疑問:なんでそんなに嫌われてるの?
大まかに進めながら細かいことで追加していったりと
後からあれもこれもとなる事もありそうで
実際そんな事もないかもしれない。
そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので
あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。
体にあった小説をお選び下さい。
「「えぇぇぇぇ!!」」
「流石に相談所を、完全に空けるのは良くない。それに3日間も連れて行ったんだ。今日ぐらい圭と交換してもいいだろう?」
「「・・・・確かに」」
「うー。でも圭とも出かけたかったー・・・」
「そうそう。めったに出かけないのにー・・・」
「まぁそれはまた別の機会に考えておくよ。」
「「約束ー!」」
「分かった。」
今日は日向と秀人がお留守番。
そして圭さんと和さんと私とイザベル、スズで行くらしい。
朝から日向と秀人の嫌そうな声が響いたけど、次回の約束で納得したみたい。
ただ電車に乗るだけにしても、乗って来る人や外の景色、ちょっとだけ聞こえてくるお客さんの声とか、意外と楽しかったもんね。
それにスズはスズで、どうやら3日目で何度か乗客と話して、そこで得られたものもあったみたい。
「スズ。今日はどうやって移動するの?電車?」
「うーん。電車で終電まで乗るとなると時間がかかるから、今日は通路から行こう。」
「通路?」
「前に少し話に出た事がある。walkerの通路。」
確かに話の中で聞いたような気がする。
交渉人のドアとかと同じ?違うのかな?
世界を移動する通路だっけ?
どれも、別の場所や世界へ移動するって意味では同じだから、正直あんまり区別できてない・・・
「圭と和はともかく、イザベルと梓はもし死神に話しかけられても、極力無視していい。
別に返事をしたら何かあるって事は恐らくはないけど、イメージ的には魔法世界の貴族が、基本世界の人間に向けた対応に近い。」
「「あぁ・・・」」
イザベルと一緒に納得する。
「さらにその上に、私個人がかなり良く思われていない。」
「おおう・・・」
「あんた馬が合わない時の相手の場合は、意外と徹底的に嫌われやすいのね。」
「うーん。そうなんだろうね。」
確かに嫌われるとなると徹底的な気がする。
フィーさんも凄かったし。
3人で話していた3階へ、和さんが階段を下りてきた。
「待たせた。行こうか。」
「圭も下に居るはず」
「?」
これって地下に行くの?
玄関からてっきり出るモノだと思ってた。
「圭ー待たせたー?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・No。狐・・・檻入れてきた。」
「じゃあ行こうか。」
スズは圭さんと合流しても階段から玄関へ向かうことなく、何故か地下1階の階段裏へ向かう。
そして階段裏には、フロアの中央に少し古びた一枚のドアがあった。
スズはポケットから何かを取り出し・・・鍵かな?
それでドアを開いた。
あれ?真っ白。
魔法使いのドアの時は、ドアの先にすぐ別の世界が広がっていたから、その風景に驚く。
通路というだけあって、そういうのとはちょっと違うのかもしれない。
ドアの中へ和さんに扉を支えてもらって、イザベルと一緒に入ると、そこは更に一面真っ白。
壁も床も天井も全部真っ白・・・
–パタン
和さんが扉を閉めると、もう本当に全てが真っ白になってしまった。
「えぇぇぇ?これがwalkerの通路?」
「”私の”ではあるけど、そうだね。ついておいで。」
スズは方向が分かっているようで、真っ白い空間を迷うことなく真っすぐに進んでいく。
その後ろに私とイザベル。
そしてその後ろから、和さんと圭さん。
でも一面が真っ白すぎてしばらく進んで振り返っても、どのぐらい進んだのか、どこまで進んだのか、全く分からない。
「真っ白ね。」
「そ、そうだね・・・。ちょっと上下感覚なくなりそう・・・。」
あまりに真っ白すぎる空間は、雪原の真ん中に放り出されたみたいだった。
・・・徐々に自分が、本当にまっすぐ立って歩いているのかどうかも怪しくなってくる。
ギリギリ・・・
スズが前を歩いてくれているから、そのスズの背中を基準に見ていれば、なんとか大丈夫なのだけど、これをもしも一人で歩くとなったら、凄く怖い・・・
「サーズの通路って事だったわよね。このwalkerの通路は他のwalkerの通路とは別々なのかしら?」
「そう。それぞれ自分の通路を持っている。私達は常に情報を共有している訳じゃないから、繋がる通路の先も個々のwalker毎に違う。
だから、フィーのいる世界は、私の通路で探すのはかなり難しい。」
「じゃあこの通路で繋げられる世界は、サーズが知っている世界だけって事?」
「基本的にはね。でも適当な設定をすると、ラジオの周波数みたいにうまくつながった場合には、知らない世界にも繋がる。」
「へぇ。それ凄く分かりやすいわね。」
なるほど。確かに分かりやすい。
そしてそれだけ知らない世界へは、繋げにくいという事も・・・
「もうすぐだよ。かなり暗くなるから、和。明かりを。」
「分かった。」
言われた途端、徐々に白い通路が暗くなっていき、その暗さに応じて通路も白から黒い色になっていく。
まるで光が死んでいくみたいに、色が沈んでいく。
さっきまでは真っ白すぎるのが怖かったのに、急に暗くなっていき、目の前のスズの姿も見えづらくなっていく事が怖い。
和さんが、後ろから灯してくれている明かりのおかげで、どうにかスズの姿は確認できるけど、本当にそれもギリギリ。
「止まる。」
「ぎゃ!」
「!わ!イザベルごめん!」
「…ごめん、急だった?」
「ちょっとね・・・」
スズが急に止まったので、イザベルのしっぽを踏んでしまったと思う。
スズが何かしているようだけど、見えない・・・。
ここが、出口なのかな?
