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学園長のゴミ部屋にてだそうです

これにてこの章は終わりです

あとは小話をいくつか挟んだ後次の章に移ります

次の章の最初の方は主人公視点じゃなくなりますがよろしくお願いいたします

「はい?」



どうやら口に出してしまっていたようだ

そうじゃない

今何と言った?

教師をやってほしい?

そんなバカな

いったい何がどうすればそんなことになるというのだ

すると突然学園長が笑い出す

とうとう頭がわいたのだろうか?



「あははははは!!」

「学園長笑わないでください、トール君がより混乱している…というより何となく憐みの目で見られてますよ学園長!?」



さっきから思っていたがこの女教諭は余裕があるな



「でそろそろ具体的に教えてくれますか❓学園長」

「あははははは!!」

「いい加減笑うのをやめなさい!!」



うお!?

この女教諭サラッとその辺に転がっていたトロフィーのようなものをブン投げたぞ!!

しかも何気にコントロールがいい

綺麗に学園長の頭にクリンヒットした

ゴンッ!!

と人の頭からなってはいけないような音がする

学園長は頭を抱えてうずくまっている

うわー痛そう

でも高笑いする学園長が悪いし

その辺にトロフィーみたいなものを散らかしているのも学園長が悪い

結論

学園長の自業自得



「というわけでさっさと話してください」

「君の眼にはたんこぶができて苦しんでいる私が映ってないのか!」

「自業自得では?」

「本当に不思議そうな顔で言うな!」



いかんいかん

別に俺は学園長と漫才するつもりなどなかったのだ

早く話を進めなければ



「それで先ほどの話なのですが」

「ああ」



学園長が椅子に座りなおす

腕を組んで少し偉そうな感じがして、きっと先ほどまでのことがなければ威圧感も多少はあったのだろうが

残念なことに全く感じられない

俺の隣でぼそりと、今更威厳を保とうとしても無駄なのに・・・、女教諭も言っている

そんなこちらの視線に気づいているのかいないのか学園長は愉快そうに語りだす



「なーに、これは毎年最優秀な生徒がやることなんだよ、ト-ル」

「どういうことですか?」



学園町はもったいぶって喋りだす



「この学園がかなりの高水準レベルの学校だと知っているよね?」

「はあ、三代前の勇者が建立した学園で奨学制度も取り入れており実力が最もものをいう学園と聞き及んでいますが」

「そう、そこだよ」



学園長はここで手ぶりも交えて話しだす



「実力主義とはよく言ったものでこれは生徒だけではなく教師にも言えることだ」

「つまり?」

「生徒のほうが強い場合教師は役立たずということになる」



なるほど、大体は理解できた何をさせたいかも

だがなぜ俺なのだろう?



「理由はわかりました」

「む?もうわかったのか?」

「つまり最も成績優秀な人間にあなたが行っているような年齢詐称の魔法を使い、教師をさせることにより生徒たちを抑えさせ尚且つ人に教えさせることによってそいつの実力も上げようという」

「ああ、そうだだから君をーーー」

「という表向きの理由と常に不足している教師の補給、囲い込みという理由も理解しました、そのうえで問います、()()()()()()()()()()



ここまでかなり機嫌のよさそうだった学園長の顔が固まる

笑みはそのままで

さっきまでは微笑みのように見えていた口の形が薄ら笑いをしているように見えるから女性というのは怖い



「なぜかしら?」

「なぜ?が何を指すかにもよりますがあなたはおそらくですが今年度は何としても強力な、いやもっというのなら受験者たちの中でも選りすぐりの強者を探していたはずです」

「どうしてかしら?」

「あなたは今年、転生者が多く入ってくることを予測していたハズだ

 そして同時にそれを危惧していた

 転生者たちが傲慢な上、生半可ではない力を持っていることはかなり出回っている

 仮にあなたが転生者たちを抑えることができてもほかの教師では太刀打ちできない場合もあるでしょう

 その結果、転生者が他の普通の生徒や教師に何かがあっては大変です

 故にあなたは今回の試験、初めから試験官として見極めていたはずだ

 傲慢でなく強く、正しい人間を探していた」

「・・・・・」



学園長は微笑みを浮かべたままだ

それが逆に恐ろしいのだが

学園長がゆっくりと口を開く



「・・・・その条件ならあなたはクリアしているでしょう?

