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世界は誰の夢か  作者: 光幽 擬名
12/19

疑問:どんな所ですか?

大まかに進めながら細かいことで追加していったりと

後からあれもこれもとなる事もありそうで

実際そんな事もないかもしれない。

そんな感じでただただ妄想・空想を書いてみてますので

あ。これ無理だわと思った場合には無理せず止めておきましょう。

体にあった小説をお選び下さい。

 スズがとても真剣に私の為に言っているという事は分かっているので、凹む気持ちも悲しい気持ちも今はあまり出てこなかった。

だってここで泣いて、凹んでいたとしても多分スズ達は優しくしてくれると思うけど、そこに甘え続けても何も進まない。

本当にどうにもならない事があるって事は、普通に暮らしてきた私の人生の中でも沢山あった。

それでもスズ達は本来は放っておいても良い筈の私に対して、出来る限りの提案やサポートをしてくれている事は、色々な事がまだ分からないながらも分かっている。

だからこそ本当に自分の事が分かり、もしもアリス・フォーラスだったとしても、ただただ子供みたいに「帰りたい」だけじゃなくて、ちゃんと考えよう。


もうこれが夢じゃない事は分かっている。

その為にはまずはちゃんと今の事に向き合う。

これから何をするべきか引き続き聞いていこう。


「・・・ありがとう。スズが本当に真剣に話している事は分かったし、さっき言ったお礼を最後とは言ってくれたけど、きっとこれからも迷惑をかけたり、助けてもらう事になると思うから、時々お礼は言わせてくれると嬉しい。

昨日言っていた事とかも良かったら改めて確認したいんだけど、まだ調べてくれている最中で分からない事が沢山あるんだよね。だから、それを調べる事や手伝えることがあれば私も手伝うし、するべきことがあればそこでも色々聞く事になると思うけど、教えてくれれば私も出来る限りやってみようと思う。」


 スズの昨日の話し方といい、きっと普段からあまり人に細かく説明するタイプではないんだろう。

本来、そこは省略できる部分では?っていう部分も、わざわざ事細かに説明してくれて、まるで資料を読んでいるみたいな感じになっているし、言葉選びに凄い気を使われている感じが凄い。


「だから、あの聞いていて分からない事は自分から聞くし、分からな過ぎたら文句もちゃんと言うからスズのやりやすい方法で話して大丈夫!」

「お前が気を使われてるぞ。」

「まぁ明らかに丁寧に説明する口調が慣れていない事は見ていても分かるからね。」

「む。」

「まぁスズの説明が足りなくても、補足できる部分は俺もするし。とにかく何でも確認していこう。で、スズ会社の事。退職はどうするんだ?」

「そう、それ!ごめん。話逸らしちゃってた。」


 そうだった。

明日からの出勤があるから本来それを説明しようとしていたんだった。

私がつい不安をそのまま質問してしまったもんね。


「むむむ。いや。気にするな。・・・退職についても梓が何かする必要はない・・よ。出勤して急に退職と言うのも気まずいだろうから、私の方で今日中に手配する・・ので。」

「分かった。よろしくお願いします。そういえば、スズは続けるの?」

「まぁ本来の目的を考えれば辞めても良いのだけれども、急に二人辞められると困るだろうから様子を見て、良さそうなタイミングがあれば辞めるか病気とかの長期休暇を打診・・・しようかと思う。」

「なるほど、じゃあ同じ部署の子に何も言わないのもあれなので、タイミングを見てメールとか送っても良い?あ。別に変な事を言うつもりはないよ!お世話になりましたーとかそんな感じの内容で」

「構わない。・・もちろん。でもここではそのスマホから連絡を取ることが出来ないから、連絡をする時はこのエリアの端にある、スマホが繋がる場所を後で伝える・・よ。」

「そういえば、そうだった。わかった。ありがとう。」


 スマホが通じないと何かと不便な感じがしていたけど、実際に使えない状態でも意外と気にならずに過ごしていたんだなぁ。

それどころじゃなかった方が大きいけど。

ていうか、スズまだ頑張っている感じがするんだけど・・・。

目が合った和さんも苦笑いしてるし。


「スズ・・・いつも通りでいいよ。ちょっとミランダと言いすぎたよ。」

「・・・」

「あ。でも僕、会社の時の感じが気になるなぁ?ワクワク」

「まぁ確かに。」


凄い二人に見られてる。

スズ・・・めっちゃ嫌そうな顔してるし。


「はぁ・・・。」


スズは一度顔を下し、再び顔を上げる。あ。


「なので!明日以降は何をするかとかはその時々で説明しますねー!今日は、この家に慣れてもらえたら嬉しいのでー好きに是非是非過ごしてくださいな。あ。でも地下にはあんまり行かないで頂けたらと思います!以上!」

