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世界は誰の夢か  作者: 光幽 擬名
23/33

答え:急ぎの文は静かに書くといい

大まかに進めながら細かいことで追加していったりと

後からあれもこれもとなる事もありそうで

実際そんな事もないかもしれない。

そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので

あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。

体にあった小説をお選び下さい。

着替えたり、準備をしながらこのまま暫く待つか何か他の策を投じるか悩んでいると、リュースから連絡が来た。


『スズさん。さっきの方、見つけましたよ。場所をお送りしますね。』

「ありがとう。これは・・・また遠い。相談なんだけど、この辺に繫げてる?」


『そうですよね。一応僕の方でも先に確認してみたところ、ちょっとこの場所からは遠いのですが、この国の中央の方に私が一つありました。すぐに行けますか?』

「助かる。いまはどこにいる?」


『今、フィリピンの方なんですが、5分後に日本の東京の方に行きますよ。』

「ありがとう。場所を頼む。すぐ向かう。」


『はい。今お送りしました。』

「助かる。では後ほど。」


東京の埼玉方面。

ちょっと遠いので、迷っている余裕はない距離だ。

念の為、圭が暴れたりしている時に備えた対策道具とスマホを持って3階に向かう。

和達はスケジュール調整を梓に教えていたようで2階にいたので、要件を告げて相談所を出た。


 私の場合は多少足は速い方だが、いかんせん持続的な体力がない。

だが、それも使いようで地図的に直進出来る場所を息が切れる前に、地図をたたむように距離を潰していく。

結果的に、車や電車よりも信号にかかるリスクも低い事等が重なり、目的地に着くのは早い。

 

 最近の言い方ではパルクールと呼ばれる事もある移動方法だが、言ってしまえば障害物リレー。

あまり人の家の敷地になる部分は出来るだけ入らないように塀や道を超えながら、急いで進む。

東京は近頃では全体的に建物の高さが高く、それを乗り越えるのは面倒なので、結局は歩道を走ることがメインになるが、それでも時折ショートカットする場所が分かっていればやっぱり走る方が早い。

問題は最近行かない場所の場合、記憶にはない建物があったりで下手にぶつかってしまうと、遠回りする部分もあるので注意が必要だ。


 無事20分程で指定の場所に着いた時には、リュースも視認できた。

鉄の匂いと、昼の名残りがする。どうやら小学校らしい。

時間的にもまだ人が見られるので、注意しながら塀を超えリュースの居る、別々の校舎同士を結ぶ間の扉に来た。


「今回はいろいろすまなかった。」

「いえいえ。こちらも放っておくわけにはいかないとあれば、お手伝いしてしまった方が色々楽ですから。さてまだ人も居る時間なので急いで、どうぞ。僕はこの近くで待機して待っていますので」

「分かった。もし大きく移動するような事があれば連絡頼む。失礼。」


――扉に入る。


急に気温が変わった。

そりゃそう。南米だ。

こちらの季節は日本とは真逆。

動きやすい細めの長袖長ズボンに着替えていたので比較的薄着とはいえ…

肺に入る空気が、最初から熱を帯びている。

流石に着替えるのは面倒なので、このまま指定の場所へ再び走り出す。


『交渉人ドア』


とそう呼ばれることが多い。

交渉人だけが使用可能な設定となっている移動用のドアの事をそう呼んでいる。

基本的には私が使う通路にも近いものだが、交渉人ドアの場合は使用制限があり、繋げる場所の報告や登録数等が決まっている。

また、他世界への移動は基本NGとなっており、緊急時やトラブル時を除いては同じ世界での移動のみとなる。

その為、登録されている場所を変更するときは申請や確認も必要なので、今回のような時に急に変更をお願いしても間に合わないし、申請が下りるかも場合によっては微妙。

今回は連絡をくれたリュースがそのまま南米・アルゼンチンの中央にあるパンパにドアを持っていたことは非常に助かった。


 だが、それでもここから再び圭が確認できたサン・マティアス湾の方へ向かうには、かなり距離があるのでもうひたすらに走るしかない。

日本の東京都内に比べれば建物の数も少なく多少移動はしやすいが、残念ながら川を挟んだりする事や陸面も平坦とは言い難い。

冬物の長袖長ズボンで走る変な日本人になってしまっているが、途中で長袖を脱ぎとにかく海が見えるまで無心で向かった。



 圭と最初に会ったのは何年前だろうか。

それはもうかなり昔の事だ。

だがそれも途中でお互いに見失ってしまい、もう二度と会う事はないだろうなと思っていた。

そもそも怪異世界の生き物でもあったし、まぁ圭の場合はそこを追放されて彷徨っていたので、余計にどの世界にいるかも分からない状態だったので再度会う事に期待する事はしなかった。


