうだが、目立つ山とか大きな川とか、そういう目印になりそうなモノは近くにあった?」
「・・・・川ハあった。魚トッテタ。」
ふむ。
この様子では、例え地図があっても、場所を探すのは難しそうだ。
「知り合いに連絡を取ることはできる?」
「小サイ人間。近クデ働いテタ。名前・・・××××。」
「ん?ウーノなんて言ったんだ?」
「・・・多分言語が違うんだろうな。その人を探してみようか。」
「キュ?キュウ!」
「ん?」
セイが下の方を指す。
これは・・・。
そういえば、ガルシアが小人が多い世界だと言っていたか。
探すべき高さが違ったようだ。
下に居たドワーフのような小さい人間に向かって、セイが話しやすいようにしゃがむ。
「△△△△△△△△△△△△?△△△△△△?」
「キュ!キュウ!キュウキュウ!」
そして言語も全く違うのか、これは何を言っているかさっぱりだ。
ウーノ達に任せよう。
「ソウダ。近くに町アルカ?襲わない。見に行クダケ・・。」
「キュウ!」
「△△△△△!△△△△△△△△△△△!△△△△△△△△!△△△△△!△△△△△?」
「ソウナノカ・・・どんな奴ダ?」
「△△△△△△△!△△△△△!△△△△△△△△△△?」
「違ウ。仲間ジャナイ。知り合い探シテル・・。」
「△△△△△!△△△△△△△△△?」
「アァ聞いてミル。マッて。」
何やら怒って、わめいていた部分もあったが、ウーノの話はちゃんと聞いているようだ。
「コイツらの町。人間に襲わレタ。仲間ジャナイって言った。こいつがカズを魔法使いッテ知っている。家直してホシイって言っテル。手伝エルか?」
「そうか。そうだな、話聞くついでに手伝おうか。」
「ワカッタ。じゃあ案内してモラウ。」
再び森の中へ戻るようだ。
ドワーフは既に何度も歩いているであろう獣道をずんずん進んでいく。
そういえばさっきウーノも知り合いを、小さい人間と言っていたな。
「ウーノ。ウーノの知り合いも見た目はこのドワーフと同じ感じ?」
「ソウ。ドワーフか・・・ソウダ。そう。」
「△△△△△△△△△△△△。△△△△△△?」
「あ。ここか。」
「△△△△△!」
「△△△△△△!△△△△?」
「△△△△!!!!△△△△△△!△△△。△△△△△△?」
「△△△△△△△△△?!」
「△△△△△△△△△△△△。△△△△△△。△△△△△△。」
「△△△△△△?」
「大丈夫。アノドワーフ。説明シテル。」
「△△△△△△?」
「カズ。こっちの家ヲ直シテホシイ。」
「分かった。」
少し開けた場所に沢山のドワーフが急に現れ、あれやこれや言っていたみたいだが、ひとまずこちらが襲わない事を分かってもらう為にも、少し離れて座って待っておくことにしよう。
ここにはある程度の人数がいるみたいだが、森の木々の中にも隠れた家があるようで、全体の大きさや人数は分からない。
さっきの道からは体感時間でも、すぐ着いたしそこまで離れていなさそうだ。
すぐに戻るのも問題ないだろう。
「こんな感じかな?」
「△△△△△△?」
「コッチニモこんな感じで屋根が欲しいッテ言ってル」
増築も希望してくるのか…
「△△△△△△!△△△△?」
「キュウキュ!」
「△△△△△△?」
「キュウ!」
「△△△△△△△!」
「キュウキュウ!」
更に小さい子供のドワーフがやってきて、セイと喋ってる。
やっぱり言語としては合っているようだし、ここがウーノ達の世界で当たりならいいのだけど。
「そういえばウーノ。知り合いのドワーフについても聞いてみない?」
「知り合いノお前タチと同じ種族。××××・・・を探しテル。シッテいるのイルか?」
「××××?△△△△△△?△△△△△△。」
「△△△△△△!△△△△△?△△△。××××?」
「××××?△△△。△△△△△△△△△?」
「・・・・・ソウカ・・・ソレデ・・・?」
「△△△△△△△、△△△△△△△。△△△△、△△△△△△△△△、△△△△△△△。」
奥からドワーフの中でも、かなり年寄りのドワーフが出てきて、ウーノと話している。
このドワーフが何か知っているのか?
