答え:きっと案ずるより産むが易し
大まかに進めながら細かいことで追加していったりと
後からあれもこれもとなる事もありそうで
実際そんな事もないかもしれない。
そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので
あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。
体にあった小説をお選び下さい。
私達は、二日間ほど電車を乗り継いで回ってみた。
大きな情報はない。
それどころか、妙に静かだった。
たった数日だから、タイミングの問題かもしれない。
けれど、どの電車に移動しても席は空いていて、見かける死神の数も明らかに少ない。
――線路が、軽い。
そんな印象だけが残る。
今日いっぱい様子を見て、特に目立った動きや情報がなければ、当初の予定通り明日は死神の方へ向かおうと思っている。
そうして三日目の昼頃。
相変わらず静かな車内を眺めていると、不意にヒナ達や梓と一緒にいた和がこちらへ歩いてきた。
「特に大きな変化はなさそうだな。今日で一旦打ち止め?」
まぁそうなるだろうな。
「明日は圭も連れて、死神の世界の方へ行くって事でいいのか?」
予定としてはそうだな。
「そうか。そういえば気になってたんだが、魔法使いの場合は精霊と相性が良いと良くないのか?」
・・・やっぱり覚えていたか。
「…魔法使いは自然に交渉して、魔力としてそれらを使う事のできる能力を持つ生き物。
その自然側が魔法使いと相性がいいとなると、精霊や妖精に気に入られ、魂を引き抜かれてしまう事もある。」
「つまり死ぬって事か?」
「…いや。彼らに招き入れられ、同じ自然物に近い存在に変化する。」
「精霊や妖精に近い存在?」
「そう。彼らは自分のお気に入りや好きな物を自分のモノにしたがることがあるから、関与した和がもしもお互いに、または精霊側に気に入られてしまう場合はそういった可能性もある。」
「・・・なるほど。彼らは魂に近い存在なのか?」
「まぁ自然物の魂のようなものだな。」
「そうなると、ある意味永劫を生きる事になるんだろうか・・・。」
「生きるという考え方にもよる。彼らが人間と同じように生きているか?というと、それも違う。
彼らは一つ一つの自然物の魂であるとともに、自然物全体で一つの共有思念体のようなものだ。
その一部の思念が、いつからいつまで独立した意思を維持できるのかは、私にもよく分からない。」
「なるほど。それは確かに生きているとは違うかもな。」
先日のように私が寝ている間に、彼らが勝手に声をかけてくるぐらいには、和は恐らく相性がいい。
だからこそ、あまり近寄せさせたくはない。
和が精霊に近いものになんぞになってしまったら、もうこんな事を一緒にできないし、和とした人物と話すことは、もう二度とできない。
それは非常に・・・
相変わらず静かな車内を眺めていると、ふと、空気が揺れた。
怪異の世界に立ち寄った電車から、一人の人物が乗り込んでくる。
「スズ。あれ。」
「…写真で見たな。・・・和。確かか?」
――見覚えがあった。
ノア・スミス。
交渉人だったが、怪異の世界で行方不明になった魔法使い。
写真では目つきも上向きで明るい性格をイメージさせられる女性だったが、今は下を向き少々痩せたようで、暗い雰囲気をしていた。
そして目の前の彼女は、のっそりと近くの空いた座席に座った。
「・・・話しかけない方がいいんだよな?」
「・・・和。近くに座って様子をみよう。
和。カイル・ヴィンセントの事を知っているか、あるいは同じ魔法使いだと気が付けば、声をかけてくるかもしれない。」
二人で彼女から一つ間を開けて、隣の席に失礼する。
日向達は梓と一緒に他の乗客を賑やかに眺めているようだし、問題ないだろう。
改めて彼女へ視線を戻す。
恐らく怪異の世界で購入したのだろう。
和服というか、浴衣に近い服装をして履物も草履のようだ。
だが、彼女は顔立ちがアメリカン系なので、その様子は観光客のような印象。
そんな彼女は相変わらず、やや下を向きぼんやりとしている。
今が魂に近い状態だというのに、魂が抜けたような様子。
霊は死んですぐの場合、死んだ自覚が無ければ、大体は生きている時と同じ行動を起こす。
彼女の場合は、見た目からはどのように亡くなったのかは明白には分からないが、どこかで監禁または拘束されたのか、腕や手首にあざが残っており、食事も不十分だったようで、かなり腕は細い。
やや下を向き動かないことからも、ずっと動かずにいる時間が長かったのかもしれない。
「・・・・」
様子を見ながら、30分ほどしただろうか?
