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地球滅亡→異世界転生~最強の男と十五の異分子~  作者: 鮪のユッケ
1章「準備期間」ACT1「異世界の生活」
17/53

カチコミだそうです。4

「なっ、何故貴様がここにいる!」

「そりゃあ、許嫁を誘拐されたら助けに来るだろ、普通。」



目に見えて狼狽してるので、余裕を滲ませるように言った。

でも、いきなり現れたからって少し動揺しすぎだろうに、そんなことしたら相手に舐められるだけだろうに。

まぁいいとして



「貴様、どうやってここに来た?」

「普通に玄関から入って、廊下を歩いて、部屋に入ってきたぞ?」

「そんな話があるか!警備の者達がいただろ!それにどうやって気づかれずにあの扉から入ってこれる!?」

「いや、だから普通にーー」

「嘘をつくな!ハッタリばかりいいおって、警備兵達よ、あの餓鬼を捕まえろ!!」



事実を言ったのに切れられた。

まあまあ、仕方ない仕方ない。

人間認められないこともあるよね、うんうん。

なーんて思ってる内に、警備兵達が各々の武器を持って接近してきたので、とりあえず



「『ボックス』」



そう唱え、俺は空間魔法の初級である『ボックス』を使った。

その効果によって叔父と警備兵達は薄い透明な壁の四角形の箱に閉じ込められる。

ちなみに魔法名は言わなくても発動出来るが、カッコがつかないので言ってみた。



「無詠唱だと!?」

「騙されるな!どうせ魔法結晶マジックジェムを使ったんだろう。さっさと破壊しろ!」



無駄なことに警備兵達は壁を攻撃し始めるが、俺の魔力で編んだ術式はそんな程度ではびくともしない。

魔法結晶マジックジェムとは魔法を封じ込まれた石や宝石のことだがどうやらそれを使ったと勘違いしたらしい。

初め、叔父は余裕そうに警備兵達が攻撃しているのを見ていたが、全く効いていないのに気がついたのか、慌てて



「貴様こんなことをして只で済むと思っているのか!?」



なーんてアホなことを言ってきやがる。

先に手を出したのはそっちなのに・・・



「私は貴族なのだぞ!貴様のせいにすることも出来る!この程度の不祥事なんとでもなるんだぞ!」



まぁ確かにそうなんだろう、うちの権力だけじゃ無理だろう・・・うちの権力(・・・・・)だけじゃだけどな



「はぁ、あのあんた自分が誰を誘拐したか知ってます?」

「知らん!だが、貴様の許嫁なのだろう?どうせ庶民なのだろう。」



と、にやりとしながら偉そうに言ってきやがる。

俺は拐う相手のことを調べてないのに拐わせたのかと呆れながら



「レイナは、あのブラット家の娘だぞ?そんなことも知らないのか?」

「ばっバカな、嘘をつくな!そんな高貴な身分のお方が貴様の許嫁わけないだろう‼」

「嘘なんてついてねーよ。レイナは修業をしていた関係で数年間いなかったから、お前が知らないだけで。こいつは正真正銘レイナ・ブラットだ。つまりお前は自分より身分の高いブラット家の娘を誘拐したんだ、当然言い逃れ出来るわけないよなあ?」

「嘘だ、うそだ、そんなバカな。」



さてようやく自分の立場を理解してくれたかな?ちょっと芝居がかった感じで言ったが、まぁいいだろう。

すると



「認めん!認めんぞ!」



とアホが叫んでる。

あれ~、まだ自分のおかれている立場がわかってないのか?

そして



「火のーーーー」



そうやって、呪文を唱え始めるので、



「『重力空間グラビティホール』」



と言って、空間と地属性の複合魔法を発動する。

詠唱の途中だった叔父は地面にゴキッ、ゴキゴキッという音と共にめり込んで動かなくなった。

・・・これ死んでないよね。

さてレイナをーーっとその前に、俺はボックスを解除する。

そして呆然としてる警備兵達にむかって



「あんた達もやるか?」



と聞いたら、我先にと言わんばかりに慌てて出ていった。

さてレイナはっと、振り返るとそこには、透き通るような空色の長い髪をもつ少女がじっとこっちを見ていた。

部屋に入ってきたときから、おかしいと思っていたが様子が変だ。

とりあえず檻の扉を力業で普通に壊し、レイナに近づく。

そしてまず、解除しようと、腕輪の能力を見ようとしたところそこには普通の拘束するためのスキルの他に『思考妨害』というスキルがあった。

多分これがレイナのボケーっとしてる理由だなと思い、慎重に外そうーーこういう腕輪は失敗すると爆発したりするのでーーとしようとした瞬間



ーーチュッ



そうやってレイナが唇を重ねてきた。



「ちょっ、レイナ!?」



そんな今は、思考妨害のせいで上手く考えられないんじゃと思っていると、

レイナは微笑んだかと思うと



お、れ、い



と唇の形を作って

ドサッと俺の胸に倒れてきた。

どうやら気を失ったようだ。

俺は少し赤くなった頬をさすり、腕輪を解除しながら、早く帰って寝ようと思った。

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