「はぁ・・・。なんか修理より、ついで依頼の方が多かったし、使い回された気がする。」
「おかえり。折角だし増築したかったんだろうな。まぁ敵に思われるより良いだろう。」
「そうだけど・・・。ここまで来て、家の家具まで作らされるとは思わなかった。」
「キュウキュウ!」
「ん?」
「あぁ。セイに友達ができたらしい。」
「△△△△△△!△△△△?」
「キュウ!」
「△△△!△△△!」
「凄いな。セイってお前にもすぐなついてたし、社交性が高いのかもな。」
「スズ・・・・ここはモウ大丈夫・・・。行コウ・・。」
「・・・そうか。じゃあ一度また道に戻ろう。」
ウーノが話し終えた様子で、帰って来た。
これは…あまり良くない雰囲気だ。
沈んでいる。
迷いが、表に出ている。
「大丈夫か?ウーノ?」
「・・・道にデテ・・セイにも説明シヨウ・・・」
そしてやはり距離も近かったので、すぐに元の道に出た。
まずは近くの草原でウーノの話を聞くことにした。
「・・・・セイ。ココハ私タチの世界ダ・・・。」
「キュウ?キュウキュウ?」
「・・・・ダガ。・・・私達ノ友人はたぶんモウいない。」
・・・そうか。
時間の流れが大きく違うのだろう。
「ドノぐらい前カはワカラないが、××××は一番年齢の高いドワーフでモ500年以上前ニアッタと言っテイた・・・。」
「キュウ!?キュウキュウ?」
「アァ・・・イキテルかもシレナイが・・・500年違ウ。」
セイからは、理解しづらい戸惑いが感じられる。
草の音だけが響く。
「…ドワーフはどのぐらい生きられるんだ?」
「種族にもよるが500年~800年といったところだろう。」
和がこちらに質問してきたので、大まかにはなるが答える。
「それならウーノ。一度探してみないか?まだ生きているかもしれないんだろ?」
「・・・カズ・・・知り合い。・・・500年会ってナイ。」
「キュウ・・・」
そうだな…
向こうからすれば、実際に500年経っているかどうかは、正確には分からないが、その期間があまりにも長すぎる。
そして寿命で、既に亡くなっている可能性すらある。
若いドワーフなら生きているかもしれないが、もし500年前にしか会った事がない、ウーノ達を今でも覚えているだろうかは分からない…
「スズ・・・」
「ん?」
「アイザック・・・ダメだった。ソウダン。私タチ・・アソコに居てイイカ・・・?」
「キュウ?」
ウーノの目は、はっきりと迷っていた。
――本来なら、私は時間の歪みも利用して安全な場所に置いておくべきなんだろう。
…だが、彼らに“帰る場所”を与えるなら、ここしかない。
「…ウーノ。分かってると思うけど、あそこは危ない場所だ。
それならここで一からでも6匹でやり直して、新しい友人を探した方がいいと思う。」
「・・・・危なイ。分かっテル・・・デモ。時間ホシイ・・・ココハ・・もう家ナイ。」
「あそこに滞在すると、この世界からはもっと時間がずれるよ?
ここが本来の君たちの世界なら、ここで暮らす方が長期的には幸せに暮らせる可能性が高い。」
「ソウカ・・・ソウダナ。ワカッタ」
「あぁ。一度戻って、ドゥエ達と一緒にここに戻った方が良い。」
ウーノの戻りたくないという、その気持ちも分からない訳ではない。
だが、ここが本来の世界である以上は、あまり他の世界において置くわけにもいかない。
かなり落ち込んでいる。
それでも――あそこにいて危険があるよりは良いと思う。
ウーノの沈黙が長い。
もしもお時間があるようでしたら
一文二文、はたまた評価頂けたら
ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。