彼女が不意に少し顔を上げる。
「・・・あぁ。あなたはお会いしたことがありますね。ヴィンセントさんですね。」
「・・・・」
和が、こちらに視線だけ送ってくる。
返事をしていい事を了承する旨で頷く。
「はい。あなたはノア・スミスさんですよね。お元気でしたか?」
「私はえぇ・・・・・・あ。いえ最近は、ちょっと体調がよくなかったんです。」
「そうなんですね。どうされたんですか?」
「えぇ。色々ありまして、実は交渉人を続けられなくなってしまったので・・・」
彼女はぼんやりとした動きと同じく、ぼんやりとした返事をゆっくり返す。
その内容は比較的最近の話のようだ。
「ちょっと怪異の知り合いの元に、お世話になっていたのですが・・・・。」
「そうなんですね。」
「えぇ。お迎えが来るまでの間少し・・・。」
「お迎えですか?」
「はい。ヴェラさんという・・・」
彼女の『知り合い』という言葉の言い方が気になる。
多分、彼女にとっては『知り合い』とは違う認識。だが相手からは、同様ではない。
そう、彼女は捉えている言い方。
そしてヴェラ。
・・・そうだ。
ブライアンもそう呼んでいた。
あの悪魔の名前。
「ヴェラさんがお迎えに?」
「えぇ・・・。ですが、私がお断りをしてしまって・・・。」
「どうしたんですか?」
「・・・・悪魔の元に行くと、おっしゃるので・・・」
「それでお断りを?」
「はい。悪魔の世界は、怖いですから・・・・」
「そうなんですね。それでどうされたんですか?」
「・・・・・行き場がなくなってしまいまして・・・・。」
「知り合いの方は・・・?」
「・・・・・彼の元にいると、幸せなんですが・・・なんだか体が重くて。」
「知り合いの方は、男性なんですね。」
「えぇ。素敵な方で・・・。でも・・・彼は私以外にも、女性がいらっしゃるようで・・・あれ?。」
「どうされましたか?」
「いえ。・・・・なんだかずっと同じ部屋にいて・・・動けなくて・・・どうなったんでしたっけ?」
悪魔の世界には行かず、怪異の世界で怪異に精気を奪われていたのかもしれない。
そしてそのまま軟禁されたか、肉体が弱ったか、そのまま亡くなったというところだろうか。
「そうなんですね。お迎えの方ともその後は、お会いしてないのですか?」
「・・・・・お迎え・。ヴェラさんは・・・次は死神の方をお迎えに行くと・・・言って・・」
「死神。どなたのお迎えなんでしょうね・・・。」
「えぇ・・・私も・・知りません。・・・あの。ヴィンセントさん。」
「はい?」
「どうして、怪異の担当になってくださらなかったんですか・・・?」
「・・・・?えっと、基本世界の担当を希望したものですから。」
「そうなんですね。私・・・何度もお願いしたんですが・・・・・・何度も・・・・」
あ。これは良くない。
恐らくはカイルとの記憶を起点に、過去の記憶に戻っていってしまったのだろう。
これではもう、さっきの話には戻れなさそうだ。
それにしても、少し出会った女性の感情を揺さぶるとは、お前どこまで女ったらしなんだ・・・
「和。ここまでだろう。移動しよう。」
そう言って、席を離れる。
あのまま和を彼女の傍においておいても、良い事はないだろう。
ノア・スミスは、私達が離れた事を気にせず「何度も・・・」をボソボソ繰り返している。
「お前はある意味、顔が広すぎるな・・・。」
「全く覚えてない・・・。いつ頃のことだかも分からん。」
「業が深いな。でもまぁ彼女はブライアンと一緒にいたあの悪魔の迎えを断り、その後は怪異に精気を奪われ続けて、ここへ来たのだろう。」
「・・・ヴェラか。」
「まぁどっちの選択肢でも、彼女が生き残るのは難しかったとは思う。」
「・・・そうかもな。だが、死ぬ前にこちらで保護できれば良かったんだが・・・。」
「ミランダの話では、彼女を捜しに行った魔法使いは、怪我をして帰ってきてるという事だからな、難しかったとは思う。」
