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勇者の旅立ち (2)

街中で1人大声を出して、さらに変な人と思われた俺は、そそくさと街外れにある人気のない丘に移動した。その丘は、近くに森があるだけで、少し寂しい気もした。俺は丘の上にある一本の気に腰をかけた。

「取り敢えず、この世界について詳しく教えてくれ。」

「ぷぷぷぷ…、あ、はい、い、いです、よwww。」

「お前ホントに天使なの⁉︎」

人に恥をかかせた挙句、それを馬鹿にして笑うだと!性格悪すぎだろ!

天使はひとしきり笑った後質問に答えた。

「この世界『リグザミン』は様々な種族が暮らしているのですが、最近悪魔の奴らが反抗してきてですね、これを抑えろと言われましてね〜。で、自分達でやるのもめんどくさいので、神託で選ばれた異世界の死者を連れて戦わせようという訳ですよ。」

こいつ今、めんどくさいって言ったな!そんな理由で転生したのか、俺は。

「はぁ、まぁいいや。とにかくやればいいんだろ、やれば。」

「そんなこと言ってますが、ちょっとやる気、あるんじゃないんですか〜?」

「……無いと言えば嘘になる。」

ある程度自由がある人生をおくってみたいとは、思ってはいたからな。生前は自分のやりたいこと殆ど出来なかったし。

「それで、お前は?なんて呼べばいいんだ?」

「ん〜、そうですね〜。では、ウルと呼んで下さい。」

「了解。じゃあ先ず、仲間集めからか?」

「そうですけどここ、人全くいませんよ。」

あ、忘れてた。かと言ってあの街中に行くのもなぁ。

「あ、誰か下で戦ってますよ!」

「マジで!どんなタイミングだよ!」

もはやこれは運命だ。さっそく行こう。

ん?こいつ今、戦ってるって言ったか?






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