「っぶふ!!・・・・良いと思うよ。僕は・・・・ふふふ。もうそれでいけば・・?ふふ」

「っはははは。確かに日向と秀人だな。なんだ。そういう感じにも頑張れば出来るのか。お前。はははは!」

「・・・・・・・・・・」


うわぁぁぁ・・・・ちゃんとやってあげるんだ。

ふふ。

凄い嫌そうな顔に戻った。

ごめん。

でも確かにそうだった。なんか懐かしい。

二人とも顔を反らして笑いまくってるし、なんかごめん。


「・・ふふ。分かった!あっ、でもきっと暇だろうから、家事とかは私も出来るよ?」

「・・・・・それについても後から説明しようとは思ってるが、先に伝えると明日からは私のスケジュール管理を手伝って欲しい。」

「スケジュール?働いてる会社の?」

「そっちではなく、この相談所での私のスケジュール。相談所の説明と合わせて、明日和が説明。なので今日は休日とでも思って気にせず過ごして。」


おお凄い。

名詞終了になった。

まぁまぁそれも慣れて行けばいいので、一先ずはスケジュール管理のことだよね。

そういえば途中そんなことを言っていたような気がする。

スケジュールを管理する人が必要な事って一体何をしているんだろう。

ともあれ、明日説明してくれるらしいので明日の事は明日に回そう。


「家事についても気にしているようだから説明しておくと担当として、だいたいが和が料理。ヒナとヒデが洗濯と掃除。みんなそれぞれの道具や場所に自分の魔法を設置しているから、基本的にはこの三人に任せておいていい。」

「へ?魔法でやってるの?!なるほど・・・よくわからないけど手伝わない方がいいのなら、そうするけど・・・」


 それって和さんも、あの二人も魔法使いって事だよね、詐欺師の男の時も思ったけど、魔法ってイメージと違って光ったりしてるわけでもないし実は意外と目立たないのかな?

全然気が付かなかった。


あれ?

そういえばこの建物って魔法が使えないとかイザベルが言っていたような。


「ここに住んでいる俺と秀人と日向には魔法が使えるようにしているんだ。」


和さんは本当に私が思った事をすぐに教えてくれる。


「和さん達は魔法の世界の人達って事になるんですか?」

「その通り。俺たち3人とイザベルは魔法使いと呼ばれるもので、本来の世界は昨日梓さんが連れていかれたあの世界の人間なんだ。言うのが遅くてごめんね。」

「いえ、とんでもない!そうなんですね、全くわかりませんでした。」

「魔法を使わなければ、梓さん達とあんまり変わらないですよ。」


 って事は尚弥さんとスズは普通の人?

立ち位置的にスズが魔法使いとか偉い人かと勝手に思ってたよ。

でもそういえば、さっきの私から魔法が流れてるとかも説明してくれたのは和さんだったもんね。

まだまだこの先、驚く事は多そうだ。

色々質問をしたい気持ちはあるけど、やっぱりスズが言うように徐々に説明してもらった方が私にとっても良さそう。


「それじゃ、一先ずこの辺でお昼ご飯の準備をするんで、出来上がるまでは各々好きにしていてください。」


和さんがまとめてくれた。

え!

お昼ご飯を作るところを見てみたい。


「和さん、作るの見ても良いですか?」

「どうぞー。いちいち確認しなくても、自分の家だと思って好きにして下さいー。」

「分かりました!」

「僕は上で本を漁ってくるね。ご飯は多めによろしくー」

「はいよー。」


 尚弥さんは席を立ち、階段へ向かっていく。

朝も本を見ていたし、お医者さんってやっぱり常に勉強してるのかな。

お医者って職業の人に会う事も病院とか以外だと初めてだし、それ自体が凄い事なんだけど、職業ではないけどもさっきの魔法使いのインパクトが強すぎる。

和さんの後ろから台所の方へ一緒に続く。

スズは何やら和室の方へ向かっていった。

そういえば朝、和さんも何かが居ると言っていた。本当に何が居るんだろう?

本当色々気になる。


「そっち側からは見ていても大丈夫ですが、鍋とかフライパンとか包丁とかも動くので、作っている最中は中に入らないで下さいね。」

「分かりました!」


 そう言って和さんが台所の台の端をコンコンとノックするように叩く。

と同時に、本当に和さんが言った通りに鍋やフライパンが勝手に動き始めた。

いつでも料理が始められるようにそれぞれが定位置に移動して、スタンバイしている感じかな?