 ところが本当に何の縁か、500年ぐらい経った時に魔法世界で紛争に巻き込まれている圭を偶然見かけた。


「お前。何してんだ?」

「??????・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・誰?・・・・・・・・・・?!?!・・・・・・あああああああああああああああああああ!!サー?!スー!スズズズズ!????」

「待て待て、ここで大声を上げるな。移動する。」


 ちょっと状況観察も兼ねて歩き回っていれば、同様に服がボロボロになりつつも魔法も銃も効かないようで、当たることを全く気にも留めず歩き続ける男。

それを誰もが手が出せずに、しまいには避けられてしまっていた。

そんな空気も読まず一人トボトボと歩いていたのでは、戦場という場においてはかなり目立っていた。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごごごごごご。」

「ご?」

「・・・・・その当時私は彼の事を先生と呼んでいた。それは今も変わらないが、それ以外の名前で呼ぶことはなく、彼もそれを気に入っているようにも感じられたのでお互いにそのままだったという事だ。そんな彼がある時、どこかへ行ってしまい、それもまぁいずれまた戻ってくるだろうと思っていたのだが、ある日それは起きてしまった。」

「・・・・・・・?圭。あぁそうだったな。忘れてたよ。ちょっと今は聞いてやれないから、頑張って普通に話して欲しい。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん。本・・・全部燃えた。」

「あぁそれか、それは気にしなくていい。形あるものはいずれ無くなるし、状況も聞いてるよ。」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん。」

「ずっと気にしてたのか。まぁお前が読んでくれたんだから本も役目を果たした。気にするな。それより、ここで何をしてんだ?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかんない。・・・・・・・・・・・・・・・・・・・歩いてたら・・・ここに居た。」

「その辺も相変わらずだな。どうしたい?ここに居たいか?」


「・・・・・・・・・・・・・・・・ここは嫌だ。・・・・・・・・・・・また出来れば本。・・・・読みたい。」

「そうか。じゃあ偶然会えたのも何かの縁だし、良いのを一人紹介してやろう。ちょっと変な奴だが、変な奴同士気が合うだろう。」


と、ある知り合いの場所へ連れて行けば、まぁまぁ最初は多少トラブルはあったものの、そこそこ上手くいってくれたようで。

ある日、久しぶりに様子を見に行ってみれば、パソコンに二人一緒に詳しくなっていた。

それならと、うちで手伝ってくれないか?

と聞けば元々何故か圭はうちに来たかったようだったので、そのまま引き取ることになった。


知り合いのそいつからは何故か

「お前はなんでそういうとこが鈍いんだろうな?」

と言われたのがちょっと今も気にはなっている。



…はぁ。

そろそろ体力的に走るのは無理そうだ。

サン・マティアス湾について、沿岸に沿って歩いて進んでいると、少し先にある人気のない岩肌の下の方に見慣れた黒い奴と黄色い奴が見えたのを確認した。


瞬間――黄色い奴の姿が消えた。


「!?」


急ぎ岩肌へ立ち寄る。

一先ずは見つけられて良かった・・・・。

さて、黄色いのはどこいった?


「はぁぁぁぁぁ・・・見つけたぞ。」

「あぁ。ズー。ズズズズ・・・こんなところで会ってしまうなんて・・・僕は悲しいよ。でも君にとっては良かったのかな?大丈夫。これで終わりじゃないさ。ここまでの僕たちもこれからの僕たちもきっと、きっとうまくいくさ。たとえ、これで終わりだとしてもぼ・・」

「うるさい。あ?それはなんだ?」


「そんな、酷いじゃないか。あんなことがあって僕は僕なりに頑張ってみたんだよ。それがようやく実を結んだと思った。あぁこれが。僕の行きつく先なんだね。なぁ見てくれよ。これで一緒に帰れると僕は今でも信じている。ねぇどうだろうか?せか・・」

「狐?それもこのまま置いておけないか、とにかく帰るぞ。話しは帰ってから聞く。」


「目の前を真っ赤に染め、僕らは立ち上がった。そ・・・そんな。どうしてこんなことに。こんなことなら私たちは出会わなければ良かった。あぁジョンそんな事言わないで、私たちの出会いにも意味はあったはずよ。君は優しい言葉をいってくれるが彼の胸には届かない。お願い私を見て!まだ・・・」

