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Episode5 リベルの力と白き森の魔女

誠が白き森に入った瞬間、少し悪寒と殺気を感じたが、

0.1秒にも満たないその気配についてリベルが何も言わなかったので

誠も気にせず森の中へ進んでいった。


誠が呟く。

「獣っぽい気配もあるから、モンスターがいるのは分かるけど

 特に襲ってくる気配もなさそうだな。リベルは理由とか分かる?」

「あ〜、それは僕がいるからっているのもあるけど、

 この森の主がそういう命令を出しているんじゃないかな」


「主ねぇ。そもそも、この森ってなんで "白き森"って呼ばれてるんだ?リベルは知ってる?」

「あ〜、それはね・・・ここの主に関係してるんだよ。たぶん、この会話も聞いてるだろうし」

「聴かれてる?!誰もいないけど・・・」

「森全体がテリトリーみたいなもんだからさ」


少し不気味さを感じながらも歩いていると、ログハウスのようなものが見えてきた


「こんなところに家があるって・・・これってよくない展開かな?リベル」

「どうだろうね、とりあえず誘われてるのは間違いないけど。入ってみる?」

「そ、そうだな。悩んでても仕方ないし」


誠は家のドアノブに手をかけて、そっと扉を開けた。ギィィィ


「お邪魔しまーす。どなたか、いらっしゃいませんかー」


すると、かすかに声が聞こえた

「久しぶりの訪問者じゃな。いきなりドアを開けるとは失礼なやつじゃ。ノックぐらいせんか」

ごもっともな指摘に誠は思わずここの中で「すいません」と謝った。


すると、先ほどの声で「分かればいいのじゃ、次からは気をつけること」という声が頭の中に響いた。


なんだか心を読まれたようで驚いていると、リベルの声で「誠、戻ってこい!」と叫んでいるのが聞こえた

そして、その瞬間に意識が飛び、気づいたら地面に倒れている誠をリベルが声をかけていた


「ようやく戻ってきた。いつも、あいつはこういうイタズラをするから好きになれないんだよなー」

「頭がイタイ・・・アレ?さっきの家は?」

「家なんかないよ、それはマ・ボ・ロ・シ!」


会話が途切れ、少し沈黙が続いたかと思うとリベルが切り出した

「誠がまた変なマボロシを見ても困るから、ちょっと僕の力を使うね。誠、指を出して」

「指?これでいいのか?」


誠が指をリベルに向けると、リベルは指に噛みつき、ほんの少しだけ血が出た。

そしてリベルが光り始め、次の瞬間、三又の尻尾を持った猫ともヒョウともいえない姿に変わった。

普段の小さなリベルから想像できないプレッシャーもあり、誠は驚いた。


「久しぶりにこの姿になったよー。じゃあ、いくよ・・・ブライトネス!」

リベルが唱えた呪文のようなものがあたりを照らし、それに呼応して周りの景色が変わっていた。

色鮮やかな森は、細く枯れかけの木ばかりが並ぶ森に見えた。


「さぁ、もういいから出てきてよ。白き森の主さん。白き魔女のベレッタって呼んだ方がいいかな?」


「あ〜、もう分かったわよ。ちょっと歓迎しただけじゃない」

と女性の声が聞こえたかと思うと、目の前に綺麗だが、どこか癒されるような女性が現れた。



続く

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