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Episode6 魔女のオルレアと初交渉

「リベル〜、久しぶり!そっちのおいしそう、じゃなくて爽やかなお兄さんは?」


(今、オレのことおいしそうって言ったよね・・・やっぱり食べられる運命なの?泣)


「久しぶりだね、白き森の魔女」

「そんな堅苦しい呼び方じゃなくて、オルレアでいいわよ」


魔女は少し身なりを整え

「あらためまして、私はこの森の主をしてるオルレアよ。よろしくね、お兄さん」

「は、はい。オレは誠っていいます。一応、駆け出しですが、商人をしています。よろしくお願いします」

「誠くんね。今日はなんでこの森に来たの?」

「いや、リベルが行こうって言っただけなので。特に理由はないんです。強いて言えば、何か珍しいものとかあれば売れるかなぁくらいですね」


オルレアは少し考え、「じゃあ、この果物とかどう?」と言って、誠に渡した。

それは見るからにリンゴに見えたが、名前はリココというらしい。


「いいんですか?初対面のおれがもらっちゃって。オルレアさんに代わりにあげられるものもないですが」

「今後も仲良くしたいし、リベルが一緒にいるってことはそれなりに面白い子なんだろうし笑」


「は、はぁ。じゃあ遠慮なくもらいます。毒とかないですよね?」

「そんなことしないわよ。毒なんか盛らなくても、その気になればね・・・」

その言葉を聞いてリベルがオルレアを少し睨んだが、オルレアは笑ってごまかしていた。


「誠、今日はもう帰ろう。暗くなってきたし」

「たしかに!もうこんな時間か。じゃあオルレアさん、失礼します!」

「はぁ〜い、また後でね〜」


教会に戻った誠は自分の部屋に戻る途中でエレインに会い、ものすごく心配されたが、

特にケガもなかったのでエレインは安心したようですぐに分かれた。

部屋についた誠は、軽い気持ちでリココを鑑定してみたところ

「なんだこれ!なんかゲームでエリクサーみたいな効果がついてるんだけど。状態異常回復、蘇生効果、体力全回復、身体能力強化だと・・・リベル、これ何!?」

「詳しくはわからないけど、オルレアが調合した魔丸薬の一種だろうね」


誠がポカーンとした顔をしているのを見かねたリベルが説明する

「魔丸薬っていうのは、特殊な効果が付与された薬の一種で、魔女みたいに魔力の高いものだけが作れるものかな。たぶん、それひとつでまぁまぁ大きい家が買えるくらいの金額にはなるはずだよ。

「こ、こ、こ、こ・・・・」

「驚きすぎて鶏みたいになってるよ笑 やっぱりキミは面白いね!」

「これが動揺せずにいられるか!とりあえず明日ギルドに行って売れるかどうかを相談しよう」


そうして誠は自分を落ち着けるようにしてベッドへ入り、眠りについた・


翌朝、リベルを連れて商人ギルドへ向かった。

ギルドへ着くと、一直線に受付のロゼの元へ向かい、昨日のリココを見せた。


「ロゼさん、このリココを売りたいんだけど大丈夫かな?一応、状態異常回復、蘇生効果、体力全回復、身体能力強化の効果付きなんだけど・・・」

「誠さん!いきなり私をからかうなんて、ダメですよ笑 そんなリココあるはずがないですから」

「オレの鑑定眼で見たって言っても?」

「いくら鑑定眼でも・・・ちょっと待ってくださいね!ギルド長〜〜」


ギルド長と叫びながら、走っていったロゼを待つしかなく、10分ほどして戻ってきたロゼに気づいたら

ギルド長室へ連れて行かれ、高そうなソファにオレは座っていた。


「えっとーーー、これはどういう状況ですかね?は、は、は」

「あなたがこのリココを持ってきた誠くんかね?これはどこで手に入れたんだい?

「いや、どこも何も知り合いからもらっただけですけど・・・ギルドで買い取れそうですかね?」

「君の話が本当なら、我がギルドで買い取るには資金が足りん。さすがに国宝級の商品となると貴族へ事前に話を通したうえで進めなければならんのでな」

「国宝?1ただの果物が?」

「君の話が本当ならね。それを今から確かめる私の魔眼でね」


ギルド長の魔眼で試されようとしている誠は、経験が浅いながらもここがターニングポイントだとわかり、深呼吸して商談モードに入った



続く

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