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世界は誰の夢か  作者: 光幽 擬名
第一部 第一章 境界に立つ者たち
43/79

答え:和を以て貴しと為せるか否か

大まかに進めながら細かいことで追加していったりと

後からあれもこれもとなる事もありそうで

実際そんな事もないかもしれない。

そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので

あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。

体にあった小説をお選び下さい。

色々あったけれど、ひとまず無事帰宅。


したものの…問題は残る。

多分次のミーティングの空き時間は、和が下りてくる。


どうしたものか…


そして、まずはさっきアイザックにも話した移動手段の件だ。

あの男のことを、どう考えるべきか。


可能性としては以前から想定していた要素。

だが、こうして証拠が実際に確認できてしまった以上は、たとえ予想が多少ずれたとしても、これは可能性ではなく前提として考えておいた方が、悪い結果には繋がりにくいだろう。


――前提条件として考慮するとなると


あの用心深い男の事だ。

何の対策も取っていないとは考えにくい。


あの通路——

トレスレイ家で確認されたものは、おそらく直接的にはあいつのものではない可能性。

フォーラス家に貸しているのか、あるいは何らかの形で関与だけしているのかは分からない。


だが、もし仮説を立てるならこうなる。


最初に『世界の消滅』を引き起こしたあの男は、walkerではない。

だが、魔法世界の歴史において最強、そして最高と称された魔法使いだった男。

別々の空間を繋ぐ魔法を、初めて作り出した人物でもある。

しかし、男の魔法への探求心はそれだけでは満足しなかった。

男は私たちwalkerの通路のように、他の世界へも繋ぐ方法を求め始めた。


魔法の空間結合を原点として、

・自分が把握している範囲の世界のみが対象となる事

・制限魔法のルールを課す事

・著しい魔力、あるいは生命力を消費する事

これらを条件に、別世界同士を結ぶ空間結合を成功させた。

結果的に繋げるものの、魔法世界同士を結ぶ時以上に、魔力や生命力は消費する事は大きな課題だろうが、空間結合そのものの成功は大きい。


正直、それだけなら放置していた。

魔法使いという一つの世界の存在が、怪異世界を除いて他世界へ移動する手段はほぼ存在しない。

魔法の研究としては、まだ許容範囲だったと判断していた。


しかし、あいつはよりにもよって——2番目のhistorywalkerであるイヴに接触した。


彼女へは世界同士が協力し、協調すれば平和になる――などと宣いながら。

その結果、イヴが創り上げた数々の世界の情報を手に入れ、さらには、イヴの世界へと通じる通路をいくつも繋げる事ができるようになってしまった。

当時、私が把握していた範囲だけでも、イヴは二十から三十の世界の作成者であり、創造主だった。


それだけの数の世界を繋ぎ、制限付きとはいえ移動が可能になる事。

流石に、もう見過ごすわけにはいかなかった。

その為、私たちは当時何とかあの男を捕らえ、ミランダをはじめとする当時の500代層の魔法使いたちによって、魔力をすべて奪うという処罰が下された。


だが、あの男はどういう手段を使ったのか、その後逃亡。


そして最大の事件――『世界の消滅』を引き起こした。


その結果、生き物が記憶として保持していた情報の一部が改変された。

『世界の消滅』は、直接関与していない他世界には気付かれにくい。

しかし、例えば魔法世界が消えた場合、「魔法」という知識を持っていた生き物の情報やイメージは、すべて失われる。

つまり、「魔法」という言葉そのものも消える、ということだ。


いずれにしても、トレスレイ家の扉から繋がった事が確認できたあの通路は、「作成者・創造主」の元へ繋がるという魔法制限のもと、アイザックの父エドモンドのあの部屋へと繋がっていた。