「失礼。」
–ギィ
重い音と共に明るい?
ドアからはオレンジや赤い色の光が差し込んでくる。
「うん。前と同じ場所に繋がって良かった。これなら大丈夫そう。出てきていいよ。」
スズが先にドアから出て、外を確認してくれた。
その言葉と共に、イザベルがドアから外へ出た。
イザベルって度胸あるなぁ・・・
だって、死神の世界だよ?
でもだからと言って、私も止まる訳にもいかないので、恐る恐る外の様子を見ながらドアをくぐる。
あれ?
「思ったより普通ね。」
そう。そう思ったよ。
まるで普通の街並み。
でもちょっと工業地帯みたいな感じ、遠くに工場のようなものなのか、煙を出している煙突がちらほら。
でも、ドアから出た場所は普通の歩道みたいに見える。
「あ。そういえば二人は高所恐怖症とかある?」
「私は魔法使いよ?ある訳ないでしょ。」
「え?あんまり意識したことないけど・・・」
「落ちないように気を付けないといけないけど、どういう構造かは一応知っておかないと、気を付けにくいだろうし。ちょっとおいで。」
・・・え。
高所恐怖症を確認した後のそれは、ちょっと嫌なんですが・・・
でもどうみても普通の道・・・だよね?
足元はコンクリートかレンガのように、しっかりした道になっているから、大丈夫そうなんだけど。
「わぁ・・・凄いわね。地面が見えないわ。」
イザベルがスズの方に近づき、道の端にある柵の間から下の方を眺めている。
・・・下?
・・・あ・・・なるほど・・・
イザベルに近づくにつれて、道の反対側に見えている景色が、今の私のいる道に繋がっているのではなく、別々に分かれているのだと気が付く。
近づくにつれ、その反対側の景色は、徐々に同じ高さの建物よりも、下の建物の一部が見える・・・
「落ちないように柵には、落下防止用の影が入っているけど、たまに落ちるみたいだから一応気を付けて。」
「影?」
「死神が使う魔法に近いものだと、思っておけば良い。」
柵に手を付けながら、話している二人に恐る恐る近づく・・・
反対側の建物の下の部分はどんどん広がっていく・・・
ちょっと高い建物の途中部分にいるのかな?と思ったけど・・・
いくら近づいて行っても反対側の景色には、終わりが来る気配がない。
え?え?
ええええええええええ?????
――終わりはなかった・・・
地面はイザベルの言う通り全く見えず、まるで空の上に街を貼り付けたみたい。
「・・・・・・・」
「あ。梓が固まったわ。」
「苦手な人は、苦手だから。」
「でも確かに、注意しないといけないわね。それでどこに行くの?」
「こっちだよ。他世界の回収を仕事にしている死神たちの職場はこの先。」
・・・はぁぁぁ
二人は平気そうですね・・・
落ちないようになってるといっても、一陣の風に吹かれたら一瞬では?
「梓さん。大丈夫ですか?」
「和さん・・・。私にもう少し・・・イザベル並みの度胸があれば・・・。」
「いや。イザベルが平気すぎるだけですよ。気にしない方が良いです。
ひとまずは道向かいの橋を渡るわけではないので、スズについていきましょう。」
「・・・・橋。・・・それはまさに吊り橋ですね。」
「ははっ。慣れると意外にいい景色なんですよ。」
そんなものだろうか・・・
私って、実は高所恐怖症だったのかな?