和さんはこれといって特に指で指示するみたいに動かしたりする事もなく、動いているのを放置して冷蔵庫の中を確認し始める。


「わぁぁぁ」


これはイメージしてた魔法っぽい。

ちょっと・・・いや、かなりワクワク。


 和さんがネギやら卵を取り出すとそれらの食材も勝手に手から離れて、まな板の上に移動したり卵はボウルの中に自分で殻を割って入っていく。

実際どうやってるんだろう、鍋も包丁も自分のするべきことが既に分かっているようにそれぞれ動いていっている。

そんな色々が同時に動く様子を見ていると、これは確かに下手に手伝う事は出来なさそう。

料理担当っていうと和さんの一人作業って感じに思っていたけど、これは和さんが一人なんだけど3~4人が同時に料理を進めている感じ。


 当たり前だけど、初めて見る光景だからつい目が離せずに作る工程を見続けていると、多分これは・・・卵スープとチャーハンを作っているみたい。

更に砂糖や白い粉を混ぜているのを見つけた。

おお。お昼はデザートもあるみたい。

和さんはそれぞれ切っている様子などを時折確認したり、味見したりはしているものの、基本的には手を付けずに、夕食に向けてなのか在庫確認なのか、棚にある材料の数などを確認したりしている。


「そういえば、梓さん。これも今更なんですが、苦手な食べ物とかありますか?」

「いえ、私は特にこれが絶対ダメ!とかアレルギーとかもないので、なんでも大丈夫ですよ。」

「そうなんですね!それは嬉しい。スズは辛い物やチーズ系があんまり好きじゃなくて、秀人はニンジン。日向はピーマンとか嫌がるんですよ。尚弥もあんまり好き嫌いは無いと言っているんですけど、あいつはセロリが明らかに嫌いなんですよね。」

「バラバラに嫌いなものがあるとメニューに困りますね。」

「まぁ急なお客や尚弥が結構食べたりと多めに作る事も多いので、残った朝ご飯やらお昼ご飯を使いまわしたりすれば、なんとかなるんですけどね。

あ。そういえば、もう一人紹介出来ていない人がいまして、ここの一番下に住んでいる圭って奴なんですけど、そいつは地下から全く出てこないんです。でも、時々暴れまわるんで驚くとは思いますが、まぁ驚かないでやって下さい。」


 そういえば尚弥さんも言っていた。

時々暴れるの?そういえば、イザベルが気が付けば居なくなっていた。

さっき話を終えたタイミングでお母さんに連絡しに行ってくれたのかな?


「分かりました。覚悟しておきます。」

「大丈夫です。普通の・・・ではないですけど、害はありませんから。」

「普通の人じゃないんですか?」

「あいつもまた違う世界の人間なんですけど、それにしてもちょっと独特すぎて、ここに引きこもるようになってしまったんですが、一応良い奴ではあります。

セキュリティ面とかを管理してくれているので、どうしても連絡が繋がらない時の為に、あいつの連絡先と一応全員の連絡先を後で教えますね。」


–カランカラン


「あ。お客さんですね、普段受付をしてくれる日向と秀人をお使いに出しているので、ちょっと行ってきます。」

「私が行く。」


今のインターフォンの音だったの?

スズが和室から回ってきて、和に声をかける。


「分かった。じゃあ宜しく。」

「梓さん。昨日ざっくりと説明しましたが、ついでなのでお話しておきますね。」


スズを見送ったところで、和さんが話し始める。


「この世界は複数あるんですが、そのどれも基本的にはお互いが干渉しないように管理してます。梓さんがこれまで気にせず暮らしてきた事がそれぞれの世界の普通なんです。」


昨日話してくれた魔法世界や怪異世界についての事のようだ。


「ですが、この相談所だけはそれらの色々な場所に繋がっているんです。」

「え?!そうなんですか?」

「この相談所については明日もお話ししますが、今みたいにお客様が来た時には梓さんが対応しなくて大丈夫です。」

「分かりました。他の世界の方が来る場合もあるからってことですよね・・・」

「はい、さっきカランカランと鳴ったのは、いくつか設定してあるうちの一つのチャイム音で、梓さんの世界のお客様の場合はよく聞くピンポーンと鳴ります。

ですが、今みたいにカランカランとかピーピーとか別の音が鳴った時は違う世界から来たお客様なので絶対に対応しなくて大丈夫です。

そして、ピンポーンと来るお客様も確実にこちらの世界の方とも限らないので、いずれにしても対応は絶対にしなくていいです。」

「なるほど、とにかくお客様対応はしないようにしますね。」

「本当にこの建物の全員が出払ってしまっていて、誰もいなかったとしても。絶対にドアを開けてはダメですよ。」


本当に大事な事なのだろう、和さんは繰り返した。


「わ、分かりました。」

「仮にそれが、僕やスズ、日向や秀人といったうちの奴だったとしても僕らは絶対に自分で入る方法を持っているので、ドアを開けてはいけません。この建物はこの建物の住人が入室を許可していないものは基本的には入れないようになっています。」


さらに和さんは重要な事だと分かってもらえるようにと続けた。


「・・・分かりました。気を付けます。」


 ちょっと不安もあるが、一先ず和さんやスズの言葉を信じているし言われた事は守ろう。

変に心配したり不安になっていてもどうせその時が来るまで、私には予想もつかないことだろうし。

それなら今を楽しむしかない。

私は実は今更だけど、お気楽思考だったのかもしれない。

もしもお時間があるようでしたら

一文二文、はたまた評価頂けたら

ちょっと凹んだり、めっちゃ喜んだりします。

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