大晦日
「今日は~♪今年最後の日~♪」
キュッキュッ
窓を新聞紙で拭き、雑巾でからぶきをする。
「にいちゃん。」
妹がこちらを覗いてる。
「なに?手伝ってくれるならお小遣いぐらい弾むけど・・・。」
妹は首を振ってちっちっちっ!と指を振る。
「ちがうんだなぁー!お正月といえばのもの!まだ貰ってないよ?」
「ああ。あれならもうすぐ焼けるよ。」
「やける?何言うてまんねん。」
チンっ!
オーブントースターで焼いていた餅が焼きあがる音がした。
「焼けたかー。おまえは砂糖醤油ときな粉、どっちにする?」
「しょーゆ!」
かちゃかちゃ。もぐもぐっ。
「じゃなくて!お正月に渡すもんなんでしょーが??」
「これか?」
ポチ袋をひらひらとさせている。
「渡す気は、ないってこと・・・!?このっ」
妹が兄に敵うわけがない。
「むだむだー!ははーっ!ありありあり!」
「ジョジョネタ古いよ!?くれるの?くれないの?」
妹の胸に拳を当てて
「ふっ、答えは自分に聞いてみな。」
「おにいちゃーん・・・?!」
妹が怒ると思ってガードしたが、
「ごふっ!!!」
チョークスリーパーをかけられた。
(おにいちゃん昨日お風呂掃除してたよね?)
(あ、ああ・・・それがなに?)
(わたしの下着一枚盗んだでしょ?)
(!!??)
「言っちゃおっかなー?お母さんよりお父さんだよねー?」
父上は困るでゴザル。。。
「ハッピーバースデー。はいお年玉。利子はつかないからなー。」
「じゃ、はい。おかえし。」
妹の手にはクッキーが握られていた。
「ありがとう。」
等価交換。
完