ひとまず高さの事はわすれて、和さんに促されながらスズとイザベルについていく。
本当に高さを気にしなければ、普通の街並みに見えるのに・・・
「あ。来てくれたんだ。ありがとう。」
「急とはいえ、連絡はあったので、あの・・・大丈夫でしょうか?」
「大丈夫大丈夫。まずは電車の移動履歴をみたいんだけど、いいかな?」
「・・・はぁ。分かりました。」
恐らく目的の建物の入口で、ガルシアさんが待っていてくれたみたい。
先日お会いした姿のままで、紫のスーツに地面につくかつかないかギリギリの長さの髪。
そしてスズ並みの無表情。
「こんにちはガルシアさん。今日は急にすみません。」
「また大人数。しかも問題の彼女を連れてくるとは・・・。まぁいい、電車の移動履歴から行きましょう。」
目の前の大きなビル。
土台はレンガの様な感じだけど、壁には工業的なパイプが所々に出張っていて、前世紀風とも現代風ともいえない不思議な建物。
建物の中へ入ると、まずはビジネスオフィスのような、広々とした玄関フロアだった。
そしてガルシアさんと同じ紫色のスーツの方や、赤・青と原色の色で他のスーツの方々も、フロアで交錯していらっしゃったので、かなりカラフルな光景。
そんな色々なところに目移りしながら、ガルシアさんの案内に沿って移動する。
と…かすかにだけど、確実にこちらに向けた声が聞こえてくる。
視線が小さな針みたいに刺さる。
「あれって・・・」
「そうだな。」
「えっ・・何あれ?」
「あっちは例のwalkerだろ?」
「何しに来たんだ・・・」
「やば・・・」
「また問題起こしに?」
「一応連絡する?」
「・・・・うわぁ・・」
一度聞こえてしまえば、すっごい聞こえるんですけど。
・・・そして嫌そうな感じだという事が、とても分かる。
ここに来る前に、スズが言ってくれた事に納得。
これは完全に嫌がられてるよね。
「はぁ。これ絶対。上司が来るじゃない。」
「来るなら話が早い。」
「・・・はぁ。」
どうやら、正面のエレベーターで移動するようです。
でも、中も意外と普通。
…あ。違うわ。
1121階って何?
上へ向かっているのに、落ちている気分だった。
窓がないタイプのエレベーターで本当に良かった・・・
そのまま、エレベーターが目的の階に着いたところで止まった。
もう怖いのレベルを超えてるから、もはや逆に反応もしづらい。
エレベーターのドアが開くと床には赤いカーペットが広がり、まるで豪邸の一部分のような、厳かな雰囲気に変わった。
そして…
壁に沿った何段もある棚の上には大量のろうそく・・・
死神とろうそくっていうと・・・この火が消えると・・・もしかして?
ろうそくの数はとにかく多い。
この火の数だけ、誰かの終わりがあるのだろうか。
廊下の雰囲気に押されながらも、前を進むガルシアさんを追いかけ、急いで廊下の奥へと進む。
そうして、突き当りの書庫のような部屋に入った。
これまた広い空間。
そして一つの階の部屋のはずなのに、何故かそのまま2階や3階がある。
縦に繋がってるの?
「こちらに。」
「20××年12月11日の履歴がみたい。」
あ。それが私が電車に乗った日だっけ?
きっと、そうなんだろうなぁ。
スズはよく覚えてる。
「最近ですか。ちょっと探してきますので、ここで待ってて下さい。」
ガルシアさんは、この部屋にある書籍などを確認する為にあると思われる、テーブルが用意された広めの空間で待つように言って、そのまま一人奥の方へ進んでいってしまった。
そして、部屋の中には既に何名かの方がいらっしゃった。
入って来た私達に向けて、最初の玄関フロアと同様にやっぱりこっちを凄い見てくる。
空気がざらつく。
目を合わせないようにしよう・・・
でも、スズって何故かやたら声かけられたりするから・・・
「あぁ?お前3番目か。見た目は可愛らしくなってるが、相変わらず面白みもない魂してるな。」
やっぱり。
「・・・はぁ。」
「あぁ?無視すんじゃね!お前のせいで前回は散々だったんだ!ちょっとは謝るとかしろよ!」
「知らん。用が無いなら話しかけてくるな。」
「てめっ!生意気なところは本当に変わらねぇ!だったらお前が来なきゃ良いだろ!」
「こっちは用があって来てるんだ。放っておけ。」
「あーそうそう・・・。そういってお前は前も無責任だった。覚えてるぜ。」
「私はお前を知らん。」
「なっ!」
–バシッ
男があからさまに絡んで喧嘩を売ってきて、スズもいつもの対応していたら、そうなるよね。
心配だけど、口を挟むわけにもいかずに様子を見ていたら、男の人が多分スズを殴ろうとしたのかな?