殆ど覚えていないとはいえ、和にとっては同業者。
多少思うところもあるのだろう。
「次に死神を迎えにいくということもあるから、その辺を動いていたのは、ブライアン自身ではなく悪魔の方だけなのかもしれない。」
「・・・あぁ。そうだな。」
「あっ。カイルさんじゃないですか?」
「「!」」
再び和に向かって、声がかかる。
本当にある意味、和自身が知らない魔法使いに関しては、和の顔の広さは私以上かもしれない。
「えっと・・・。」
「あぁ私はミリア・シャトーレイ。覚えてないですよね。2、3度学会でお会いしただけでしたから。」
「あぁ・・・学会で。お久しぶりです。」
「えぇ。こんな事になってしまったんですが、まさかカイルさんも?」
「え?」
「いや、彼は死んでない。」
「あ!あなたはもしかして、サーズさんですか?」
「あぁ。あなたは死んでいる事が、分かっているんだな。」
ノア・スミスとは真逆に、明るい表情でこちらに声をかけて近寄ってきた女性。
どうやらこちらも魔法使いのようだ。
そして自分が死んだ事を自覚している。
「えぇちょっと面倒な話がきたので、断ったらこのザマですよ。」
「面倒な話?」
彼女は近くの座席に座るので、私と和もそれに続き、隣に座った。
「元々かなり昔なんですが、400年前の事件を覚えてますか?」
「…アディール・クラーレンか。」
「やっぱりご存じですよね。あの男、私の元同僚だったんです。」
これはまた古くも驚きの情報。
あの男の経緯なんて知ったことではなかった。
「またそれは、色々と苦労をされていそうですね。」
「えぇそりゃ~もう。あの男は優秀な事は確かだったんですが、どうにも性格が悪すぎて。みんなに嫌われてましたよ。」
「想像はつきます。」
「サーズさんも、あいつと話したことがおありですか?」
「まぁ、当時はこっちの身内の件もあり、何度かやりとりはしましたね。」
「あぁイヴさんですね。彼女は何が気に入ったんですかねー。あの男とずっと一緒にいましたよね。」
そこまで知っている魔法使いとは、初めて出会う。
彼女は気さくで明るい雰囲気だし、あまり後ろ暗い印象はないのだが。
「面倒な話というのは、アディール・クラーレンからってことですか?」
「そうなんですよ。どうせこっちはもうこのザマなんで、何喋ってもいいですかね。」
「一応は大丈夫だとは思いますが、死神にも関与している可能性があるので、あまり色んな人に話すのはどうかと思いますが、こちらとしてはお伺いできればと思います。」
「マジですか・・・。あの男、死んでもついてきたら、本物の厄介者ですね。」
恐らくは彼女の魂に用はないと思うが、死んでも何が起こるかは分からない。
「まぁ誰かに最後ぐらい愚痴りたかったんで、カイルさんとサーズさんぐらいいいでしょう。」
彼女は、思い出すように電車の天井を見上げる。
「まぁ同僚の時からって事になるんですが。あいつ他の世界の事も色々と気になってたみたいですが、ぶっちゃけwalkerになりたい系夢見る変態男じゃないですか。」
「えぇ。そのようで。」
彼女の言う通り、アディール・クラーレンは、あの当時の目的はwalkerになる事だった。
「だから、魂についても徹底的に調べていました。
魂を魔法で操作できないか。あるいは死者から魂を取り出し、そのまま別の肉体へ移せないか――あいつは当時、そんな事ばかり調べていたんです。
私の知る範囲では、人体実験まではしていませんでしたが、動物でのテストはしていましたね。
いわゆるマッドサイエンティスト。
私は医学を専門にしていて、精神面からの治癒魔法や回復領域、損傷部位の“損傷前情報”の回帰などを研究していました。
・・・だからでしょうね。あの男は、やたらと私に接触してきたんです。」
なるほど。
魂は、精神と地続きにあると考えることもできる。
死後に精神が消えるのか、あるいは魂という形で残るのかは分からない。