「うるさい。今は聞かない。ヒナとヒデが泣いてたぞ。ちゃんと後で謝れ。」


「まるで小鳥の様なさえずりが・・・」


 テンションは切り替わっているようでぼそぼそではあるが、話し続ける圭をようやく見つけてここに来る時に使わせてもらった出入口まで、砂を引きずるようにズルズルと引っ張っていく。


歩きながら圭のしゃべり続ける話に耳を傾けた。

つまりはここアルゼンチンのサン・マティアス湾沿いで、ようやく目的の狐っぽい生き物を捉えたのは良いが、これは絶対に怒られると分かっているのでトボトボと歩いていたが、そうしているうちに狐が再び逃げようとしたので、さっきは人の少ない場所まで連れて行き軽く殴ったそうだ。


 こいつがここまでの事をするのは正直相談所に来てから初めてなので、一応その狐を捕まえた目的についてもまだ分からんが理由はあるのだろう。

だが、いずれにしてもこの世界で別世界の生き物が目立つ事はまずいし、もしもこの世界の誰かを怪我させたりしてしまっていたら、圭を相談所には置いておけなくなる。

行動する前には連絡をさせることは特に教え込んできたが、返信が来るまで待てというのを今度はしっかり教えねば…


ヒナもヒデも圭とはところどころでわいわい仲良くしていたから、トラブルの先で圭が居なくなってしまう事が嫌なのだろう。

もう少しそういう情緒も汲んでやれよ。

私も苦手だが。


 急に重くなる。

こいつ・・・・寝やがった。

まぁ本来であれば寝てる時間だからな?(日本の夜は今だが?)

とにかく力尽きたんだろう。


これから日差しが強くなる朝方、南米の方は暑い。

こいつが嫌がる場所と時間だというのに、手に持っている狐を捕まえる為に、それでもここに来たという事なんだろう。

狐もただ気絶しているだけのようだから、とりあえず圭の足が地面で擦れ続けている事も気にせず、日本へのドアに向けて黙々と歩いていく。はぁ遠い。

そして、暴れてなくて本当に良かった。


 暑い中汗だくで3時間ほどかけて来た道を戻り、圭とともにドアへ入る。

地獄の件といい、最近は借りを作り続けてばかりだ。

交渉人ドアは以前通った白い通路とは異なり、ドアを開けばすぐに目的の場所だ。

助かる。


ドアの先で長らく待っていてくれたリュースと目が合う。


「ああ。無事捕まえられたんですね。良かった。」

「こっちも本当に助かったよ。ひとまずはすぐに連れて帰ろうと思うが、今回の事は問題になりそう?」

「どうでしょう。一応報告は上げますが、その方は本当に早く移動していたようで、ほぼ飛んでいる所は見られていないようです。それに被害も確認出来ていませんし、政府さんの説得だけで済むのであれば、何もなかったとしてしまっても良いかもしれません。ところで、その人が手に持っているモノは?」

「分からん。狐みたいだが、最初に見た時は人間のような姿をしてたから、こいつも怪異かもしれないので一緒に連れてきた。一応こいつの目的だったみたいだから、こいつと狐の方にもそれぞれ話を聞く。」


「怪異。それは宜しくないですね、他に居そうでしたか?」

「見つけた時は、人気がない場所だったから特には見当たらなかったが、もしこいつが怪異で他の仲間と違法介入している可能性があったら連絡する。」

「分かりました。そういう事でしたらやっぱりこの世界の方にも関係してませんし、どちらかというと犯罪者確保かもしれないです。一旦は調査中で報告を待ってもらいますので、連絡をよろしくお願いします。」

