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世界は誰の夢か  作者: 光幽 擬名
17/27

本質は外見ではなく内面にある

大まかに進めながら細かいことで追加していったりと

後からあれもこれもとなる事もありそうで

実際そんな事もないかもしれない。

そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので

あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。

体にあった小説をお選び下さい。

火曜日の朝。

昨日の夜に来たアンジェラが部屋に居るということだったので赴く。

・・・眠い。

–コンコン


「はいよー。」

「おはよう。朝からすまんね。」

「ああ、スー。おはよーさん。」


中から返事があったので部屋に入った。

ベランダで煙草を吸っているアンジェラを確認。


「机にあったのは、見させてもらったよ。グェンは元気?」

「あーそういえば私も暫く見てないな。どっか近くに寄ったタイミングで会いに行ってみるかな。」

「あいつは今どこに居るんだ?」 

「前会った時はウユニ塩湖を見に行くとか言ってたから、南米の方にいるんじゃないか?」

「そうか。もう少し一つ一つの滞在期間を延ばして、場所が特定しやすければこちらも助かるんだけど。」

「倭国での滞在は長かったからな。暫くは近寄らないと思うぞ。」

「まぁ良いや。アンジェラもすぐ行くと聞いていたから、ちょっとついでにお願いしたい事があって来た。」


「そんな事だろうと思ったよ。ユリアスとアイリスも元気そうだし、こちらとしても感謝してるから断りはしないけど、あんたのお願いは面倒事が多い。」

「アンジェラだからこそ出来る事があるから。お礼はするよ。」

「いいよ。あんたに借りを作っておいて損はない。」

「あぁ。アンジェラも何かあればいつでも相談して。でも、これ以上あの元気っ子達は無理。」


アンジェラは吸い終わった煙草の火を消し、ベランダを閉じる。

ベッドを背もたれに座り、こちらに向かってニヤニヤしてる。


「ああ。忘れるなよ。あたいはいつまでも覚えているぞ。」

「分かった。メモでも残しておく。」

「それで?」

「場所はどちらも日本。ココと、ちょっと離れた青森県のこっちの方へ行って欲しい。住所はここに。」


持ってきた地図を開き、二つの場所を指す。

先日改めて確認した山本梓の自殺現場と青森の両親の家だ。


「どっちも日本か。近いな。そこで何をすればいい?」

「こっちは、魔法の痕跡が残っているか確認して。一応後から和にも見てもらう予定だけど複数の意見が聞きたい。で、こっちは直接調べに行きたいから繋いで欲しい。この住所のあたりであまり人気が無い場所で頼む。」

「分かった。こっちは場所も近いし、今週には一度連絡を入れる。この青森?の方はちょっと面倒だね。日本にある数少ない出入口じゃないか。トラブルは避けたいんだけど?」

「少しこの場所から遠い場所でも構わない。流石に私が直接足で行く方が怒る連中の方が多いから、怒られても私の方で対応する。」

「ふーん?そんなんじゃ、いつまでたってもフィーに会いに行くなんて出来なさそうだね。」


基本世界の中で、青森・福岡等いくつか実話や伝承などが盛んなエリアがある。

そういった場所は結局のところ、そういうモノの出入り口だからこそ盛んな半面がある。


「フィーの方も暫くは私に会いたくないだろ。今回でも特に会いに行く気も予定もないから、またどこかの機会にでも考えておく。」

「あんたらはホント気長な事で。まぁ分かった。こっちの方も時間はかかるがなんとかなるだろ。」

「助かるよ。宜しく。」


 アンジェラも魔法使いだ。

本来はお隣さん側の世界の人間だが、和と同様に相互の世界の交渉人としての役割もあり、色々な出入り口を査定しに回ったりと世界中を巡っている。

まぁ巡るといっても国ごとや大陸ごとに専用の出入り口が繋いであるから、飛行機に乗る事はめったにないらしいが。


 アンジェラは出発の準備もあるとのことで、要件が終わったと同時に部屋から追い出されてしまった。おっと、私も出社の準備をしなくては...