だが、精神を魔術的に捉えようとする発想自体は、突飛とまでは言えない。
「それで?」
「彼の仮説はこうです。精神のうち“思念として認識できない部分”が、魂という形で存在しているのではないか。
ならば精神を肉体から切り離し、別の器に移せるのではないか、と。相談もされましたよ。
でも私は断りました。仮に可能だとしても、精神と肉体を強制的に乖離させるのは、殺人と大差ない。」
「それでも彼があなたに接触を続けたという事は、あなたは何か成功を果たしたのでは?」
彼女は視線を落とし、苦笑いをする。
「はぁ・・・。そうなんですよね。これは偶然というか、いくつかのトラブルが重なった結果でした。」
功績の話だというのに、彼女からのその言葉は重そうだ。
「私の患者が植物状態になった時、警察から原因解明を急ぎたいと相談を受けました。
植物状態の精神がどうなっているかは、今も明確ではありません。
その時の精神は、夢を見ている状態に近いとも言われていますが、脳との接触はほぼ遮断されていると考えられていました。
――ならば、精神はどこにあるのか。
脳以外の場所に存在している可能性はないのか。そう思って、私は患者を魔法解析したんです。」
彼女は少し指を上げる。
「すると、魔力が体全体から漏れ出しているのが見えました。
それは上へ、上へと流れ、空気に溶けるように霧散していく。」
「・・・」
「そこで私は、魔力媒体を用意しました。流れの上に吊るす形で。」
「どうなった?」
「媒体に、患者の魔力が流れ込みました。」
「その患者は?」
「一ヶ月ほどで目を覚ましました。ですが、直近十年の記憶が完全に消えていた。それは時間が経っても戻らない。」
…“漏れ”を受け止める器。
彼女は視線を落とす。
「そこで私は、その媒体を彼に渡しました。しばらく持ち歩いてほしい、と。」
「……戻ったんですね。」
「ええ。数日後、突然。失われていた十年の記憶が、一気に戻ったそうです。」
戻るなら、引き離しも結合も――理屈の上では成立する。
これは魔法使いに限った条件の場合なのだろうか。
魔力に精神あるいは記憶が流れている?
肉体から漏れ出た“何か”が、媒体に保存されていた?
それは――魂と呼べるものなのか。
「アディールは?」
「それをどこで聞いたのかは知りませんが、詳しい事を教えて欲しいと付け回されていたんで、面倒になって、別の職場に移ったんですがねぇ。」
「…最近になって声をかけて来たと?」
「えぇ。どこで聞いたのかは知らないですが、わざわざ私の家に来て手伝ってくれと言ってきたので、断固拒否し、再び逃げたんですが逃げた先でも急に知らない男が来て、アディールと同じことを言ってきて、最終的には連れていかれたんです。」
連れていかれた。
「…あなたはどこからこの電車に乗ったんですか?」
「サーズさんなら知っていますかね?悪魔の住む世界を。」
「…失礼しました。これ以上は伺いません。」
「えぇ。ありがとうございます。私も思い出したくもありませんよ。」
悪魔の世界は、契約と捕食で成り立つ階層世界。
悪魔は人間の感情など持ち合わせていない。
どんなに懇願しようが、泣き叫んだところで意味がない。
それはある意味では、人間も同じだろう。
鶏や豚や牛が殺さないでくれといったところで、人間にはそれは通じない。
悪魔からすれば、人間はそういったものと同じ。
ただの餌でしかない。
「結局、私の精神からとれるものはとったんでしょうね。すぐにおさらばでしたよ。」
「…あなたの可能性では、魔法使いであれば、魔力のある精神を抜き出す事で、ある意味では記憶を抜き出すという事と同義になると・・・。最終的にはそれが魂を抜き出す事に繋がると思いますか?」
和も気になるところだろう。
「カイルさんはどう思います?魔力のある精神が実際に記憶という形で、抜き出された患者の話を聞いて。」
「…魂という考えは別として、精神あるいは記憶を移動する事は、可能だという事に聞こえます。」