そこへ、執事の男、あるいは別の犯罪者が現れた――そう考えるのが自然だ。


 あの男が作り上げた疑似的なwalkerの通路は、私たちの通路と扉に関しては同じ条件を持っている。

世界と世界を繋ぐために、必要な距離や広さを調整できること。

その条件を満たす扉であれば、私の鍵でも通路を作り出せる。

それは、トルストイ家で確認できた。


この相談所の中で、その条件を満たしているのは、私の部屋のあの扉だけだ。

さらに、今回の疑似通路は「作成者・創造主」にのみ繋がる、という条件を持っている。

この二つを同時に満たすのは容易ではないが、不可能ではない。

どの世界にも「作成者・創造主」は数名存在する。

扉が世界のどこに出現するかを問わなければ、世界移動そのものは成立する。


 エドモンドは、偶然にもその条件を満たしていた。

そして、そのテスト結果を確認したからこそ、今回ブライアンはここへ来たのではないだろうか。

全てが確認できるわけではない以上、しばらくは仮説の域を出ないだろう。

だが、もしこの推測が正しければ、今回もまた、あの男が関わっている。

そして、フォーラス家もそれに乗っている。


 それを前提に探すとすれば、行き着く先はイヴの世界だ。

当時の私でさえ、イヴが創ったすべての世界を把握していたわけではない。

イヴ自身も、誰にも語らなかった世界を持っていた可能性がある。

もしかすると――

フォーラス家を探索した際に見つかった、あの書物。

その内容こそが、答えなのかもしれないが…


胸の奥に溜まった思考を、一度外へ流した。


 アイザックは梓とは違い、感情が優先されそのまま行動や言葉に出る。

そういう意味でも、アイザックは良くも悪くもまだ子供に近い。

感情が優先的に動いてしまい、その中でも強い感情となる復讐心や好奇心が、そのまま行動に出るのだろう。


事前調査や現場報告を見ている限りでも、エドモンド側の家族はもともと非常に安定していた。

それが急なエドモンドの殺害。

そして、その第一容疑者が長男であるアイザックとなったこと。

更には長の入れ替わりによる、弟側の家族との立ち位置の急変等から、家族全体も混乱しアイザックとの距離をおいてしまったのだろう。


今回のドーバーの逮捕を受け、実際の犯人こそ捕まってはいないが、多少整理のきっかけになれば、時間がかかっても家族としての形を、新たに見つけていけるだろう。

トルストイ家そのものは、あの弟こそポンコツだったが、その祖父・祖母の世代以前からも、長く研究を重ね実績を積み上げてきた努力家の家。


――まだやり直すには、遅くない筈。


『あの・・・アイザックは今どうしてますか?』

「私の方で保護しています。発見時の怪我も治ってきていますし、体調面も問題ありません。ご安心ください。」

『・・・・ありがとうございます。・・・でも、私は・・・あの子を、一時でも見放してしまいました・・・。』

「これからはどうされますか?」


『・・・・・・あの子に。・・・もしもあの子が私に会ってくれるのなら、まずは謝って・・・そして話を聞きたいと・・・思います。あの時にできなかった事を・・・できればもう一度・・・』

「わかりました。多少時間がかかるかもしれませんが、あの子も視野が狭い訳ではありません。必ず機会は訪れますので、その時こそは後悔のないように。」


『・・・・・・ありがとうございます。』


アイザックを奴隷から回収した際に、念の為に親であるエドモンド奥さん――ミシェル・トレスレイに連絡を入れてもらった時の会話。


あの時は、アイザックもかなり癇癪を起していたので、無理に帰る事を強要しなかったが、今回の事である程度何が起こったかも分かり、家族内での原因となっている部分は落ち着いたと思う。