 試験も合格点を取っていたし

 何より追加点も最高で更に魔法もほぼ全て使いこなせていた

 私も見てたがあそこまで研究されつくしたきれいな術式はなかなかない

 十分な理由だと思うけど?」

「いいや、あなたが求めていたのはそんなものじゃないだろう?」

「あら?」

「あなたが求めていたのは転生者が持つ圧倒的な能力チート

 それも類を見ないほど強力なその人物だけのオリジナル、他人に真似できない能力さいきょうを求めていたはずだ

 俺のように極めれば誰でもできるようになる凡人でなく

 まして俺はある程度魔力を抑えていたはずだ、あなたにもわからない精度で

 あなたが生徒の中から誰かを選別しようとしていたのはなんとなくわかった 

 そしてそれはルークになるはずだった

 お膳立てもしたのだから

 あなたはルークが戦っているのを見ていたはずだ

 わざわざ不可視インビジティブルの魔法を使ってね

 だからこそもう一度問おう

 ()()()()()()()()()()



学園長は笑みを浮かべたまま肩をすくめた



「驚いた、ある程度のことは察しがついているだろうと思ったがまさかここまでとは」

「ちっとも驚いているように見えないのは俺の気のせいですかね」

「いいえ、十分驚いているわよ

 少なくとも聞いていた通りでびっくりだわ」

「・・・・今なんと?」



聞いていた通り?

俺のことを話す奴

そんなのーーー



「確か文芸部といえば伝わるといっていたわ」



誰だ?

クソ!

誰でも当てはまりそうだ

だが文芸部の連中なら必ず



「きっと何かしらの連絡を残していると思うのですが」

「ああ、そういえばそんなのもあったわ

 多分駄々をこねるだろうからこれを見せろと、えーっとたしか」



学園長は机の周りをゴソゴソとし始めた

やはりな

文芸部の奴らは全員イタイオタク

間違いなく何かしらの連絡手段を使ってカッコつけようとするに決まっている



「よっと」



学園長が短い掛け声をあげ円盤のようなものを引っ張り出す



「えーっとスイッチはと・・・」



学園長がさらっとボタンのようなところを触ると人型のようなものが浮かびだす

段々と画像が鮮明になりローブを深く被った人が現れる

顔を見ることはできない

おそらく認識阻害がかかっているのだろう

体形を具体的に確認できない

こんな細かなところもカッコつけと考えれば納得がいく

それがうちの文芸部の輩だ

そんなバカことを考えていると映像がしゃべりだす



『ほーい、ひさしぶりー

 あっ、この映像録画だから返事しないようにね

 じゃないと痛い人になるから』



おめえが十分痛いよ、と思ったが突っ込んでも仕方ないので割愛する



『さてさてトール、私にいろいろ聞きたいこともあるだろうがとりあえず狂死しとけ

 おっと間違えた、教師しとけだった

 そっちのほうがきっと面白いことが起きるからさ

 まあたとえ君がどんなに嫌がってもなることは確定してるんだ

 じゃないと辻褄が合わなくなってしまうからね』



普通の人が聞いたら何を言っているのかよくわからないことをペラペラ喋りだす

大体だれか察しがついた

フードはこっちの顔をまだ知られたくないのだろう

そして能力も大体の予想はついた



『僕は預言者(サキちゃん)じゃないからねー

 おっと今はノエルちゃんか

 ややこしくて敵わないよ』



一人称がこの時点で変わったお前が言うな



『きっとトールは某の筋書きが気に食わないだろうけど我慢してよ

 その代わり必ず面白いことが起きるから

 ここから先は我の筋書きでないからさ

 ワイらに見せておくれよ、君の最高の物語をさ

 よろしく頼むよ、英雄(・・)



勝手気ままに自分の言いたいことだけぺちゃくちゃ喋ってブ千切りやがった

だれが英雄だ

だれが

だが奴が面白いことが起きるといったのだそれだけは間違いがないのだろう

支離滅裂で事情を知らない人が聞いてもなんとなくしかわからないだろうメッセージ

だが奴が面白くなることを断言したのだ

それがやつにとってか

俺にとって

はたまたどこぞの誰かか

知りもしないが仕方がない

俺は学園長に向き直る

学園長は微笑みを浮かべたままだ

なんで文芸部員と知り合いなのかとか

よくあれと付き合えるなとか

文句を言ってやりたいところだが笑みをいや、ニヤッとしているように見える学園長の顔を見ると面倒に感じる

俺は一度大きくため息をつくと



「とりあえず年齢詐称の魔法からおしえてください」



そう言ったのだった







+++++++++++

とある建物のある部屋でその人物は心底楽しそうに鼻歌を歌っていた

その部屋の主の希望により混沌としたイメージを与えさせる部屋にはあまりにも不似合いだったが当人は気にしていない

曲もアニソンである

とそこに侵入者がやってくる

〝彼〟は入ってくるなり苛立ちを隠さず舌打ちをした後部屋の主に報告した


「任務は失敗に終わった」

「知っているし、予想どうりすぎて何も言えない」



即答

そんなの当り前ではないかとは言わんばかりの態度に〝彼〟は憤慨しそうになるが絶対に敵わないことが分かっている

ぐっと堪える



「そもそもさあ、あいつらを拘束しようなんて冗談だろ」

「しかしそもそもこれはあなた様の立案で」

「失敗するのがわかっていても俺の計画には必要だったからさ」



そうぬけぬけという部屋の主に激情がこみ上げてくるがどうしようもない

やればやられる

それも完膚なきまでに

部屋の主は楽しそうに嗤う



「ああ、楽しみだな

 あいつらとまた遊ぶのが僕の唯一の楽しみだよ」




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