「記憶を精神の一部または切り離せない関係のモノと考えるなら、そして記憶や精神といったモノを魂というモノとして、もし定義するならそうですよね。」
記憶≒精神=魂。ね。
それならばイヴの記憶または精神が、アリスと梓の二つに分割されたという事になるんだが、先日も彼女と話したことだけど、完全に生まれ変わる場合には、それを引き継ぐということはwalker以外では確認できていない。
仮にイヴの魂がwalkerとしての性質を残しているとすれば、魂として引き継ぐ可能性はあるのかもしれないけど、今日までの梓を見ている限りでも正直そんな印象はない。
だがもしも二つの魂を結合させる方法があった場合に、そこで初めて記憶が戻るような事が起これば…
「まぁ私が分かる事はこんなところですね。
まだあなた達は生きているようだから忠告しておくけど、アディールは当時は魔力を引き抜かれた魔法使いだったんだろうけど、最近見たあの男は・・・多分もうあれは生き物ではない。」
彼女の暗い瞳の奥には、何が写っているのだろうか。
「…あれが何なのかは私は分からないけど、悪魔と契約をしたからなのか、あの事件の後に何かがあったのか、とにかく理由は分からないし知りたくもないけど、何か違う異質なモノに見えた。」
「異質なモノ?」
精霊達もそう表現していた。
「えぇ。それが何かは分からない。でもあれは魔法使いや人間のように、対面からどうにかできる気がしないし、もうそういったルールが通用するのかも分からない。」
彼女は何を見たのだろうか。
彼女の気質や医学を学ぶ者ゆえの考え方なのだろうか、あまり恐怖心に煽られている様子はないが、それでも表現することを嫌がっているようだ。
「分かった。ありがとう。助かった。」
「いえいえ。まさか死んだ後に話せる相手がいるなんて、思ってなかったから楽しかったわ。」
「来世でまたお会いしましょう。」
「そうね。walkerであるあなたならではね。その時は生きているうちに、是非こんな風にお喋りできる事を祈ってるわ。まぁ私は記憶はないけどね。」
「ありがとうございます。ちゃんと覚えてなくて申し訳ないです。本当にありがとうございました。」
「結構あなたの論文とか面白かったから、そのうち仲良くなれたらと思ってたんだけど、それはまた今度にとっておくわ。
あなた達はどこかで降りるんでしょう?私は折角だから他の車両も見て回ってみるわ。また知り合いとかいるかもしれないしね。」
「はい。またいつか。」
彼女は最初に声をかけて来た時と同じように、気軽な感じでそのまま移動していった。
それを確認したからだろう、ヒナとヒデがこちらに来た。
「スズー知り合いだったの?」
「ずっと話してたねー。」
「いや。和の知り合い。」
「え。うーん・・・まぁ。」
「あぁ和の元カノ?」
「綺麗な人だったねー。」
「いや。違う違う。」
「そうそう。和は綺麗らしいから。」
「綺麗?あの女の人?」
「綺麗ってどういう意味ー?」
「・・・やっぱりあれって、そういう意味なのか・・・。」
「彼らは純粋で清廉なもの、穢れないものを好むからね。」
「・・・・・」
「?何の話ー?」
「二人の秘密ー?」
「和の秘密。」
「・・・スズそろそろ黙って欲しい。」
「おっと。今日はこの辺にしようか、次が魔法の世界みたいだし、そこで降りよう。」
「「はーい。」」
「梓ー。」
「イザベルー」
まずは3日間と区切りにしたものの、意外と梓の言う通り死者の方が情報を持っているのかもしれない。
まさかあの男の同僚が現れるとは…
確かにフォーラスでもクラーレンでも、殺した後の処理までは易々とは、できないのだろう。
もしもお時間があるようでしたら
一文二文、はたまた評価頂けたら
ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。