圭さんが二人の間に入り、振り上げてる男の腕を掴んでいる。
「・・・・」
「申し訳ありませんが、私達は用が済みましたらすぐに出て行きますので、放っておいていただけないでしょうか?」
更に後ろから、和さんの丁寧かつ断り対応。
「はっ。なんだお前らやっぱり生者か。きめぇ。お前はなんか変な色してんな。妖怪か。お前らもどうかと思うけど、こいつについて行くのはマジで止めた方が良い。」
「お言葉ありがとうございます。それは各々で判断しますね。まずは手を引いていただけますか?」
「はいはい。キモいのはキモい同士で仲良くなれんのかね。イヴだったか?2番目は相当だったしな。」
「・・・」
スズは表情を変えないけど、温度を一度下げた気がした。
「何に色目つかってたんだか知らねぇけど、たっと処分できたと思ってもお前が残ってるし。
さっさと1番目みたいに、どっかいなくなってくれればいいものの、お前はすげぇ残りそうだな。」
…でもスズは、何も言わない。
「・・・・やっぱりあれが3番目なんだ。」
「やば、何しに来たんだよ。」
「えー一応見てみようかなぁ。」
「あぁ仲間を殺したっていう例の?」
「ちょっとここにいたくない・・・」
こ、これは凄い・・・
この男の人の言葉につられて、周りの空気が悪くなっていくのが分かる。
なんでこんなに嫌われてるの?
事情はしらないけど、吹っ掛けてきたのは向こうなのに・・・
「うるさいです!!仕事してないんでしたら、出て行きなさい。あなたも!」
「・・・っち。」
あぁ!
ガルシアさんが戻って来た。
良かったー・・・
男の人も圭さんの手から自分の手を抜き、舌打ちをして部屋を出て行った。
そして周りの人も仕事に戻ったり、部屋を出て行ったりと、どうにかなったようで良かった。
「まったく、まぁこれぐらいなら予想内でしょう。はいこれ。」
「ありがとう。」
スズがガルシアから受け取った本。
紙が呼吸しているみたいに、ふわりと動いただけだった。
スズはページをパラパラめくっていき、目的の場所を探している。
「・・・・・」
うーん。
読んでいる間もやっぱり少し声がする。
どんだけ嫌がられてるんだろう・・・
スズ個人もなんだろうけど、視線的には全体的に嫌われている気がする。
「これって貴族の比じゃないわね。」
「だよね。きっと」
イザベルもこの嫌われ方は、魔法世界の貴族以上だという事らしい。
「・・・まぁあんまり気にしないでください。ここは特にそういう場所なんです。他の死神の中には普通の方もいますよ。先日の電車のような方も。」
「そうですよね。ガルシアさんも普通ですし。」
和さんがフォローしてくれる。
確かに電車で会った死神の人からは、こっちに嫌悪感がある雰囲気はなかった。
「…ガルシア。ここはどこだ?」
「・・・ここ?・・・あぁかなり遠くまで行ったようです。
天国と地獄の両方には面しているようですが、魔法世界からは遠く妖精や精霊とも逆ですね。ほとんどが小人ですが、やや怪異よりドワーフ系の世界のようです。」
「ここの正確な場所を知りたい。」
「今すぐは難しいので、後から位置情報をお送りしてもいいですか?」
「分かった。頼む。」
きっとウーノ達の世界かも知れないという場所なのだろう。
無事に見つかりそうで良かった。
今回これが目的の一つだったし、こんな嫌な場所まで来たのだから、得られたことがあった事は、まずは凄く良かった。
そして、できれば個人的には、もう来たくないと思い始めています・・・
「では、ひとまずこれを戻してきますけど・・・最近は会議前でみんなピリついてるので、喧嘩はやめてください。」
「・・・どうしようもない。」
「まぁそうなんですが。」
再びガルシアさんは本を戻してくるようで、一人行ってしまいました。
あぁ・・・
すぐに戻ってきて下さい。
もしもお時間があるようでしたら
一文二文、はたまた評価頂けたら
ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。