…あとはなるようになるかな。


私情を棚に上げ、思考を切り替える。仕事の時間だ。

パソコンを起動させる。


–カチ


「ご無沙汰してます。それでは先日お送りさせていただいた資料から、ご質問をお受け致しますので、順番にどうぞ。」


そんなミーティングも終わり、階段を軋ませながら和が降りてきた。


「さて?」

「さて?」

「おい。・・・いや。まずはミランダの件だ。ブラン・アーケンは?」


「…ブラン・アーケン。501歳。昨年魔法省を抜け、素直に隠居に入った中間層の一人。

私はあまり接点はなかったが、特に嫌な対応や反応も明確になかったので、今回梓の件を魔法省に通す上で、抜けたばかりのブランは交渉対象としては、丁度良いと判断した。」

「・・・ミランダからは?」

「あの後、ミランダから送られた情報によると、walkerについて気になっているようで、個人で調べているそうだ。後は、私のストーカーの一人ようだとは言っていた。」

「・・・会いに行ったのか?」

「まぁ。先日は挨拶程度に。」

「・・・・・」

「分かった。まず…」


 先日、ブラン・アーケンの家に行った時の事を、一通り説明した。

一応寝ていた時の状況は妖精が見ていたので、後から相談所に戻り確認した内容になるが


ブランはまずは、当初言った通りに記憶の介入を図った。

だが、それは上手くいかなかったようで、すぐに体の採寸を始め、寝ている30分の殆どは、私の採寸時間だった。

確かに、その行動は私から見ても変態と判断する。

だがまぁ結果としては、特に怪我した様子もなかったので、気にしなくても良い範囲だろう。


「・・・おいおい。それってまた行くのか?」

「そうだな。年明け調整する予定だが、これ以上他の事も強要してくるなら、次回ではこちらの目的も伝えようかとは考えている。」


「・・・日程が決まったら言え。」

「連れて行かない。」

「何かあってからじゃ遅いだろ!魔法世界なんだぞ?俺が後から行くとなったら、絶対間に合わないじゃねぇか・・・」

「一応前回同様に、妖精はつけるし。爺の保護もあるから、攻撃的な魔法は問題ない。」

「どこまでが攻撃的なんだよ!怪我をさせるって言ったて、採血の範囲なら許容されるのか?」

「なるほど。量によるとか、傷の大きさとかじゃないだろうか?」


「と・に・か・く!そんな変態に何されるか、分かったもんじゃねぇだろ・・・」

「だが、あいつが魔法省の相談役としては、まだ比較的動きやすい立ち位置であることは確か。」


そう。

目的を果たす上では悪くない人選だと思う。

ただの変態ならマシでは?


「お前さぁ。フォーラスであんな事されたのに、何でそんなに軽率なんだ?」

「比べる対象が悪い。確かにフォーラスの時はそう思って反省したが、そもそも私を殺す事に対しては、本来はリスクしかないだろう?

フォーラス家のように、それが些細な事だと思うぐらいに、大きな事件を起こす前提なら、そもそもブランが今回の対象になる事はない。」


「あぁくっそ!ブラン!ブランはやめろ!アーケン野郎!あの変態はとにかくやめて欲しい!他の方法はないのか?!」

「一応現状で、次のやりとりが続きそうなのは3名。だがいずれも、交換条件を持ってくる気があるようだから、それなりに代価は必要になると予想される。」


そういう意味でも、ブランは本当にただの変態で済む。

どう考えても、やっぱり好条件なんだと思うのだが、和はどうしても嫌らしい。


「まぁ分かった。一応ブラン・・ブラン・アーケンにも次回、同行者を連れていいか確認する。それで無理だと断って来るなら、今回は接触はやめる。それでいいか?」

「・・・・・・あぁ。」

「和。分かってると思うが、私が提供できる魔法使いへの交渉材料は非常に少ない。だからこそ戦争前期の交渉は、上手くいかなかった。」


まさにその事が、さっき日向達の言っていた喧嘩の原因。

あの時もこんな話をして、水掛け論になった。

和にも折れない部分が出てくるので、妥協するのであればそこは私が折れるしかまとまらない。


「俺の方が、悪い判断だって事は分かってる。」

「だけど、他の知らん奴の事より私の方を心配してくれている訳だ。だが、梓の事は?」

「・・・・・・」


和の沈黙が伸びる。

思考が軋む音が聞こえそうだ。


……少し、意地が悪かっただろうか。


「・・・あと2回。2回までだ。10回なんてふざけんな・・・。それまでに交渉に前向きな反応がなかったら、そこまでだ。」

「分かった。あと2回で話をつける。ありがとう。」

「・・・あと日程が決まったら言え!何されたかもだ。」

「分かった。スケジュールに入れとくよ。内容は流石にスケジュールに書くわけにはいかんから、時間がある時に話そう。」

「あと前回と同じく、滞在時間も30分以上は駄目だ。」

「分かった。それは私も同意する。」


まぁ妥協してくれたのだから、十分だろう。

まったくミランダも余計な事を言ってくれた…


「後はフォーラス家の時みたいに、狙われたりした場合もできるだけ言ってくれ。あとちゃんと用心してくれよ。」

「・・・それは努力するが、どこまで言う範囲かの判断がしづらいな。」

「あ?・・・おい。既にそれっぽいのがあるって意味か?」

「いや。ない。現状はフォーラスのようなのはない。」


 会社に来た奴や地獄の件も、あからさまに私が目的ではあるが、ストーカーの域は抜けてないだろう。

だいたい、いちいちこんな事を気にしてたらきりがない。

そして和に言ったところで、こいつも無駄に仕事を増やす事になるだけだしな、まぁ後日怒られる事にはなるだろうが。


それが私の妥協点。

もしもお時間があるようでしたら

一文二文、はたまた評価頂けたら

ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。

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