教えるのが下手な人
教え方が下手な人は、どんな人だろうか。
ふと、そう思った。それはきっと、この人のことかもしれない。
私は転職をするために、セミナーを受講した。話しやすい講師、ユーモア溢れる会話。それに惹かれ、このセミナーを受講することにした。
説明会で気になる言い回しなどあったのだが、気にしなかった。そういう人もいるだろうと、甘く考えていたのだ。
本契約をして、化けの皮が剥がれたようだ。
言われた通りの作業を行うと、何故それをしたと言われる。やってみますと伝えたのに、勝手に進められていた。
私がした作業を、まずは否定。その次に否定。説明をするも「私に説明をしないで、それを作業に表して」と言われた。……否定されたから、私の考えを伝えたのに。
改善点をあげるわけでもない。
良い点を見つけるわけでもない。
私の考えを表しても、自分の考えと一致しないと「言う通りにできないのか」と責められた。専門家ではない分野の表現は、正しいか間違っているかなんて判断できないのに。
言われた通りにしても責められ、自分の好きにしても責められ……私は精神的な疾患を発症させてしまった。
言われた通りにしたら良かったのだろうか。
指示待ちになれば良かったのだろうか。
今では、どの選択が正しかったのか分からない。
私も人に教える立場である。
相手の意見を聞き、それを踏まえて教えたり指摘をしたりしている。
この講師は教えるのが下手だったのだろう。
それか、私と合わなかっただけかもしれない。負けず嫌いであれば、きっと合ったのかもしれない。
講師との相性は、人それぞれなのだろう。
私にとって「教えるのが下手な人」は、この講師だと気がついた。