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魔導剣士育成学校  作者: ショウロウ
第2章 インセクター
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第1話 第2の覚醒の時

どうも、お久しぶりです。

今回からまたバトルが白熱して行くと思うので、期待して待っていただければ幸いです。それでは2章の記念すべき第1話をどうぞ!

俺は炎の中にいた。辺り一面炎で囲われていた。そんな中おぞましいものを見るような目をして俺を見ている姉、俺の胸で泣いている妹がいた。俺は空を見上げ空が黒く染っているのをじっと見ていた。



気がつくといつものベットの上だった。


(またこの悪夢か…。最近は見てなかったんだけどな。)


横を見ると仁美が寝ていた。寝顔がまた可愛かった。

その時家がグラグラ揺れた。俺はバランスを崩してベットにまた倒れた。仁美の方を見るとまだ寝ていた。というか顔が近いのだが…。


「ん…ん?翔くん?おはよ〜、何してるの?」

「いや、なんにも。」


寝ながらにっこり笑って言うので気恥ずかしかった。この状況に仁美が動揺していないのが悔しい…気がした。


俺はキッチンに向かい朝食を作り始める。

男の俺は着替えが早く終わるから大体食事は俺が作る。仁美はいつも、仁美の荷物が置いてある部屋で着替えてから食べに来る。


「美味しそうな匂いだね。」

「そうか?いつもと変わらない気がするけどな。」


たわいもない話をしながら朝食を済ませ、後片付けをして学校に向かう。




学校に向かう途中偶然雄一と東雲さんに出会った。


「おっす翔琉、いつもお前らってそんな感じで学校来てんの?」

「よっす雄一、お前らこそ。2人は戦闘の時しか一緒にいないと思ったぜ。」

「んー、それがな。」


と雄一は嬉しそうに語りだした。


「ペアを変えて一緒に戦った後にさ、俺さ瑠愛にさ…むごっ。」

「ちょっ、ストップストップ!それ以上はダメよ!は、恥ずかしいから…。」

「ぷはっ。別にいいだろ?こいつらに言ったって。」


とそんな時また地面が大きく揺れた。4人はなんとか踏ん張って立ってはいたが…。

揺れが収まり雄一が話し出した。


「今の揺れ大きかったな。」

「そ、そうね。朝もなかった?」

「いや、俺寝てたから…。」


雄一は話すことが無くなり黙ったみたいだ。

それにしてもなんだろうなこの揺れ。何か地震の揺れ方とは違うんだよな。


「ところでさっきの話の続きなんだが、ほんとにお前らってなんでそんなに仲いいんだ?」

「俺説明してたら止められたんだっけ。瑠愛から言えよ。」

「わ、わたし!?ま、まあいいけど。えっとね、あの入れ替わって戦った後…、なんだか雄一を見てたら好きだなって気持ちがわーって湧き上がってきて、少し離れた場所で呼び止めて告白したのよ。」

「ほうほう、つまりお二人共お熱いカップルって事ね。お幸せに〜。」


俺は少し煽るよるな口調で言った…はずなんだが、2人して顔を真っ赤にしていた。

そして、あの息のあった攻撃が出来る理由も納得した。



学校に着くと4人で入ると何故か校舎の窓や周りの人から視線を感じた。多分見てるのは俺と仁美だろうけど。

そんな視線なんぞ気にせず俺たち4人は自分たちの教室に行った。



授業が始まりしばらく経った頃、またあの揺れが来た。そして、学園では大体月に3度ほど流れるサイレンが鳴り響いた。


『インセクターが現れました、一般の学生の皆さんはシェルターに避難を。そして、4年生の高咲翔琉君、坂口仁美さん、立花光さん、2年生の高咲春奈さんの4人は至急校長室まで来なさい。繰り返す…。』


