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序章

　石には不思議な力がある。

　中でも、宝石となる希少な石には魔力が宿るといわれていた。

　その魔力を宿した石のことを人々は魔(ま)石(せき)と呼んだ。

　そして、その魔力を操ることができるのは、魔石に愛された選ばれし者だけである。

　サーレット王国初代国王アレクサンド・セラフィナイトは、魔石に愛された存在であった。

　サーレット王国が築かれる以前、人々は魔石の力を求め、自分の欲に溺れ、多くの血を流していた。その争いをアレクサンド王が魔石の力によって治め、新たに築いたのがサーレット王国である。

　そして百年経った今でも、アレクサンド王の力が込められた守護(しゅご)石(せき)エンジェライトによって王国は守られている。

初めて書いた長編なので、未熟なところばかりですが、楽しんでいただけると嬉しいです。