地下へ下りながら、日向と秀人が来た時の事を思い出す。


--


「スー。今いいかい?」

「どうした?」


アンジェラは当時、魔法世界を中心に査定や交渉を担当していたので、ここに来ることは殆どなかった。なので、久しぶりに会った彼女を見た時は多少驚いた。

当時そこは今の相談所の様なビルではなく、一人で暮らす程度だったので1階建てのこじんまりとした家だった。

特に個々に客を招くこともなかったので、魔法制限もなく気にしてなかったし、鍵もついてはいなかった。

どうせほとんど周りからは見えないし、そもそもほぼ人が来ることもなかったから。


「ちょっと出てきてくれるかい?」


急に来たアンジェラに玄関から呼ばれ、庭?というか何もない外の広場に出る。

外に出ると少し離れた場所に子供が二人立っている。


「この子達を少しの間だけでも良いから、見てやってくれないか?」

「この二人は?」


アンジェラがいつもの自信満々な感じではなく、やや気まずそうな表情で言うには…

二人は魔法世界側で起きた100年代層の孤児だそうだ。

 

 100年代層という括りで言われているのは当時、魔法世界側で複数の場所で起きた大きな戦争や紛争に兵力として生み出された子供がまとめてそう呼ばれているからだ。

兵力ということもあり、魔力の強いまたは攻撃系の魔力を持った家系からお金で買われ、幼少期から戦闘を学ばされ戦わされながら、育てられて生きている子供という事になる。


 現在はその戦争もその殆どがなくなってはいるが、そうやって育てられた子供を戦争が終わったからといって、元の親が再び買い戻すかというとそんな訳がない。

その為、100年代層の子供たちはその殆どが奴隷になるか、そのまま死んでしまう。

今目の前で立っている二人もまた100年代層の孤児で、ここまで奴隷として生きていたが、その扱いの悪さから男の子の方が死にかけているのをアンジェラが偶然立ち合い、飼い主側は既に死にかけという事と交渉人とトラブルを起こす事を避ける為、すぐに二人を手放したので、アンジェラがそのまま引き取ったということらしい。

そしてそのまま直接ここに連れてきたのか・・・。


「あたいは仕事の都合上、家にもずっと居られない。これといった身寄りが居るわけでもないから、安心して二人を預けられる場所がないんだ。」

「なるほど。アンジェラはどうして引き取った?どうしたい?」


同情などで引き取るにしても、現状このような子供たちは沢山いるのが現実だ。

この二人が偶然出会ったからといっても、これからもそうやって引き取るにはアンジェラの環境としては、少々無責任な部分もある。


「もちろん同情、もある。女の子の方が飼い主の男に良いようにされていたみたいで、男の子の方もそれに我慢が出来ず反発した結果。殺されかけていたところを偶然見つけたんだ。」

「それで?」

「あんたが言いたいことも分かってる。こんな無責任な事をするなら、そのまま殺してしまった方が良いって事も。でも・・・あたしには出来なかった。

何の罪もない子が兵士になり、それが終わってもこんな待遇を受けるなんて、それじゃああたいは・・・何のために戦争を終わらせて、こうして再びそんなことが起きないようにトラブルや問題事を毎日毎日宥めているんだ・・・。」


 アンジェラには子供が居た。

当初会いに行った時は生まれたばかりだったが、その後戦争が大きくなっている状況下もあり、戦争の最中で夫とその子供をまとめて失くしている。

まぁそういった背景もあり、そのまま生きていれば近い年になる、目の前の二人の事をそのままにする事も殺す事もできなかったという事だろう。

もちろん。答えになる返答ではなかったが、それが悪い事だ。と言うつもりもない。

どちらかが悪いという事でもなく、今後アンジェラがどうするのかという問題だけだ。


「…まぁ良いだろう。ただし条件がある。」

「・・・あぁもちろんだ。・・・あたいに出来る事なら。」

「こっちの世界を担当したがる交渉人は少ない。おかげで何か相談や問題がある毎に私にまで話が来て、いちいち移動やらそっちとの対応やらで面倒くさいんだ。」

「つまり、あたいがこっちの担当へ移ればいいのか?」

「基本はそういう事だ。あとはたまに手伝って貰えれば、助かる。

後は定期的にここに来い。ここで私の方で二人の面倒を見ても良いが、その後どうなるかまでは責任はもたん。勝手に死ぬかもしれないし。脱走してどこかへ逃げるかもしれない。それも含めてお前の責任だ。見届けろ。」