という放送が流れた。いつもの通り避難するのだとばかり思っていた俺は、唖然とししばらく動けなかった。

やっとの事で落ち着いた俺は仁美と話そうと仁美を探した…が、もう教室にはいなかった。


先に校長室に向かったのだと考えた俺は妹も一緒の方がいいだろうと思い、2年生の妹がいるクラスに向かった。

春奈のいるクラスにつき覗いてみると、俺と同様ぼーっと立っていた。


「おーい?春奈〜?」


と春奈の目線に合わせて、手を上下してみた。すると春奈は俺の方を向き、びっくりした様子で話し出した。


「お、お、お兄ちゃん!?なんで、お兄ちゃんがここに?あれ?というか、なんで私ここに?」

「春奈、いいから1回落ち着こうな?校長室まで行くぞ?」

「あ、そうだった、私呼び出されてたんだっけ。」



時は少し経ち校長室前。

校長室前まで行くと、クラス長と仁美がそこに待っていた。


「翔くん、おそーい。あ、春奈ちゃんも一緒だったんだ。」

「あ…仁美さん。お久し…ぶりです。」


と春奈は、後ろに隠れながら恥ずかしそうに言った。


俺たち4人揃ったってことで校長室に入ることとなり、入ったわけなのだがいつもの校長室と違い、様子がおかしいのだ。

校長の椅子と机があるはずなのだがそれが無く、ポッカリと人1人分の正方形の穴が空いていた。

するとその穴から階段を登るような音がし、立花先生が出てきたのだ。


「皆集まっているようだな、それでは着いてきてもらえるか。」


立花先生はそう言うと、その穴の中に入っていった。




その穴の中の正体は未だに分からず、俺らは長い長い階段を降りていた。暗めのオレンジ色の光が照らされていた。


「お兄ちゃんこれいつまで続くの?」

「さぁな、俺も初めて来るし。疲れたのか?」

「うん、足痛くて。」

「んじゃ背中に乗れよ。着くまで連れてってやる。」

「わーい!」


そんな様子を見て仁美は笑っていた。


「翔くんって以外に優しいところもあるね。」

「うーん、春奈相手だとなぜかな〜調子狂うんだよな。」


長い時間階段を降り、ようやく1点の明るい白い光が見え始めた。近くに行くと長方形の形をしていた。

その中に入ると、入り組んだ廊下が広がっていて、案内役がいなければ迷いそうだった。

背中の春奈を見るとぐっすり寝ていた。


「春奈。多分そろそろ着くから起きろ〜。」

「あ…れ?お、お兄ちゃん。おはよう。」


と眠そうな表情をしつつ起きた。


そして奥の部屋に入ると校長先生はいらっしゃらず、変わりに見知らぬ男性が1番上の方の席に座っていた。俺はとりあえず春奈を下ろした。

さらにその男性は僕達に向かってこう言った。


「ようこそ、そしてこれから一緒に戦って行こう。」


よくよく見るとその男は生徒会副会長だった。名前は坂口謙也(さかぐちけんや)といい、仁美の実の兄だ。


「副会長、一緒に戦おうとは一体?」

「そんな話はあとだ、君たちにも討伐に向かってもらう。」

「なるほど、一緒に戦おうってそういう事ね。」

「ただし、春奈くんだけはここに残って貰う。以上。皆に期待している。」


そう言い残し副会長は席に戻った。それから先生により案内があり、僕ら3人は合流という形で討伐任務に参加することとなった。




合流地点にいくと戦場は酷かった。いろんな学校のいろんな人達が、3人1組で戦っていた。


『3人とも、聞こえるか』


『!?』


ここに来るまでに装着されたイヤフォンのようなものから突然副会長の声が聞こえた。


『3人1組で一体のインセクターを倒していくんだ。2人1組になった時死者が出る可能性が出るから。気をつけるんだぞ。』


副会長との通信はここで遮断された。

とりあえずクラス長、仁美、俺の3人で組むってことと理解した。


「という訳だが、高咲と坂口2人には私のパーティーで悪いが一緒によろしく。」

「ちょ、ちょっと待って!色々整理しきれてないんだけど!」

「それもこれも後で説明をしてくれるらしいじゃないか。なら今は少しでも早く倒すべきじゃないのか。」

「そ、そうだね。」


俺は黙っていたが、2人の両方の気持ちが分かる。ただ、今はやるしかないんだと腹をくくるしかない。

だが、敵は大きな虫みたいな生き物。倒した時に体汁のようなものが飛び散ったりもしている。


「とりあえず、やるだけやるしかないか。」

「そうだね、頑張ろ。」


インセクターの数はザコ敵が数10体、中ボス(少し大きめのインセクター)が3体いた。

ザコ敵は3人1組で行けば安全と保証されているらしいが、あのデカイのはどう対処するのだろう。



「キシィィィ!」

「固有特殊魔法 “オートガード”」


クラス長が技名を叫ぶと、相手の攻撃が透明なシールドによって防がれた。当たった時に青色に光った。

インセクターはさらに毒のある粘液をまるで鉄砲玉の方な勢いで吹き出した。何発も連続で打っているためクラス長は自分とその少し周りを防ぐので精一杯みたいだ。

俺と仁美はジャンプしたり、横に飛んだり、逃げながら、それ自体を切ったり焼いたりしていた。だが、やむを得なくして仁美の足に当たってしまった。


「ひ、仁美!?」

「坂口さん!」

「あはは…やっちゃった。ごめん…ね、翔くん、光さん…。」

「しっかりしろ!仁美…仁美ー!」


仁美が死ぬ…そう思った瞬間、俺の中の何かが暴走し、意識を失ってしまった。意識を失う寸前


「皆!学園の強シールドまで退避!急げ!」


と言う声が聞こえた。



俺が気がついた時には辺り一面に火がメラメラと燃えており、地面が所々隆起していた。俺以外の人は学園側におり、皆無事のようだった。また、魔力を使い尽くしたために力尽き倒れた。

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