表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/91

23歩目「襲撃される一同」

 戦闘を進んでいた馬車が突然停止する。正確には馬車を引いていたジェラートが止まったのだ。


「おい、歩かせろ!」

「……どうしたんだジェラート」

 今はまた普通の馬のような姿になっているジェニファーだが、その正体は別の機械の馬らしい。

 その索敵能力や機動力は普通の馬の比ではない。それを知っているラドリオは何気なくジェラートが向いている方に顔を向けた。


 「うお!? あぶねぇ!」

 ラドリオの視界の中で何かがわずかに煌めいた。咄嗟に身を屈めたラドリオの背後を魔法を帯びた矢が通り過ぎていく。


「敵襲!」

「くそっ お前らの仲間か!?」


 小鬼たちは突然の奇襲に対応できず数人が遠距離からの矢や魔法によって倒される。

 馬車にはまだ負傷者が乗っているため小鬼たちはマルスと木乃美を盾にするように、馬車の周囲に布陣した。


「仲間が御者を狙うわけないだろ」

 マルスの反論も小鬼たちは聞く耳持たない。すると鋭い破裂音が響く。

「……っ!」

 音が響くと同時に今まで矢や魔法を何らかの技で弾いていた小鬼たちが悲鳴を上げて倒れる。

 狙われているのは弓や杖のような遠距離攻撃または魔法を持っている小鬼たちだ。

 音が響くたびに彼らは一人づつ倒れていく。盾を持った小鬼が彼らを守ろうと前に出ても盾ごと破壊され被害者が増えるばかりだ。


 気づけば馬車を守る近距離装備の小鬼以外は呻きながら地面に横たわっている。

 

 小鬼たちの実力はけして低くないようだ。最初の矢の狙撃を覗き小鬼たちは体を光らせる謎の技で矢や魔法を弾いている。

 前衛後衛問わずだ、それが謎の音が響きだした瞬間にあっという間に瓦解した。


「小鬼程度が手こずらせてくれましたね」


 剣と槍を持った戦士と共に近づいてきたのは防具を付けていない普段着のような格好をした男だ。

 身軽な格好は盗賊系のような印象を受けるが彼の一番特徴的な装備は腰に付けたベルトだ。


「……いやっ」

 マルスの隣でその男を見た木乃美が小さくつぶやく、見た目には分からないがその体も小さく震えているようだ。


「誰だお前たちは!」

「僕らは王国の勇者組合の者です。国外に逃げた犯罪者を引き取りに来ました……と言っても分かりませんよね?僕らの敵を捕まえに来ました」


 男がベルトの横に付けられたマルスが見たことのない変わったポーチから鉄でできた武器を取り出して木乃美に向かって構える。

 マルスにはそれが本当に武器なのかどうかわからない。武器だと判断した理由は唯一つ。


 その武器を見て木乃美が明らかにおびえた様子を見せたからだ。


……


 円卓のテーブルにギブスに包まれた足を乗せながら、闇は大きくため息をついた。


「ああ、そうだよな……そんなものを突き付けられちゃ出てくるよな。ガトリングガンでもギリギリだったんだ」

 闇の目線の先には円卓の黄色い部分、その奥の開け放たれた扉に注がれていた。


 マルスは知らないが闇は……木乃美は知っている。


 木乃美の目の前に突きつけられた武器、固有名詞は兎も角一般的にそれはこう呼ばれていた。


『拳銃』と



次回、新しい人格が登場します。よみやすーくなるのはもうちょっとお待ちください。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