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Episode7 真偽眼と金貨

背筋を伸ばした誠を見て、ギルド長が言った

「私はここ商人ギルドでギルド長を任されているライラックだ。今から私の魔眼【真偽眼】で君に質問していく。私に嘘は通じないから、正直に答えるように頼む」

「まずは、このリココをくれた君の知り合いとやらは人間かね?」

「おそらく違います」

「では、魔女かね?」

「そうですね」

「その魔女はどこに住んでいる?

「街を出て少し歩いた森にいます」

「森?もしかして、その魔女とは白き森の魔女かね?」

「そうですね」

「・・・よろしい。これで質問は終わりとしよう。君の答えは全て真実だった。だからこそ、問題なのだが」


少し困惑しているライラックを見て、誠は不思議そうな顔をしながら聞いた。

「どのあたりが問題なんですか?ただの果物ですよ」

「それをもらった相手だよ。長年、ギルドや国王の使者が何度も接触を試みたが、面会すら叶わなかった相手が君に贈り物をして、それを君が売りにきた。しかも、その贈り物には鑑定眼を持つ君がいうには破格の効果がある。これ以上は言わなくても分かるだろ?」


「な、なんとなくスゴイことになってるのは分かりました。言っときますけど僕は知り合いになっただけなので仲介はできませんよ!」

何も悪いことをしていないが変な状況に追い込まれている自分を考え、転生前と同じ巻き込まれ体質な過去を誠は嫌でも思い出していた。


「そうは言ってもねぇ、国王も見て見ぬふりはできないだろうし・・・」

「とりあえず、この品物は私が国王に謁見して相談してみるから、1週間ほど時間をくれないかね?」

「ど、どうぞ!1週間でも1ヶ月でも待ちます!」

「分かった。結果は追って知らせるので今日のところは帰って大丈夫だよ」


そう言われた誠は部屋を出ようとしたところ、ギルド長に「帰ってから開けて見なさい」と袋を渡された。

誠は訳もわからず袋を渡され、教会で戻るしかなかった。

そして、教会へ戻ってみるとエレインがいたので、ことの経緯とギルド長からもらった袋の話をしてみた。

エレインからの提案もあり、せーので袋を開いてみると金貨が10枚ほど入っていた。


「誠さん、これ金貨ですよ、ね?」

「金貨?そうなの?初めて見たから、よく分からなくて」

「私だってこんな大金は初めて見ました!ギルドで何をされてきたんですか?!」

「いや、特に果物を売りに行っただけだよ」


エレインは言葉を失い、誠はこの気まずい雰囲気に沈黙した



続く

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