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60歩目「定期報告」

 一方二度目の撤退を余儀なくされた王国の英雄部隊。

 その隊長であるバリーは人払いをしたのに定期報告のため王都へと通信をつなげていた。


「それで、相手の銃は錬金銃で間違いないの?」

「いえ、どうやら錬金銃ではないようです」


 最初は敵対した女、黄の持っていた銃が師匠の作った錬金銃のコピー、あるいはまったく別系統の錬金銃かと思っていたのだ。

 前者であるならば勇者連盟のどこからか情報が漏れていることになるし、後者ならば未知の錬金術師の能力をもった英雄が現れたことになる。

 情報漏えいならば今まで以上に秘密にしなければいけない研究が増える、後者ならば是非とも味方陣営に引き込まないと発明王の価値が暴落する可能性がある。

 故に早急に確かめなければならなかったのだ。


「錬金銃ではない? じゃあ火薬を使った銃だったの?」

「いえ……火薬臭はしましたがそれもないかと」


 彼らにとって錬金銃かそうでないかは相手の動作を見ればすぐにわかる。

 リロードがあるがあるかないかだ。


 錬金銃には基本リロードという物が存在しない、少なくとも発明王トーラ製の錬金銃は『弾を込める』という作業が存在しない。

 何故なら打ち出しているのが錬金術を使って生み出した金属だからだ、触媒や弾の種類を変える為錬成陣(カートリッジ)を変えることはあっても弾を込めることはない。

 触媒にしても数千発撃たなければ劣化したりしないのだ。


 反対に火薬式の銃ならばリロードは必須だ、物理的に弾を撃ち出している以上撃ったら空になるのは当然だ。


「どちらでもない? まさか光線(レーザー)だとでも?」

「いえ……ありのままを申し上げますと、彼女の銃は装填(リロード)もせず、弾切れもせず、薬莢はでますが戦闘後には消滅します」

「……そいつは何かデカい荷物を持っていたりする? もしくは銃のパーツが異様にでかいとか?」

「そのようなこともないようです。むしろ少女の手に馴染むほどコンパクトでした」


 弟子の報告を聞いてトーラが真っ先に想像したのは『銃に転移の術が仕込まれており、撃つと同時に転移で銃弾を補給しているのではないか?』という方法だ。

 トーラの知る限り銃に仕込めるほどの小さな魔法陣だと、銃自体が不自然にでかくなり、転移させる距離も数メートルに落ち込むはずであるがそれもないようだ。


「……神の武器(アーティファクト)だとでも……でも錬金銃じゃないならいいや、解析しても私の役には立たなさそうだし、放置していいよ」

「しかし! 銃だけなら兎も角、試作品まで連中の手に……そもそもなぜ試作品を手放したんですか!?」

「前にも言ったじゃん。あんな変態兵器乗りこなす奴なんて完全に予想外だったんだってば!」

いつもお読みいただきありがとうございます。

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