「・・・・お前、カイルの事といい、意外と良い奴だよな。」

「・・・・」


とそんなこんなで、目の前の二人を面倒見る事になった。

アンジェラは二人の受け取りについて、書類対応や交渉人の担当場所変更等を急いで済ませてくると、早々に戻っていってしまった。

全く何も説明なしか。まぁそのまんま連れてきたって言ってたしな。

こうしていても仕方がないので、まずは二人に近づく。


「私はスズ。スー。サーズ。好きに呼べ。お前たちの名前は?」

「「・・・・・・」」

「まぁ良い。まずはその恰好は宜しくない。腹も減っていそうだな。ついてこい。」

「「・・・・・・」」


・・・・動かないか。

まぁ当然に警戒をしているだろう。

アンジェラがいなくなり。急に知らん人間だしな。

見たところ、一通りの治療はしているようだが、男の子は女の子に支えられてギリギリ立っているような状況。

服もそのままのようだし、その辺はさっさとどうにかしたいんだが。


 立ったままで動かない時は、精神的に踏み出すタイミングが見つけられない場合もある。

警戒を解くタイミングがなくて、そのままになってしまうということだな。

だが、それにいつまでも付き合う気もないので、一度家の中に戻る。


「ほら。これはゼリーとプリンだ。あと水。どのぐらい食べていない状態だったかは知らんが、急に固形物を取るのはよくないからな。まずはこのあたりを食べてみたらいい。」


「「・・・・・」」


「黙って立っていても良いが、腹は減る。生きる為にここまで来たのに死にたいのか?」


「「・・・・・」」


二人はお互いに目を合わせる。

年齢は近いな、どっちが上で下なんだ?


