地球滅亡しました。
初めて書くので至らぬ点がございますが温かい目で見ていただけると嬉しいです。※最初は文章量が少ないですが少しずつ増やしていってます。
『もし明日、地球が滅亡するなら何がしたい?』
人生の中で一度は質問されたことがあるのではないだろうか?
その質問にある人は、腹一杯好きなものが食べたいだとか、愛する家族と一緒にいたい等、様々な回答をするだろう。
だがもし本当に、あと1時間で地球が滅亡してしまうならあなたならどうする?
俺こと東 透は今年で17になる、いたって普通の高校2年だ。
強いて特徴をあげるならラノベ、ゲーム、アニメ等が大好きなオタクという点だけだ。
顔も普通だし…。
まぁ、部活の連中は少々特殊だが・・・・・
そんな俺が今何をしているのかというと-ーーー
「絶対、絶対にこれだけは読み終えて死んでやる」
そう必死になってラノベを読んでいる。
なぜ必死かというと、理由は簡単だ、もうあと約一時間ほどで地球が滅ぶからだ。
約1週間前にその知らせは全世界に拡がった。
何でも超巨大隕石が地球めがけてこのままだとぶつかるそうだ。
具体的に約1ヶ月前には隕石衝突が回避不可能だと言うことが分かっていたらしい、その時から各国の首脳は隕石を破壊しようと試みる等、様々な試みを試したそうだが、そもそも地球を破壊できる隕石相手に打つ手がなく、結果約1週間前に、政府からの正式発表が行われた。
始めは誰もが冗談だろと考えていた。
当たり前だ。いきなり「1週間後には地球が滅亡します」といわれて誰が納得するかという話だ。
だが政府の本気さにしだいに誰もが冗談ではないと気付き、狂乱を起こすもの、自殺するもの、家族と家に籠るもの等、世界は大パニックに陥った。
中には地球滅亡等信じない、出鱈目だと言い張る人もいた。
さてそんな風にいろいろな人がいるなか俺は最後の最後までオタクとして死ぬ、と(謎の)覚悟を決めラノベを読んでいた。
ちなみに俺の両親は元々子供の頃に交通事故でなくなっているのでいない。
|詳しくはわからないがそういうことになっている《・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・》
幸か不幸か俺には両親の記憶がないので別段興味もない
心配なのは唯一の肉親である二歳年下の妹だが、彼女はちょっと前に
「起きたまま死にたくないから寝る。おやすみなさいお兄ちゃん、また来世というものが有ったなら会えたら良いね。」
と言ってお休みなされた。
っと、いかんいかん俺はこれを読み終えなければ、と決意を新たにしていると
「透?」
ふと声がした方を振り返ると、そこには茶色の髪をたなびかせている我が幼なじみがいた
10人中10人が可愛いというだろう、神崎楓の姿があった。
「なっ、何で楓がここに?」
確か楓の家族はもしかしたら生き残れるかもしれないと、地下シェルターに向かったはずだ、それなのにどうして?
「だって、透が地下シェルターにいないからまさかまだ家に居るのかなって思ったら、いてもたってもいられなくなって。」
「へ?あれ、俺言わなかったっけ俺はオタクとして死ぬんだ!ってだから最後まで家にいるんだって。確かおじさんやおばさんにもいったはずだけど。」
「だからって、まさか本当にずっと本読んでるなんて思わないじゃない!むしろ何で透も、花音ちゃんものんきに寝たり、本読めるのよ!?」
「いやーそれほどでもー。」
「ほめてない!」
まぁ確かにあと少しで地球滅亡って時に妹-花音のように寝たり、俺のように本を読んでるやつはおかしいよな。
「どっちにしろ、もうタイムアップらしいぞ。」
窓からは今にも地球にぶつからんとする隕石の姿が遠目にみえる。
ここから見えるということは、隕石が衝突した次の瞬間には、死んだと感じる間もなくこの世から消えているだろう。
「もうこんなに近くまで!?」
と楓が叫ぶ。
「今から行けばまだ地下シェルターには間に合うぞ。」
此処から地下シェルターまではそう遠くない、せいぜい一キロだしなんとか間に合うはずだ。
「透は?」
「オタクに運動能力求めるな。俺の脚じゃあ間に合わない。それに花音を置いて行けるわけないだろ。」
男としては悔しいことに楓は俺より足も速ければ体力もある、
一キロ俺は走りきれるかわからないレベルだ。
まぁ嘘だが、ぶっちゃけシェルターに行く意味がわからない
「だったら、私も残る。父さんたちにはもう別れの言葉を言ってきたから。」
そういって俺の隣に座る。
近くにいるためお互いの吐息が聞こえて変な気分になってくる。
おいおいどうしたんですか楓さん、あなたいつからそんなに艶っぽくなったんですか?
そんなバカなことを考えていたりしていると、楓が真剣な表情になりそしてー
「ねぇ、透。私ね透のことーーだったんだよ。」
『えっ何て言った?』 俺はその言葉を口にすることは出来なかった。
何故なら白い閃光とともに、俺の意識は刈り取られたからだ。
*ここまで読んでくださりありがとうございます。出来るだけ更新していくのでこれからも読んでくれるとありがたいです。