「分かった。助かるよ。」


 確かに、高速で飛んでいたこと以外には何事もなかったといえなくはないのか。

まずは起きてから話を聞いてみて改めて説教するかは考えるか。

どうせヒナとヒデと更には一番怖い和にも怒られるだろうしな。


南米から移動してきていきなり夜の真冬だ。

気温差で風邪を引きそうだ。

早く帰ろう。


なんか電話履歴も大量に増えてる。

着くまで見なかったことにしよう…


「「スズ!!!」」

「起きて待ってたのか。一先ず圭は無事確保できた。大きな問題は起きなかったから安心して今日は休みな。二人も疲れてるだろ。」

「圭大丈夫?って事?」

「いなくなったりしない?」

「大丈夫。居なくならない。今寝てるから起きてから怒ってやって。だから二人も寝な。」

「「分かった・・・」」

「明日絶対怒る・・・。おやすみなさい」

「そうだね。怒ろ。おやすみなさい」


 結局家に着いたのは夜の2時。

一先ず圭を地下の布団に放り投げ、狐は丁度良さそうな檻が倉庫にあったので投入。

そして何とか3階に上がってきたところで、眠そうにしながらも心配な顔で二人が待っていたので、二人が気になっている部分を安心させて見送った。

更には、険しい顔で和も待っていた。


「おかえり」

「なんか食べるのある?とその前に風呂行きたいから置いといてくれればいいよ。」

「それはいいけど、本当にトラブルにならなかったのか?」

「あぁひとまずは。高速で飛んでアルゼンチンまで直進したようで、人の目には映らなかった事とこっちの世界の人には、ほぼ接触してないみたいだから。ナオ呼んだの?」


「・・・呼んだ。夕方来て、二人とも大丈夫だって言って夕飯食べて帰っていったよ。」

「和。気持ちはわかるが、あいつもあいつなりに考えていることもあるだろうし、今回もそれなりに気を使った結果トラブルにならなかったんだと思う。そもそもこの世界とも魔法世界とも違う怪異の生き物だ。ここでの常識を教えていくのは一つ一つ時間が必要だ。とにかく和も休んだ方が良い。明日は臨時休業を出して、整理しよう。あの・・・アイザックの事もあるんだろう?」


「分かった。そうだな。俺も思ったより焦ってるみたいだ。一旦、夕飯は用意して置いとくから先に休ませてもらうよ。お疲れ様。」

「おやすみー。」


 一先ず風呂だ。

スマホからの電話には一先ずショートメッセージで

『トラブルなし。こちらで解決済』

と同じ文を複数送っておく。


連絡を待っている間に地下2階に行って見た時に分かった事が、先日のサーバー介入の事で不審点があったのを圭は調べていたらしい。

その結果が多分あの狐なのだろう。


これは予想だ。

調べた結果自分と同じ怪異に騙されたと圭は気付き、怒りに任せてあの狐を捕まえに行った。

と言う事ならシンプルだし、辻褄が合いそう。


圭は狐ではなく吸血鬼だから、狐からしたら襲われれば手も足も出なかっただろうが、見事にだまくらかしたという感じかもな。


まだ未確定にしろ、もし狐による介入だった場合、今度は死神と違い介入の理由が分からない。

誰かの使いか?

もし、フォーラス家関係なら基本世界と魔法世界と死神以外にも繋がりがあるという、更に面倒さだけが増していき本格的に日中の仕事を続ける事が厳しくなりそうだ。

和も梓の面倒もみてくれて、今回あの小僧の事も結局は請け負う事になるだろうから、これ以上は負担させることは出来れば避けたい。


こういう時フィフとかがいれば多少楽なんだけどなぁ。

日頃の行いかな…


風呂から上がり、和が用意してくれたご飯をかきいれて再び地下へ戻ると、狐が起きていた。


「おい!ちょっとあんた!ここから出せ!!」

「やだよ。お前どこから来た?」

「言うわけないだろ!!」

「じゃあ、出せない。」


「・・・閉じ込めてったって、言わないからな!!」

「暫く起きないけど、うちの吸血鬼が起きたらどうなるかな?」

「!!!お前!あいつの仲間だったのか!!」

「まぁそうだね。だからあっちから聞くか。君に聞くかは私はどっちでも良い。でも素直に教えてくれた方が、印象は良いよね。」


「・・・それは出来ない。そういう制約だ。」

「ふむ、制約解除をした場合、君はどうする?」


「・・・それも分からない。私の仲間が他にも居るんだ・・・」

「うーん。色々と大変そうだね。まぁ今長話するのは嫌なんで、もう暫く大人しくしてくれ。食べ物はなんでもいいか?」


「・・・なんでもいい。」

「分かった。この辺から好きなのを選んで食べてくれ。トイレはすまんがそこの猫砂で。」


 明日は狐からも話を聞かなければならない。

一日話を聞き続ける事になりそうだ。

アイザックと圭と狐。魔法使いは魔法省に引き渡して…

もしもお時間があるようでしたら

一文二文、はたまた評価頂けたら

ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。

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