「・・・・・何がしたいの。」

「そうだな一先ずは、飯を食わせて、風呂に入れて、着替えさせたい。」

「・・・・・なんで?」

「そうしたら、腹は膨れるし、清潔になる。嫌か?」

「・・・・・意味が分かんない。」

「意味を求めたいのなら、さっきの女。アンジェラに聞け。」


「・・・・・ユリ、食べよ。どうせよ。」

「・・・・・うん。」


こうして食事でもなんでもし始めれば、後はゆっくりでも行動を始めてくれるだろう。

そうして、二人を風呂に入れたり、洋服は無かったので私の服を着せ、布団もなかったのでひとまずは私のベッドに二人を寝かせる事になった。私はソファだ。


「おはよう。」

「「・・・・・」」

「一先ず落ち着いたか?」

「・・・・・あんた。もしかして下等人?」

「そうだな。そういう呼ばれ方もあるな。」


 一晩かけて様子を見て、私が一向に魔法を使う様子がなかったからだろう。

殺されかけていた男の子の方は見た目は治療されてどうにかなっていたが、殆ど歩けなかったので風呂に運び、ベッドにも運んだので今はそのままベッドの上だ。

女の子の方は体を見られる事や触られる事を酷く拒絶したので、出来るだけ自分でさせていたが男の子の方を対応する私を警戒して、ずっとこちらを監視しているようだった。


「・・・・・なんで魔法も使えないくせに、あたしたちを自由にさせてるの?」

「寝てる間にでも殺すつもりだった?まぁ問題ないと判断した。」

「・・・・・死んでも問題ないって事?」

「多分殺されないだろうと思ったし、そんな状態のお前たちには私は殺せないよ。」

「・・・・・は?ガキが!」


一瞬、静かになる。

次の瞬間、女の子が動いた。


女の子が飛びかかる。

足元の設置魔法が光るが、止まらない。

右手に燃える刃。


男の子が無理やり体を起こす。

「光。刺。極。」


細い光が走る。

女の子を盾にする形で、テーブルの上で反転。

蹴り上げる。

胴体が宙に浮き、赤い刃がかすめた。


「ぐっ!」

「消!」


続けて、二人分の詠唱。

水、凍、塊、刃。

重なる。

速い。

本来なら、完成までに時間のかかる攻撃魔法だ。


「面白い。が、家を壊されるのは困る。」


——トン。

机を下り、距離を取る。


お願いをする。

【氷を水に】


——バシャバシャバシャ。


刃は形を失い、床に水音だけを残した。


「「!?」」


「まぁ、まずは落ち着きな。そっちが嫌なら私は別の部屋に居るようにするし、そもそもこちらは攻撃する気はない。」


 基本世界の人間は、常によく分からない透明なモノで魔法世界からは見られている。

戦争の中で、どのように呼ばれ、どう言われていて、どういう印象を持たれているかなんて想像がつく。少なくとも二人には良い印象に思われているようには全く思えないし。


「とにかく、まだ無理やり動くな。女の子の方も悪かった。お腹は大丈夫?」

「「・・・・・・・」」

「薬や包帯関連はここに置く。治療は自分で出来るか?」

「・・・・・・どうして!・・・」

「・・・・なんで・・・・・・」


「「あんたたちのせいで・・・」」


・・・今は放っておくか。

混乱しているだろうし、ここですぐ解決するものでもない。

戦争の本来の原因を一兵士まで伝える事はまずない。

適当な情報。

曖昧な存在。

不満や不安をぶつける相手として扱いやすい対象だっただろう。


 二人にはこちらがそのまま戦争の原因と考えていたとしても、それで落ち着くのであれば構わないが、それで襲われたり攻撃されては少々困る。

まぁだからといって、ちゃんと説明したところでそれが通用するのかも怪しい。

…仕方ない。

暫くは様子を見るか。


そう決めて、食事と必要なものを二人の部屋の机に置いた。

あとは特に干渉せず、別の部屋で数日を過ごす。

——ある日。

–コンコン


「どうした?」

「・・・・・・・少し良い?」


女の子の方に呼ばれ、部屋へ入る。


「なに?」

「・・・・・・・・ごめん。」

「・・・・・・・・わるい。」

「攻撃してきたこと?別にいい。焚きつけたのは私だし。」

「・・・・ご飯とかもらってるのに、良くなかった。」

「・・・・薬もありがとう。」

「いえいえ。一先ずは大丈夫そうかな?男の子の方の怪我はどうだ?悪化し・・・」


「ユリアス」

「アイリス」

「ユリアスとアイリスね。私はスズでもスーでも、サーズでも好きに。」


とやっと自己紹介を終え、少しずつではあるがその後二人も徐々に慣れてきてくれた。

最初は大人しく、縮こまっていた事も多い二人だったというのに・・・・・・


--


「「スズーー!!おはよー!!」」


ここまで元気になりすぎるとは予想してなかった。

アンジェラも最近では「もう放っといてもいいぐらい元気だね。」と言っている。


「はぁ。」


