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世界は誰の夢か  作者: 光幽 擬名
第一部 第一章 境界に立つ者たち
40/80

疑問:今がイレギュラー?

大まかに進めながら細かいことで追加していったりと

後からあれもこれもとなる事もありそうで

実際そんな事もないかもしれない。

そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので

あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。

体にあった小説をお選び下さい。

今日のスケジュール確認。


今日は和さんとスズで魔法世界の方に行く予定。

そして、16時頃には帰宅予定、っと。


というか朝ご飯を食べて、二人はすぐに出かけてしまったので、既にもういないのですが。

昨日の土曜日に尚弥さんがいつも通り来てくれて、検診後、スズが出かけることには少し嫌そうにしていたけど、トルストイ家と既に日程調整済みということもあり、「無理は禁物」と何度も言いながら、泣く泣く承諾してくれていたようだった。


和さんもいるから、多分大丈夫だとは思うけど怪我してまだ一週間もしてないから、包帯は残っていたし、少し心配は残る。

でも、尚弥さんもかなり治りが早いって、驚いてたし良くなってはいるのかな?


「梓さんは今日も勉強ですか?」

「はい。何か予定があるわけでもないですし、折角時間があるので。」

「じゃあ。僕も勉強しましょうかね。6階行きます?」

「そうですねぇ。行きましょう。」


 スケジュールを確認後は、このまま2階に残ってイザベルと勉強でもしようかと思ったけど、折角声をかけてくれたので、尚弥さんと一緒に6階へ向かう。


あれ?

そういえば日向と秀人やアイザック君はどこ行ったんだろう?

家庭菜園?

そういえばウーノ達がビニールハウスがどうって言ってたからそっちかも。

確かにちょっとした畑があったのは知っていたけど、ビニールハウスとなるとかなり本格的だよね。

明日の朝にでも見てみようかな。


「梓さんはここにも慣れてきましたか?」

「はい。そうですね。まだまだ驚くことは多いですけど、少しは慣れてきたと思います。」

「そうですよね。僕も未だに驚くことがあるので、これからもきっと驚く事が続きますよ。」

「そうなんですね・・・。驚き疲れそうですね。」

「ええ。そりゃあもう。昨日のスズの回復度合いにも驚きでしたし、予想外が多いです。」


やっぱりそうなんだ。

良かった。

でも、お医者さんの予想を超える回復って、一体何かしたんだろうか?


「尚弥さんはここに来た一番新しい方って言ってましたけど、いつ頃から来てくれるようになったんですか?」

「僕は・・・。10年ちょっと前ぐらいですかね。」


それでも10年前なんだ。

みんな何だかんだで付き合いが長い。

でもその中でも和さんが一番長いのかな?

スズの5世代前っていってたけど、1世代毎の年齢にもよるけど300年ぐらい?

あ、でも基本世界と魔法世界じゃ、時間の流れが違うよね。


「スズと元々知り合いだったとかなんですか?」

「いえ、僕は偶然出会っただけなんですよ。梓さんと同じで僕も最初は、口止め料払われそうになってましたよ。」


「口止め・・!!あ!そういえば、私!返してないです!家の引き出しの中!!」

「はぁ?口止め料?なにそれ?」

「そうなの!スズが最初に小切手で渡してきて、断るタイミングが掴めないまま受け取っちゃったの!」

「分からないけど、もうそのまま貰っておけばいいじゃない。」

「いやいや!結局ここにお世話にまでなって、給料も頂くのに流石にそれは良くないよー!でも取りに行けるかなぁ・・・すっかり忘れてた。」


本当に今尚弥さんが言うまで完全に忘れていましたよ。

あれだってかなりの驚きだったのに、それ以上の事が色々ありすぎ!

と言うか、度々口止め料を払っていらっしゃるの?

