51歩目「障壁による絶対優位」
こちらは本日の分です。
バリーの目の前で、黒髪の少女は不可解な減少とともに金髪の少女へと変わる。
「前回は不意を打たれたが、今度はこっちが不意を打つ番だ」
バリーがいま身に着けているのは金属の全身鎧の上半分だ、馬車の中にある体は依然と同じ格好である。
馬車の中を覗き込まなければ自分は鎧を着た戦士に見えるはずだ。
そして相手に向かってけん制するように剣先を相手のほうに向けた。
普通のロングソードのように見えるこの剣は実は中身はスカスカである。
ほかの剣と打ち合おうものならあっと言う間に折れる、無手の攻撃慣れているものならば無手でも折れるだろう。
この剣モドキの役割は中に収めた銃の存在を隠すためのものだ。
剣だと思わせておいて相手の油断を誘い発砲する。
誰かに不意打ちをするためにバリーが用意していた特殊な剣だ、不意打ちしなければならないような機会と相手は今までなかったのだが。
狙いを定めるような動作をしては気づかれる。幸い剣先に向かって真っすぐ銃弾が飛ぶように設計されているためそのような動作は必要ない。
しかし確実に当てるためにはどうしても近づく必要があった。
「ん?」
今までは棒立ちだった少女が手近の岩の上に上半身をを預けました。
その手には一丁の拳銃、状態を固定し遠くを……つまりこちらを狙うつもりなのでしょう。
「無駄ですよ」
少女に対して聞こえるはずもないのに小さくつぶやいてしまった。
少女の放った弾丸は、発動させている障壁に阻まれて弾かれた。
「しかし……恐ろしい腕前ですね」
先ほどの弾丸は、拳銃の有効範囲外だというのに私の頭蓋に向けて一直線に飛んできました。
もし障壁を起動していなければ先ほどの一撃で勝利は決まっていたでしょう。
再び少女が弾丸を放ちます、今度は車輪狙いですか? 残念そこも障壁の範囲内です。
当たったとしても車輪の強度は本体の装甲以上ですから壊れることはないでしょうが。
さらに三発目、今度は御者狙いですね……どれも狙いが正確ですが無駄だということが分からないんでしょうか?
障壁は、地面にこすらないよう地面の少し上から馬車を包むように半円状に包んでいます。
この障壁を突破する方法は、障壁を破壊するほどの高威力をぶつけるか、障壁の周りすべてを包み込むような攻撃をするか、あるいは障壁の下を潜らせるように攻撃するしかありません。
彼女の銃は勿論障壁を突破できるほどの火力はありませんし、包み込むような攻撃は……できるかもしれませんがこの距離では不可能でしょう。
障壁の下を潜らせる攻撃は可能かもしれませんが、潜らせたところで地面を這うような弾丸には何の意味もないでしょう。
「この勝負私の勝ちです」
まもなくこちらの射程内、剣の切っ先を彼女に合わせた瞬間……
「なにっ!?」
突然上からの銃弾が私の銃の偽装を貫きました
いつもお読みいただきありがとうございます。
昨日寝過ごした分、今日は二話投稿しました。