 今日も残業こそしていないが、先日の男をそのまま放置するのも気が引ける。

そのため、仮釈放の手続きに向かった。


先日警察に送った男については、圭の方でも調べてもらったが、

やはり私との繋がりは一切見当たらない。

このまま銃刀法違反だけで処理するのも流石に無理があるため、

交渉人にも連絡を取り、経過観察という形で対応してもらうことにした。


walkerとして私を探っている、というだけでは犯人は絞れない。

ただ、わざわざ接触してきた以上、何か目的があるはずだ。

そのうち、別の形で動いてくるだろう。

警察の方にはその他に銃刀法違反や今回のような人物が居たら連絡が欲しいとだけ伝えておく。

明日の挨拶巡りで情報がある事を期待するか。


帰宅後は、風呂だけ済ませて地下に潜る。

この後のミーティングは、ほとんどがお隣さん絡みだ。

今はあまりトラブルを起こしたくないし、梓のことで余計な探りを入れられるのも避けたい。

注意しながら進めないとな……。


 三つ目のミーティングで、

「そういえば、ミランダから伝言があった。鉱石の手配は済ませた、とのことだ」

と、外務部担当の男が言った。


先日、ミランダの娘――イザベルに頼んでいた件だ。

対応が早くて助かる。

文句は多いが、仕事のできる女だ。


その娘のイザベルも、最初は黙って梓についてくるだけだったが、最近は和と話したり、日向や秀人に絡まれながらも、それなりにやっているようだった。

先日の件もあってか、少し馴染んできたらしい。

魔法使いとしてはまだ未熟だが、鬼教師ミランダの下で育っている。

成長の余地は十分あるだろう。そう考えると、梓の守護者として今後も頼めそうだ。


 多少配慮のいるミーティングを終え、やっと3階に上がる。

夜中の3時。

家全体が、息を潜めて眠っている時間だ。


冷蔵庫からすぐに食べられそうなものをいくつか見繕っていると、猫サイズの黒い生き物が、夜の余り香を引きずるように、とぼとぼとやってきた。


「なんだ?起こしてしまった?」

「キュー・・・」

「お腹空いたか?」

「キューキュ・・」


違うようで首を振る。


「水でも飲む?」

「キュ」


一先ず、水道の水をコップに注ぎ渡す。喉が渇いていたという事でいいのかな?


「キュー?」

「ちょっとお腹が空いてね。私はすぐに下に戻るから、お前もみんなと一緒にもう一度寝るといい。朝はまだ遠い。」

「キュ」


 黒いのは静かに和室の方へ戻っていくのを見送る。

毛布を一応は6つ、それぞれのサイズに合わせて人用の毛布・犬用の毛布・猫用の毛布・厚めのタオル等を用意したが、それぞれうまく使ってくれているようだ。


「バーボン!ウイスキー!トライアル、ショッッォォォォォォト!!イエア?alcohol!ぱしゃーんぱしゃーん!」


 地下の方から、圭の声が聞こえてくる。


この様子だと、介入者の調査や探し物の件を含めても、

大きなトラブルはなさそうだが、進捗はどうだろうか。

先日のサーバー介入者については、

山本梓の魂回収担当に会いに行くついでに探りを入れるつもりだ。

多少遅れても問題はない。

だが、神様の探し物の方は話が別だ。

遅れると少し面倒なことになる。

木曜日あたりで、一度確認しに行こう。


次のスケジュールを確認しながら、

木曜日に『圭見に行く。探し物確認』と追加する。


 いまだ一人で騒いでいる相模原圭さがみはら けいという奴は、思考速度がとんでもなく早い。

というより、一足飛びなのだ。

普通なら言語に変換されるはずの「考え」や「伝えたい内容」を、なぜかその過程を飛び越えて、映画やアニメのようなイメージ映像に変換してしまう。

その映像こそが、圭にとっての“言葉”らしい。


 そのため、普通の会話のようなやりとりにはならない。

言語での返答を強要すると、かえって返事が遅くなり、作業の進みも悪くなる。

結局、どちらにしても大差はない。


 テンションが高い時と低い時の差も激しい。

今みたいにテンションが高ければ感動ドラマやアクション映画のような映像が多く大声になっているが、テンションが低い時はその逆で悲劇や苦悩シーン等が多くなりボソボソと喋る。

なんのタイミングで切り替わるのかはさっぱりだ。

ちなみにアナウンスの時は決まった言語を繋げておいて、それを流している。

和いわく、「お客様が驚くから」だそうだ。


残りのミーティングを済ませ、ソファに入る。今日は会社は有給休暇。

出かける予定もあるし、寝ていても誰かが起こしにくるだろう。

望みは薄いが、できれば優しく起こしてほしい。

もしもお時間があるようでしたら

一文二文、はたまた評価頂けたら

ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。

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