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どこかの場所にて 5

「はぁ~ 」


白い球体(脳無し)の無責任な提案はスルーし、今ある情報の中でベストを考える。


[従魔術]はその能力に根本的な問題があるので却下したが、同じ使役系の[死霊術(ネクロマンシー)]はどうだろう?


このスキルは基本的に死体や怨念、またはそれに準ずるモノが有れば、それを媒体としてアンデッドを創造出来る。

所謂(いわゆる)、禁術ってヤツだな。

触媒さえしっかりしていれば、そして術の錬度と魔力が高くなればそれに応じて強いアンデッドを作る事が可能となってくる。

やがて極めて行けば、役職(クラス)としての"死霊術師(ネクロマンサー)"となって、配下のアンデッドが強化されたり、他にもその呼び名に相応(ふさわ)しい様々な"派生スキル"や、関連する"魔術"を身に付けやすくなると言う凶悪な総合能力を誇る。

ある意味、万能だな。



…迫害され討伐される未来しか見えないよ。。。。


絶対に宗教関係と揉めるだろう…国によっては認められていない可能性すらある。運営の罠って(ことわざ)はオレでも知ってるぞ。





"錬金術師(アルケミスト)"を目指して[錬金術(アルケミー)]と言うのもある。


様々な物や道具を(いじ)ったり作ったり出来る生産系能力の一つで、その能力の中で擬似的な魔物"ゴーレム"を作る事が出来ると言うものがある。

素材となった物や技術の高さによって見た目や性能はまちまちだが、例えるなら、単純なロボットのような……いや、あえてロボと言った方がロマンを感じるな。ロマンは大事だ。

ともかく、[従魔術]や[死霊術(ネクロマンシー)]とはまた別の使役出来る存在を、作る事が出来る。

それに様々なアイテムを自前で揃える事が出来るのも、地味に有難い。

知識や技術が向上すれば、魔法のアイテムだって夢じゃないぞ!

コレをゴーレムに搭載すれば、ますますロマン溢れるロボに近付く事になるだろう。夢は膨らむばかりだ。

その能力そのものは戦う力は皆無だが、幾らでも補う事が出来る幅の広さが魅力だな。


問題があるとすれば、その道程が果てしなく遠い事だろうか。

知識や技術の向上は必須なのだが、まずは素材と言う難関から頓挫しそうな気がする。

素材を手にする(すべ)をもたない事には何も始まらない訳だが、これからたった一人でどこかも知らない"世界"へと向かうのだ。ツテもアテもコネも当然無い。素材が無ければ何も作れない。

着いた直後に終わってしまっている可能性も考えられる。


ロマンは大事だが、命も大事だ。これは保留にしておこう。





─ 基本に戻って、戦闘系を考えてみよう。

最前線で戦う[剣術]や[槍術]は、まっぴらゴメンだから…[弓術]とかはどうだろう?


狙ってる間にヤラれそう。。。。


いやいや、何も魔物と戦わなくても狩りで生計を立てればいいじゃないか。

…って、獣が居る所に、魔物が居ない訳無いじゃないですかー。。。。



[治癒]等が使える|"僧侶"《プリースト》を目指して、"光魔術"を身に付けたら…?

…ダメだ。どうしても、アンデッドと殴りあってるイメージしか湧かない。戦って癒してと、過労で倒れる自信があるぞ。



戦わずに暮らしていけるのって、やっぱり農業とか生産関連だよなぁ。


[裁縫]とかなら、何とかなるかな?

仕立屋(テーラー)なんて役職(クラス)があるんだし、戦いなんて関係なさそう♪

…ジャージを着回してる時点で、自分のセンスの無さを自覚しないと。。。。


[鍛冶]なんて暑くてキツそうなのもあるが、需要と供給のバランスを考えると働き詰めの印象だし。

先祖代々の百姓の家系である我が身を考えると、[耕作]を身に付けて"農夫(ファーマー)"が妥当 …かなぁ?



……。


…考えれば考える程、見知らぬ"世界"で明るい未来(ハッピーエンド)が見えてこない。


「いっそ、全部の基本スキルを身に付けたら …?(チラッ)」


そう言いながら、白い球体(役立たず)に期待の眼差しを向けてみた。


『……!!…、』(強い否定)


─ ですよねー。。。。


一応確かめはしたけど、無理なのですよ。

現時点では、"魔術"か"基本スキル"と若干の熟練度、また、幾つかの"派生スキル"や"一般スキル"等を身に付ける等が出来るだけなのだ。

それ以上のスキル等を求めても、今の自分の状態では耐えられないし出来ない。そもそも身に付けたところで、力に振り回されて自爆する未来しか見えない。慣れない事はするもんじゃない。

突っ込まれた情報と感覚で、それが嘘ではないと解るし、感じてもいる。


未体験の法則が支配する"世界"なのだ。メリットはあっても、大きなデメリットとセットになってる可能性は高い。



─ 後は"どこかの世界"に持って行けるアイテムを、幾つかくれる事になっているそうだが、その情報は頭の中には無い…。

ファンタジーの世界なのだ。魔法のアイテムもきっとあるのでは?






「アイテムって…何をくれるの?」

キャラメイクが終わらない……

ゆっくり進行は、続きます。

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