スズさんや。


「ははっ。まぁそのうちで良いと思いますよ。多分スズも忘れてますし」

「はぁ・・・。そうですよね。今度タイミングを見て聞いてみます。・・・でも、尚弥さんもって事はどこかで巻き込まれたんですか?」

「巻き込まれたというか、偶然立ち会ったというか。まぁまだあれは大学で勉強してた時期なんですが・・・」



——それは、まだ僕が医学生だった頃。


 そろそろ就職の行き先をどうしようか考えていた所で、先輩に「ボランティアで○○に行くんだが、一緒にどうだ?」と誘われた事や当時は大きな大学付属の病院配属か、個人の田舎の病院で見習いに入るか等でかなり方向性に迷ってた。

医者としてのキャリアもあるけど、僕がなりたい医者の在り方があまり見えなかったので、これもいい機会だと思い、それに行くことにした。


日本とは違う風景も含め、医療環境の違い。

状況の違い。

文化の違い。

怪我に対する認識の違い。

様々なモノが日本で学んだり知っている事とは、想定外だった。


子供の腕は、驚くほど軽かった。

抱き上げた感触が、ほとんどない。

環境も悪いので常に感染症の恐れがあり、だからといって薬も十分にある訳でもない。

そして大人は腕が無い方や足が無い方、立っているのが厳しい状況の方も多く、ボランティアの人はみんなで、毎日寝る暇も無く手伝っていたけど、それでも生と死の境界線がここではやけに薄かった。


そんな、自分なりの考え方に試行錯誤したり、日々の労働に疲れてきていたある日。


「Hello?あれ・・・?あなたはもしかして、日本人ですか?」

「え?あ。はい。あなたは?」

「失礼。僕は・・・」


「和!そっち行った!」

「あ!ちょっと離れてて下さい。」


休憩に少し村から離れた人気のない場所を歩いていた所で、急に男が現れたと思ったら、更に遠くからも複数の足音がこちらへ迫ってきた。


「こっちはダメだ!止まれー。おーい!」

「やぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「圭ー!怪我させないように!」


–ごおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!


色々な何かが向かってきた方向から、いきなり凄まじい砂埃が舞う。

これには目を開けられない。


なんだ?


「ちょっ!力加減をもう少し・・・!」


さっきの男の人が僕の前に立って、男の背中が砂を受け止める壁になった。


「やぁぁぁぁぁぁぁ!はなせぇぇぇぇ!!」

「よし!圭。離すな。」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かった。」


暫くして、土埃も落ち着いてきたので様子を確認すると、最初に現れた男の前に更に別の男と女がいて、そして子供?

のような子が、後から来た男に捕まっている様子。


「・・あの。どうしたんですか?」

「あぁぁぁ!やぁぁぁ!!」

「いえ、気にしないで下さい。お邪魔してすみませんでした。」

「ん?和?現地の人?」


子供が捕らえられているのは、流石に放っておくわけにはいかない状況だと思うんだけど、この人たちが犯罪者って感じはしないんだよね。

この人達は一体なんなんだろう。


「あぁ。今偶然ここに居た。多分無関係だよ。」

「そうか。邪魔した。行くぞ。」


「ま!待って下さい!その子どうするんですか?」


その人たちが、すぐに立ち去ろうとするのを、つい引き止めてしまった。


全員日本人?

でもこんな人たち、ボランティアメンバーには居なかったと思うし、ここでまとまった日本人に会う事なんてあるのだろうか。


「すみません。この子。迷子の子供なので俺たちで探してたんです。襲うとか連れ去ろうとか、そういう訳では無いんです・・・。」


未だに暴れている子供。

本当にそうだろうか?

そりゃ連れ去ろうとしても、きっとそう言うだろうし、この光景からは全てを鵜呑みにはしづらい。


「あの。何処に連れて行く気ですか?この辺りは村も少ないですし、そっちはしばらく何もありませんよね?」

「・・・えっと。一応こっちに帰る為の用意をしてるんです。この子もちゃんと親の元に連れて行きます。・・・だから、大丈夫です。」

「じゃあ、僕も連れて行って下さい。その子が逃げてきた距離なんですから、そんなに遠くないですよね?」


「えっと・・・」

「無理。諦めろ。」


男の方は頑張って説明してくれようとしていたようだが、それでも怪しく思ったので僕がついていこうとすると、女の方からハッキリ言われる。


「お前は別の目的でここに来てるんだろう?なら、そちらに集中するといい。これはお前には関係ない。行くぞ。」


再度ハッキリ切り捨ててくる言葉に、若かった僕はつい反発したくなってしまった。


「!じゃあ勝手についていきます!僕の勝手ですよね?」

「・・・はぁ。お前医者か?看護師か?」

「・・・ただの医学生です。」

「まぁいい、それならこいつの怪我を見てもらえるか?」


暴れ疲れたようでようやく諦めて、動かなくなった子供。

僕は初めて、その姿をちゃんと確認した。


子供だと思った。

——角が見えるまでは。


思考が止まった。


「・・・・・・は?」


「鬼の子供だ。ここに迷い込んだのを、回収しに来た。このまま親に帰す予定だが、軽い怪我はこちらでもどうにかなるが、こっちの腕が骨折かヒビがはいっているかもしれない。念の為、診てもらえるか?」


鬼の子供?


