表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
28/48

どこかの廃墟にて 10

「あ痛たた…… 」


頭を打ち涙目になったオレに、2号が呆れた様子で手を差し伸ばす。

座った椅子ごと倒れている姿を見て、色々察したのだろう。


『カタカタッ?』


「ありがと。……いやいやいや、この箱の中にゴーストが居たんだよ。」


『カタッ?』

コレに?って顔して、木箱の蓋を鉈で持ち上げる2号。


『ギャアアァァァー!!』


またまた日光に当たって、絶叫するゴースト。

中身の確認が終わったのか、2号は黙って蓋を戻した。件のゴーストは、弱っているのか先程より若干声が小さくなった気がする。


……。


「コレ、どうしよう?」


『カタタッ?』(訳:従魔にするのでは?)


「オレの従魔術は、アンデッドでもスケルトン系にしか従魔に出来ないんだ。それとも…2号はコレを飼い慣らせるのか?」


『カタッ』(訳:無理)


「なら、オレだって無理だ。そうすると倒すしかないんだが…。今の所、箱から出られないみたいだし、ホントどうしようか?」


そんなやり取りをしていると1号と3号が、走ってやって来る。あの絶叫が聞こえたのだろう。倒れた椅子に座り直す頃には、他の新入り達の姿も見えだした。


「大丈夫、何とも無いよ。 ゴースト入りのビックリ箱に驚いただけだ。」


『カタッ?』


「あぁ怪我もしてない。あ、蓋を開けるな!これ以上やると、ゴーストがホントに成仏してしまう!」


何気に箱を開けようとした1号を慌てて止めて、後から来る新入り達の到着を待つ。



~・~・~・~


「みんな揃ったな~。その箱の中にゴーストが閉じ込められています。どうしたらいいと思う?」


それぞれに腕を組んだり頭を捻ってみたりと、考え始める従魔達。真っ先に手を挙げたのは1号だった。


『カタカタッ』(訳:従魔にすれば?)


「2号にも言ったけど、それは無理だ。触れないから発動しないとかって意味じゃ無く、そもそもゴーストは従魔に出来ないからな。」


『カタカタカタッ?』

スカル・メイジが不思議そうに理由を訪ねる。


「あぁ、新入り達には説明してなかったか。オレの[従魔術・改]はアンデッドでもスケルトン系にしか効かないんだよ。オマケに、魔核に直接触らないと発動すらしないしな。」


『カタッ?』

自分の胸を見下ろすスカル・メイジ


「……やっぱり倒すしか無いか?」


『カタカタッ!』

2号がやるだけやってみよう!……と、繰り返す。1号も頷いている。

だが、3号は黙ったままだ。


「3号はどう思う?」


『カタッ?』

えっ?私?って…… この流れは普通聞くでしょ?


『カタカタッ』

面倒だから、倒せばいい……とか、やっぱり考えて無かったな3号。

でも確かに面倒。[物理攻撃無効]持ちだから触れないしな~。ホント、鉈が属性武器で良かったよ。まぁその前に、箱から出してしまえば、それだけでダメージになる状況だけど。


『カタッカタッ』

やろうよ~って、駄々っ子か!お前は。




~・~・~・~


結局、駄目で元々のつもりで従魔にしようとしてみるも、やはり駄目だった。

直射日光が当たらぬ様にと倉庫の中でやってみたのだが、ゴーストの体力が先に尽きてしまったのだ。ある意味、[従魔術・改]の性能を再確認しただけで終わったな。



3号がお湯を沸かしてくれたので、それを飲みつつ潰れてしまった携帯食を齧る。

倉庫前では所々で骨の小山が出来始めて、少しスッキリした。後は、あの骨をどこに持って行くかだが……


「骨を捨てる所って、どこか心当たりある?」


『カタカタッ』

館前に撒いたら……か。まぁあそこは近いし、既に骨だらけだから丁度いいのかな?

この分ならまだまだ掛かりそうだし、後にしよう。


3号と名無しは、その館から色々運び出してる真っ最中だ。使えそうな物だけじゃ無く、見るからにガラクタとか廃材まで持ち出し始めて、収集が付かなくなってきた気がする。。。。

何に使うのかサッパリだし、彼らの好きにさせておこうか。


「オレは何をしようかな?」


『カタカタッ?』(訳:あのアイテムはあげないの?)


「忘れてたっ!」




~・~・~・~


「……と言う訳で、コレをお前に渡します。」


『カタカタッ?』


作業を何度も中断したせいか、若干ご機嫌斜めなスカル・メイジに、アイテムを渡す。


・常闇のペンダント

・魔核の欠片

─ 〈風魔術・二重詠唱付与型〉

─ 〈殴打耐性・俊敏付与型〉


「後は……2号、短杖を渡してあげて。」


・梅怨の短杖


『カタタッ??』

ペンダントは兎も角、欠片と短杖が珍しかったのか色々な角度で見たり、振り回してみたりと急に忙しくなったスカル・メイジ。


「最後に、お前の名前は4号になったから。」


『カタッ』

別に気にした風も無く、短杖を撫でたりするのに忙しいスカル・メイジ改め4号。


『カタタッ!?!』

傍らに居る2号が、なぜ動揺しているのか不思議でならないが。



兎も角、これで強化の為のアイテムは全て使いきった訳だ。残ってるのは、宝珠とオレの為の食料と医薬品だけだ。如何にこれらを使わずに済ませるかが、課題でもあるな。

先ずは食料からなのだが、この辺りでどんな食べ物が手に入るのだろうか?


「聞くけど、集落がこうなる前はどうやって食料を得ていたんだ?」


4号:『カタッ』

知らないって…コイツも生前を覚えてないのだろうか?


2号:『カタカタッ』

畑で取ったり、森で猟か…案外、普通だな。


「森で取れる食べ物って、果物とかか?」


『カタカタカタッ』

果物よりも獣だったり、魔物だったり色々かぁ…


「って、魔物を食べるの!?」


『カタッ?』



~・~・~・~


2号曰く、魔物の中には文字通り美味しく頂ける種類が居るらしい。ホーンラビットとか。

ただ普通に獣等も居るので、もっぱらそちらをメインに狩りを行っていたそうだ。

ちなみに、以前の畑等は長い時間の中で、すっかり荒らされ森に飲み込まれてほぼ絶望状態だ。もしかしたら、芋なんかはあるかも知れないが…との事だが、ゆっくり探すしかなさそうだ。


「……と言う訳で、狩りを行ってみたいと思います。」



─パチパチパチ─

1号と2号が嬉しそうに拍手をしている。


ある程度骨も片付き、館から色々運び出した段階で従魔達を集めて作戦会議だ。

既に周りは日が陰り、もうすぐ夜。アンデッドは暗闇でも見えるので、日中よりも成功率が上がるかも知れない。


最初の狩りは本人達の立っての希望で、1・2号コンビが向かう事になった。

3号と名無しその1は雨避けと竈の製作で忙しいし、4号と名無しその2はオレの護衛である。

勿論、オレはこれから寝るつもりだ。夜の森の中なんて何にも見えないし、足手纏いになるに決まっているからな!





「成果を期待してるぞ。」


『カタカタッ!』

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