追加点だそうです。
「ーーなるほど、理事長はやはり試験の一環としていたわけですね。」
「ええ、そうよ。」
学園長の話によると これは追加点を与えるための試験らしい。
この試験で問われる観点は判断力、勇気、能力、の三観点だそうだ。
これは毎年してるそうだが、受験生には大きくわけて4つの選択肢があるそうだ。
まず一つ目は見てみぬ振りをして逃げるだ。
これは勇気と能力に加点はないが、判断力にはそこそこ加点される。
自分の実力を知り、時には逃げることが出来ないようだとこの世界では死んでしまうからだ。
二つ目は幼女ーー学園長を連れて、逃げることだ。
これは正面からは戦えないが、でも見捨てることが出来ないという奴が選ぶらしい。
これは勇気にそこそこの加点、能力と判断力は対応をみて決めるそうだ。
ちなみにこの方法をとるやつは3分の1くらいの確率で失敗するそうだ。
三つ目は、学園長が誘き寄せた強力な魔物に立ち向かうことだ。
これは成功したときは、対応に応じて全ての観点に追加点が入るが、一番失敗する奴が多いそうだ。
大体この選択をする奴は自分の力に自惚れてる奴らだからだ。
その結果この選択をして合格する奴は少ないそうだ。
四つ目は、これが学園長の茶番だと気づき、立ち去る方法だ。
この選択の場合勇気には加点されないが、能力と判断力に多く加点される。
この選択を選ぶ奴は少ないが、学園長の茶番だと気付くと間違いなく立ち去るらしい。
なのでーー
「あなたみたい、気づきながらも助けにくる人なんて今までいなかったからビックリしたわ。もしかしてだけどロリコンかしら?」
とか言われた。
ちなみにちゃんとロリコンかどうかについては否定しておいた。
・・・・・・本当にロリコンじゃないよ。
まぁだから最初、学園長は俺のことを能力、判断力、勇気どれもかなり高いと考えていたが、更に茶番と見破られていたことがわかり、能力にさらなる加点が入った。
俺が頭の中でまとめ終えると同時に
「さてそろそろいかないと、これで失礼するわ。あなたが合格することを祈っているわ。」
と言って幼女の姿になると、森のなかに消えていった。
「さてと、俺もいくかな。」
そう言って俺も学園長と反対方向に進みだした。
しばらくすると
「囲まれてるな。」
三匹の熊らしき魔物が俺を囲うようにして現れた。
特徴は頭に角が生えており、体長が大体3メートルってとこだ。
俺のことを獣なりに侮っているのか、余裕のようなものを感じられる。
そう思うとイライラしてきたな軽く吹き飛ばしてやろうか?
なんて考えていると
「一閃」
「螺旋槍」
そんな二つの掛け声と共に黒髪黒目の少年と深い青色の髪の少女が、右の手の二匹の熊を背後から攻撃した。
熊は一撃で倒れる。
って黒髪黒目?
それって王子の特徴じゃないか!
この世界で黒髪黒目というのは王族を指す目印みたいなものだ。
何故かは知らないがこの世界の王族は決まって黒髪黒目なのだ。
よく見てみると、少年は羽根のついたネックレスを少女は髪飾りを持っていた。
間違いなく転生者だ。
つまりあれはやはり王子・・・そんなことを考えていると、左手側の熊は焦ったのかこの場で一番弱そうに(外見上)見える俺を襲ってきたので
「うるさい!どっか行け!」
と殴ってぶっ飛ばしたら上半身が消し飛んだ。
やべっ、やり過ぎた。
二人とも目を丸くしてこちらを見ていた。
が、すぐに落ち着いたようでむこうから
「転生者の方ですか?」
と聞いてきた。
どうやら助けにはいろうとして、俺が転生者だということに気づいたらしい
「そうだが。あんたは王子で間違いないか?」
「はい、えっと僕はーー」
「カイ、前世の名前から名乗った方がいいって。」
「それもそうだね。」
カイ?
日本名かな?
俺もそんな名前の部活の後輩がいたなぁ。
後輩の幼馴染みの女の子と後輩で、一緒によく話したなぁ。
名前はえーと
「僕の前世の名前は佐藤 堺です。」
「私は鐘崎 紗希です。カイとは幼馴染みです。」
そうそうそんな名前だったなぁ、なんだかんだ言ってもう十年ちょっとだしなそりゃあ名前もうろ覚え・・・って、へっ!?
今、確かに後輩と同じ名前を名乗ったよな?
どうやら目の前の王子であり勇者の少年と、その幼馴染みと名乗る少女は、前世の後輩のようだった。
すいません、遅れてしまって、出せなかった分は土日に出します。