鬼?!


びっくりして動かない僕に、彼女は焦れたのだろう。

女が再度、溜息と共に聞いてくる。


「見ての通りこの子は人間じゃない。見てくれないなら私達は行く。この事を他人に話そうが話すまいがどっちでもいいが、話さないことをおすすめする。それでは。」

「…色々驚かせてすみませんでした。失礼します。」


はっ!


待て待て、鬼でも何でも怪我をした生き物に違いはないんだ。


何を助けるかを選ぶなんて、そもそもおかしい。


「べ!別に助ける相手が、人間かどうかで僕は決めてないよ!見るよ!」

「…へぇ」


女が再び振り返る。


「じゃあ頼む。治療が必要なら、ちゃんとした場所には後で連れて行く。」


結果。

身体の構造は人間と同じようだったので、触診した感じではヒビの可能性はあるが、折れてはいなさそうだった。


「だから、固定はしておきましょう。暫く冷やして様子を見て、腫れが引かずに痛むようでしたら、病院に連れて行ってあげてください。」

「分かった。助かった。」

「こちらこそ、何か誤解してすみませんでした。」

「お前はここには暫く滞在するのか?」

「ええ。でも再来週には日本へ帰る予定です。」

「そうか。じゃあ日本に帰った後でいいから、時間がある時にここに連絡を。今は何も用意ができない。じゃ改めて失礼する。」

「見てくれてありがとうございました。後、何か色々すみませんでした。」



「……って感じで、怪しい三人と子供一人は立ち去りました。」

「それは・・・怪しい事この上ないですね。」

「あなたもよく鬼の子供を、診ようと思ったわね。」

「まぁ、角以外は普通の子供だったからね。」


なるほど。

というか国外で偶然出会うって、偶然にしてもかなり凄い。


「でも、何でちゃんとその後に電話しようと思ったんですか?」

「いや、もちろん結構悩んだんですよ?でも、子供の事も気になっていたので、一応・・・と思ってたんです。」

「子供は親御さんのところに?」

「っては聞いてますね。結局2回目には会えなかったので、スズもその時の要件は口止め料を渡そうとしただけだったみたいで。」

「そりゃそうよね。」

「・・・そこからこの相談所に来ることにしたんですか?」


要件といい、スズの事だから、そのままおさらばしそうな感じはあるけど。


「その時、これも偶然に日向と秀人がインフルエンザだったんです。

二人を魔法世界に連れて行くか迷ってたみたいで、悩んでたらしくて僕に相談してきたんです。」

「なるほど。じゃあ結構成り行きだったんですね。」

「そうなんです。だから口止めは断って、その分ここにたまに顔を出すから、その分を前払いって事になりましたね。」


あ。

一応貰うことにはしたんだ。

でも定期訪問に来てくれるお医者さんへの支払いって事なのね。

何か納得。


「やっぱり尚弥さんがいると安心できますし、いてくれて良かったです。

スズの怪我も本当にどうなるのかと、心配でしたし。」

「僕もあれ程の怪我をしたスズは、初めてでしたよ。治療中の和の口の悪さも驚きましたし、あれは結構あの二人にとっても、久しぶりだったんじゃないですかね。」


そうなんだ。

まぁ確かにスズが、頻繁にあんな怪我をする事を、和さんが許す訳がないよね。

本当にスズ達にとっても、今は色々とイレギュラー続きなのかもしれない。


「っていうか、和さん口悪いんですか?基本的には丁寧ですよね。」

「あの時はかなり悪かったですよ。ははっ!あれはどっかのヤンキーかと思いましたよ。」

「えええぇぇ!それは和さんっぽくないですね。ふふ。気になります。」

「今度、話させてみましょう。スズが言うにはそっちが素らしいので。」

「いいですね。とても気になります。」

もしもお時間があるようでしたら

一文二文、はたまた評価頂けたら

ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。

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